伝統文化★資料室

東京成徳大学・日本伝統文化学科の学生と教員が「伝統文化資料室」から、情報発信します!

陣笠

2014-04-13 11:54:47 | 伝統文化★資料室

「陣笠」はこれまで伝統文化資料室に所蔵がなく、今回の神幸祭の着装で初めて扱ったため、やや戸惑いのあった学生もあるようなので、本祭に向けて練習のため、急遽取り寄せました。

この陣笠は鹿島神宮の「祭頭祭」で用いられたもので、鹿島の神紋「三つ巴」がついてます。鹿島神宮では、毎年三月九日に「祭頭祭」ならびに「春季祭」が行われ、六十余りの郷(大字)から、左右それぞれの「大頭」が卜定され、翌年の祭りの「大総督」を務めるならわしです。当該品は、昭和四十八年の春季祭に右方大頭を務めた大字明石(カシマサッカースタジアムの近く)のものです。鹿島の祭りでは、裃姿ではなく、羽織袴に色付きの襟を掛け、陣笠をかぶるという独特のスタイルをとります。

なお、今年は香取神宮の神幸祭と同じく、鹿島神宮も、12年に一度の式年大祭御船祭が9月1日~3日にかけて行われます。