伝統文化★資料室

東京成徳大学・日本伝統文化学科の学生と教員が「伝統文化資料室」から、情報発信します!

持ち管

2017-05-16 13:19:22 | 授業

雅楽奏者の皆さまは、「吹きもの」三管(龍笛・篳篥・笙)のうちひとつを「持ち管」とされますが、ではどうやって持ち管を決めるのでしょうか。私どもの授業(演習「伝統文化Ⅱ」)では、「各1時間、全部ひととおり吹いてみて、【楽器に愛されている】と感じたらそれを選ぶ」、ということになっております。さて、順番はどうしたらいいでしょう。長年観察した結論はこうです。

 ①龍笛(音が鳴らない人率6割、気息奄々たり)
 ②篳篥(蘆舌次第、ほぼ音は出るが安定しない)
 ③鳳笙(音は絶対に出る。指がこんがらがる)←イマココ 

龍笛での挫折率は高い(でも選ぶ人は結構います、3割ほど)。篳篥はなんだか運命共同体のようになります。笙は「セーフティネット」(笑)ですが、わりとすぐに手を覚えて、あらゆる曲に対応できるようになります。というわけで、みないずれも運命の楽器に出会うことになるわけです。なお、装束班はこの授業をとっている人が多いので、いざとなれば越天楽のマネゴトくらいはできまする。


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