セルフマネジメントの技法

仕事を進める上で必要なリソースを管理する技法についてまとめていきます。いわゆるLife Hacks/GTD

出先の打合せにはカーボン紙を持参する

2008年03月31日 | 会議
■Wikiが使えない会議のシチュエーションがある

関係者の打合せにはWikiは有効だ。しかし、問題は、外部の人を入れた打合せである。

外部の人との打合せには、Wikiは使いづらい。
通常の会議のようにPCをつないだプロジェクタを投影しながら打合せするのはいいけれども、Wikiを見せてしまうと、部外秘の項目も目に入ることとなり、都合が悪い。
せいぜい、MS WordやMS Noteの新規作成画面を使うしかない。

とはいえ、こちらで議事録をコントロールしてる場合には、会議が終わった直後に、その場でプリントアウトしたり、メールで送ったりということもできる。

しかし、出先で打合せをした場合、議事録の管理の主体をかならずしもこちらがとることができないということがある。

■議事録の後送はトラブルの素

多くの場合、先方の誰かが議事録を取っていて、数日後に「先日の議事録です。中身を確認してください」とメールで送られてくるか、次回の会議の冒頭にあらためてレビューされるかという状態だろう。

しかし、このタイムラグのために、決定事項が欠落していたり齟齬があったり、また、その欠落や齟齬をきちんと検証できなかったりというトラブルが起こりがちだ。

ひどい相手の場合は、悪意をもって、自分に都合が悪い決定を議事録にあえて残さないというケースもある。
そこまでいかなくとも、「あれっ、それって俺の担当だったっけ?」「えっ、○日までに○個だっけ?」という細かい行き違いは、なかなか潰しきれない。

■自分でなんとかする

問題を起こさないためには、議事録を会議・打合せのクロージングの際に確認することが重要だ。

出先の相手に、それが期待できない場合は、自分でなんとかするしかない。

もっとも手軽で確実なのは、出先の打合せにカーボン紙を持参して、手帳にメモを取るときに使うことだ。決定事項、次回までのタスクとその担当者などを確認したら、議事録メモのカーボンコピーを相手の担当者に渡すのである。電子化されていないことを恥じることはない。合意に至った事柄を双方がともに確実に確認できる。これで十分だ。

相手先のコピー機を使用させてもらう必要もない。帰社してから、議事録をあらためて作成・送付・確認・修正する手間もない。トラブルや行き違いを未然に防ぐこともできる。カーボン紙の導入効果は劇的なはずだ。

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合意の形成には「鏡」になることを意識してみる

2008年03月30日 | 会議
■理屈で動かない人を動かす

理屈で動かない人、というのがいる。好き嫌いが優先する人、臆病な人、悪意のある人……論を積み重ねて、こうならねばならぬだろうという論理的な帰結が見えても、それに乗らない人である。

そういう人が組織のキーパーソンになっている場合は、何がなんでもその人を動かさなければならない。
しかし、理屈で動かない人に理屈を重ねて説得しようとしても無駄な努力になる。

■鏡になることを意識する

ある種の心理学では、相手の動作を「鏡」のように真似することによって気が合ってくると言われている。
たとえば、相手が腕を組んでるときはこちらも腕を組む、相手がお茶を飲んだらこちらも飲む……そういった動作の追随をさりげなくやっていくことによって、気持ちまで寄り添うようになってくるのだと。

実効性は定かではない。
しかし、相手を打ち負かして説得するのではなく、相手と自分で合意を形成するという目的においては、試してみる価値がある手法だろうと思う。

議論には徹底的に「負ける」ようにする

2008年03月29日 | 会議
■議論には3種類ある

議論には、3種類ある。
1.肯定・否定「案Aは良い(ダメ)。理由は~だから」
2.比較選択「案Aと案Bでは、A(B)が良い。理由は~だから」
3.打開策「案Aと案Bがあるが、案Cにすると良い。理由は~だから」

このうち、「1.肯定・否定」がもっとも簡単だ。特に否定は。
どんな案にも、必ず傷はある。その傷を見つけ出すのは、誰にでもできる。知性や理性はいらない。感情や直感で「俺はこれが嫌い」その一点の理由で否定ができる。

「2.比較選択」になると、やや難易度が上がる。
どちらがより悪くないか、より良いかを検証する必要があるからだ。特に良い点を見つけ出すのには、知性や理性が必要になる。そして、それぞれの案について、肯定・否定の理由が複数ある場合、どの理由がより重要なのか、その優先順位や重みづけをハッキリさせることができるか……判断基準の明確化を迫ること、そこが、ファシリテーターの腕の見せ所となる。

「3.打開策」が打ち出せることが、会議の場としてもっとも重要である。より多くの人が納得できるような案に修正していくこと、それがスムーズにできれば、会議は実効性のあるものになる。

■無学者、論に負けず

自分の意見を通すことは簡単である。他人の意見に聞く耳を持たず、ひたすら相手の案を否定しつづければ良いからだ。

案の実現可能性を否定する、案が実施された場合の有効性を否定する、案の短所を強調し長所を否定する、そもそも、問題の所在や解決の必要性を否定する……など、さまざまな否定の方法がある。

「わからずや」「臆病者」「先例主義者」のせいで、議論が一歩も先に進まない……という経験は、よくあることだろう。

■原案に固執しない

こうした否定に直面した時、肯定側の論理を展開し、正面からぶつかり合うのは、教科書的な対応である。現状の改革の必要性を訴え、案の有益性を訴え、能率の向上を訴え、長所を訴え、財政的なメリットを訴え……否定側の根拠を逆に潰すのが、ディベートの基本と言われる。
だが、こうした対応は、えてして水掛け論に終わり、議論の長期化を招きがちだ。結果的に、組織として何もしないという不作為や、意見対立に端を発した感情的な対立、組織の派閥化などに陥ってしまう。

あらためて趣旨に立ち返れば、会議において自分の意見を通すことは重要ではない。合意を形成することこそが重要なはずである。

そうした観点に立ったとき、否定側の攻撃をかわす、もっとも有効な方法は、戦わずに「負ける」ことである。攻撃された案をただちに放棄し、別の案を提案するのである。
その別の案も攻撃されたら、またただちに放棄し、別の案を提案する。いくつかの案に対する否定が揃ったところで、逆襲に出る。「全部、気に入らないのはわかったが、どれが一番マシか……」と(もちろん、言葉は選ぶ必要があるだろう)。

知性・理性が足りず否定しかできない人に、優先順位、判断基準を考える機会を与える……それが議論の打開の本質である。

「外郎売」を録画して見直してみる

2008年03月28日 | 会議
■外郎売

「ういろう」といっても、名古屋のお菓子ではない。江戸時代の昔から、現在も小田原の株式会社ういろうで売られている仁丹のような薬である。
この薬を飲んで喉の病気が治まって舞台に復帰できたことに感謝した二代目市川団十郎が、創作した演目が「外郎売」である。

■セールストーク

「外郎売」の台詞は、広く、役者やアナウンサーの訓練として使われている。
文言の内容は……自己紹介、発売元の紹介、薬の由来、薬の効能、その実演、販売案内となっている。薬効として、滑らかに話すことができることを謳っており、早口言葉が多数含まれている。

■第三者の視点で、買いたくなるか?

カメラの前(PCに付けた簡易なもので差し支えない)で、この「外郎売」の台詞を読み上げてみよう。録画してみた自分自身を見直してみたら、どうだろう。果たして薬を買いたくなるだろうか。腹から、大きくて低い声を出しているだろうか。適切なスピードで明瞭に聞き取りやすい声で話しているだろうか。
映像の中の自分から、「ういろう」が買いたくなるまで、練習してみたい。

■朝イチで声を出すと、脳が活性化される

「外郎売」の台詞が頭に入ったら、朝、シャワーを浴びながら、声に出して諳じてみる。目が覚めてきて、あたかも「ういろう」を飲んだかのように、脳が活性化するのがわかるだろう。
会議やプレゼンテーションの前には、深呼吸をして、「外郎売」をやってみたい。話し方に自信が沸き起こってくるのを感じるだろう。

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会議では、大きい声でゆっくり話す

2008年03月27日 | 会議
■会議では声の大きい人の意見が通る

「会議では声の大きい人の意見が通る」と、悪い意味でよく言われる。
理屈が通っていなくとも、理不尽であっても、そっちの意見が通りがちだということだ。実際、よくそういう場面には出くわすので、改めなければならない……というニュアンスでの警句であろう。

■聰明だからといって人望が得られるわけではない

では逆に、理屈さえ通っていれば、どんな人の意見でも皆の共感が得られるのだろうか。
それはない。聰明な人と、人望のある人は、必ずしも一致しないことは明らかだ。
ファシリテータの資質としてチームの意見をまとめられるかが重要……という観点からは、皆の共感を得ることを一義に考えてしかるべきだ。
声さえ大きければ、皆がまとまるなら、大きい声を出せば良い。

■自信が無い声では共感は得られない

自信が無かったり、緊張したりすると、声のボリュームは小さく、トーンは甲高く、口調は早口になる。そんな声では、チームのみんなの共感は得られない。
会議では、その裏返しで、腹から、大きくて低い声を出してゆっくり話すようにするべきだ。
気持ちの「リラックス」と、身体の「姿勢」を意識するだけでもかなり違ってくるはずだ。

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議事録は親指シフト入力で作成する

2008年03月24日 | 会議
■議事録の作成には入力スピードが求められる

議事録の作成、特に、「議事録ドリブン」の会議を行っている時の議事録の作成には、入力スピードが求められる。
理想は、話しているのと同じスピードで入力できることである。

そういう観点からすると、キーボード入力をするのに、いちいち手元を見て入力しているようでは、ファシリテータとしてまったくの役不足であることは自明である。
最低でも、アルファベット・ローマ字を入力するのにタッチタイピングができるようでなくてはならない。

タッチタイピングは、毎日15分・2週間程度練習すれば、必ずできるようになる。
まだ、タッチタイピングができない人は、今すぐに練習を始めるべきである。

市販の書籍・ソフトを使うも良いし、フリーウェアを使っても良い。心がけるべきは、一時的に入力が遅くなっても、練習を継続することである。

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■日本語入力にはローマ字入力より親指シフト入力の方が良い

親指シフト(Nicola)入力は、親指による同時打鍵で日本語入力の効率を大幅に上げた入力方法である。

詳細は、日本語入力コンソーシアムのサイトを参照してほしい。

日本語入力コンソーシアムのサイト

かつては、富士通製のワープロに搭載されていたキーボードでのみ入力することができたが、今は、エミュレーションソフトをインストールすることによって、メーカーやOSの種類を問わず、親指シフト入力が可能になっている。

エミュレータソフトは、フリーのもの、市販のものさまざまである。

親指ひゅんQ
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■親指シフト入力はタッチタイピングが前提である

ローマ字入力は、手元を見ながら、一打一打ぽつりぽつりと入力することが可能である。しかし、親指シフト入力は、タッチタイピングが前提となっている。手元を見ながら入力するのは却って難しい。

親指シフト入力については、ローマ字入力ほど練習環境は整っていない。練習方法は以下のサイトを参照されたい。
毎日15分・2週間程度の練習でマスターできることは、ローマ字入力と同じである。それだけの練習で、生涯役に立つ技能を習得できるのだから、投資効率として申し分の無いものであろう。取り組む価値は大いにある。

NICOLA派宣言
親指シフト練習ソフト

会議では、ホワイトボードの代わりにPCを使う

2008年03月23日 | 会議
■ホワイトボードに描くのを遠慮するカルチャー

会議の際にホワイトボードを使うのは有益な方法として伝統がある。
しかし、有益であるがゆえに、ホワイトボードに書き込む人は、何か、強大な権力を持った人物のように見えてしまうのだろうか。年少者・新参者がホワイトボードを使って話をしたり、意見をまとめたりということは、おこがましい……とされる空気が蔓延している組織もあるだろう。

変な話ではある。

■プロジェクタか大きなディスプレイにつなげたPCを使う

しかし、ファシリテータに徹する者としては、いらぬ軋轢は避けるに越したことはない。
ホワイトボードの代わりに、プロジェクタか大きなディスプレイにつなげたPCを使うのが良い。

アジェンダを投影し会議の参加者に見せる。会議の進捗につれて、意見や結論をどんどん書き込んでいく。会議終了とともに、議事録が完成している……そういう「議事録ドリブン」の会議が望ましい。

■ソフトは何を使うか

組織が硬直化していて、議事録の過去の形式を守らなければならない……ということであれば、検討の余地はなく、それまで議事録を作るのに使っていたソフトを使わざるを得ないだろう。多くの企業では、MS Wordということになるかもしれない。

多少の自由度があるのであれば、同じMS Office群でも、MS OneNoteが良い。OneNoteは、図表の混在、各種ファイルの一本化など、効率化に大きく寄与する。TabletPCで使えば、その効果は飛躍的に増す。

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■パスワード付きのwikiがベスト

とはいえ、議事録の多くは、会議が終わってから数日後(あるいは次の会議の冒頭)に配られ、そして、目を通されることもなく、死蔵されてしまう。紙(メール)で配布してしまうと、結局、整理・管理は各人に委ねられる。変更があったりしてバージョンアップがあったりしても、うまく行き届かない公算が大きい。

望ましいのは、オンラインで一元的にバージョンを管理し、メンバーは最新版をネットで確認するという状態であろう。労力を掛けて作った議事録が活用されていない組織であれば、過去のしがらみを断つのも一案である。新しい形式での議事録作成を進言すれば、採用される可能性は大きい。

簡単なのは、GoogleDocsである。Shareボタンを押すことで、ほかの人と共有することができる。

GoogleDocs

継続的な会議の議事録を構造化して残すには、Wikiが良い。livedoor Wikiを使うと、閲覧をメンバーに限定したWikiを簡単に作ることができる。

livedoor Wiki

ただ、livedoor Wikiの場合、1アカウントで1つのWikiしか作ることができない。メンバーの違う会議をいくつも仕切っているような場合には不便である。また、ホリエモンの一件以来、ライブドアに対してネガティブな感情を持ち、「ライブドアのサービス?」「会社のデータをライブドアのサーバーに?」「何かあったらどうするの」と慎重論を唱える人もいるはずだ。この場合は、FreeStyle Wikiが良いだろう。cgiに関する基礎的な知識があれば、簡単にパスワード認証付きのWikiを作ることができる。

FreeStype Wiki


アジェンダは議事録を想定して事前に作成・配布する

2008年03月22日 | 会議
■議事録には内容の詳細さに応じて3種類ある

議事録には以下のような3種類がある
1.決定した事柄だけを書く
2.検討の経緯、反対意見なども含めて書く
3.発言者を含めて、発言を逐語的に書く

3.となると負担は大きい。どうしても必要な場合以外は作成を避けたい。録音・録画で代用できれば、それに越したことはない。
通常は1~2の詳細さで済むはずだ。

■議事録のアウトラインにはパターンがある

議事録は、以下のようなアウトラインになることが多い

○会議実施概要
・会議名(回)
・開催年月日(曜)
・開始時刻-終了時刻
・場所
・参加者
○議題一覧
・議題1
・議題2……以下適宜
○議題1
・提案概要
・提案理由
・質問
・意見
・結論
・今後の課題
○議題2……下位の構造は1と同様

市販のシステム手帳のリフィルが参考になるだろう。

タイムシステム・会議チェックリスト
Bindex・会議録

■アジェンダとは項目が埋まっていない議事録

こうして議事録のアウトラインを見ると、アジェンダとは項目が埋まっていない議事録だと言うことができるだろう。
議事録のアウトラインのうち、「会議の実施概要」など、事前に埋められる項目は、埋めてしまってアジェンダを作成してしまうのが、議事録作成の効率を上げるコツといえるだろう。

■アジェンダは、事前に配布しておく

こうして作成したアジェンダは、参加予定者に事前に配布しておくべきである。
議題を周知しておき、会議を開始した直後からトップスピードで議論がかみ合うようにするためだ。
また、会議の開始時刻や開催場所の連絡を徹底しておくことで、不注意に基づく遅刻や欠席を防ぐという効果も期待できる。

会議の時間を短くするにはアジェンダを作る

2008年03月21日 | 会議
■ダラダラ会議はなぜ起こる?

会議が迷走してしまうのには理由がある。
根本的な原因は「長時間会議でもしょうがない」という諦めがグループに蔓延していることだ。議事進行のテクニックが未熟なことや、問題のあるメンバーがいたりすることは副次的な問題だ。
ダラダラ会議をさせないためには、なによりもまず、「短時間で会議を終わらせる」という意識をメンバー全員で共有することだ。

■ダラダラ会議はリソースの無駄遣い

1時間の会議のコストはいくらだろう。そのコストは給料÷勤務時間ではない。会議は複数の人間が集まってこそ成り立つ。多くの人間の時間を摺り合わせて生み出した1時間は、ただの1時間ではない。参加人数が増えるにしたがって、その1時間のコストは等比級数的に上がっていく。

会議そのものは利益を生み出さない。会議によって決定された行動が執られることによって初めて利益は生まれる。ならば、会議に掛けるコストを下げれば下げるほど、組織の生産性は上がっていく。

会議会議に参加する人数は必要十分に絞り込み、会議に掛ける時間を極力少なくするべきなのだ。

■会議を短時間に実施するアジェンダとは?

アジェンダとは、「検討課題」「議題」を記したもののことである。
通常、「議題1:~」「議題2:~」……と議題を列挙する。
これがあるだけで、議論があちこちへと発散しにくくなり、会議は短くなってくる。

もっと、あからさまに会議を早く終わらせたい場合の取って置きの方法がある。
それは、配布するアジェンダに終了時間を書いてしまうことだ。
リーダーや議長とすり合わせをし、「○時には終わらせましょう」と宣言してしまうのだ。議題の数、検討内容の複雑さ、過去の会議時間の実績などを勘案して、少し努力すれば、達成できそうな終了時間の目標を設定してみる。
常に2時間以上掛かっていた会議であれば、1時間45分ぐらいを目標とすると、意外とすんなり達成できたりするものである。

■会議の終わりを切っておくと、成果が上がるようになる

会議を短くして嫌な人はいない。多くのメンバーが喜んで会議に参加してくれるようになる。時間内で終わらせようと、発言が活発になる。
必然的に、会議の成果は上がってくる。

本当の会議のファシリテータになる

2008年03月20日 | 会議
■会議とは、複数の人間で何かを決めること

「会議」と一口で言っても、参加の人数と、会議で検討するかとで、まったく別なものである。

・参加人数が多く、そこでは検討をすることなく、一方的に決まったことを伝達するだけの会議は、それは単なる「講演」だ。情報伝達の場である。

・参加人数が多く、そこで一応検討が行われるのは、「セレモニー」だ。参加人数が多いと、発言機会はほとんどなく、そこで提出された案をひっくり返すことはもう難しい状態になっている。それでも形式的には発言機会が設けられているその「会議」を、案が経たということで、グループから承認されたというお墨付きを与えるための場である。

・参加人数が少なく、伝達だけが行われるのは、「朝礼」である。リーダーの独壇場であり、行動予定の確認ぐらいのことしかできない。

・参加人数が少なく、自由闊達に検討が行われるのが「本当の会議」である。ファシリテータの腕の見せ所は、ここである。