麗しの青林檎 -Marine & Silk-

AN OLD & A NEW MAC A NEW LEGEND ~だって俺、MACだもん~

ネットとテレビジョン、二つの情報伝達媒体の提携及びその役割について

2005年03月12日 | 雑記
 この前ふと思ったことを時事ネタに絡め、珍しくお堅いタイトルで書き出したりなんかしてみる。

 今日(3/11)、ライブドアがニッポン放送株の問題で一応地裁に勝利したわけだが、その記者会見で堀江氏は「ITメディアとTVを融合した新しい情報技術の形を云々」としきりに言っていた(ような気がする。別に録画してチェックしたりとかしてないんで言葉の正確性についてはノークレームで)。これは前々から氏が言っていることで、こういった先々のビジョンについて「具体性が無い」とやり玉にあげられていたりするようだ。また、これに対して氏自らが「(今までの社会通念における事象と異なる、これから世に出てくるような)全く新しいことに関しては説明のしようが無い」というようなことを発言しているのもどっかで耳にした。更に今日の会見では「ハリウッドに匹敵するような(ハリウッドを超えるような、だったかもしれないがうろ覚え)」などと具体的に映画会社の名をあげて「ネットとTVを融合した新しいエンターテイメントの形」を匂わせるような発言をしていた(因みに匂ったというのはあくまで私の感じ方である)。

 さてここで話はセキュリティの問題に移る。
 マイクロソフト社のOSに日々欠陥が見つかり、その都度セキュリティパッチが配布され、ユーザーはこれを当てないと安心しておちおちネットサーフィンすることも出来ないというのがここ数年のコンピュータ社会における「常識」である。ウィルスなど外部からの攻撃に対する脆弱性だけでなくコンピュータやソフトそのものの欠陥に対するパッチも日夜配布されているわけだが、この会社は「たくさんのお布施を払った企業には一般より先にパッチあげちゃうよん」てなことをやっていたりするので更に始末に悪い。「も~いやだっ!」とOSをLinuxやMacに乗り換えてしまう人(Macの場合OSだけじゃ済まないが)、OS変えるのは大変だけどせめて…とメールソフトやwwwブラウザをOE/IEから他のものに乗り換える人、最近こういう人は多い(と思う)。もちろんLinuxやMacにも欠陥がありパッチ配布があり、しかもAppleもまた欠陥や脆弱性に対するレスポンスがあまりよろしくないと来ている。

 それでもまぁ各社の対応ぶりについては呪いの言葉を吐きつつも、少なくとも現在PCを使用しネットワークを利用している人で、かつセキュリティに対し常にある程度の意識を持っている人はセキュリティに関するニュース(やれ脆弱性が見つかっただとか、なんちゃらというウィルスが猛威をふるっているだとかパッチが公開されました、だとか)を目にすることが出来る。しかし、セキュリティに対する意識の乏しい人にはそういったニュースはあまり目に止まらない(見ても意識下に留まらず素通りしてしまう)し、コンピュータやネットにまるで無縁な(うちの両親みたいな)人にとっては日々ネットの世界ではそのようなことが行われている、ということすら気づかない。ごくごくたまに「NASAへの攻撃の踏み台にされ、愛知県田原市の会社員逮捕される」みたいなニュースがTVで放映されて「ふ~ん」ってなもんである。そこでこの前ふと、「そーいえばセキュリティアップデートやパッチについて、TVのニュースでやることって滅多に無いよなぁ」と思った、というのがまぁこの記事の発端なのであるが、その時「これだけインターネットが普及してるんだからもう少し放送したっていいよなぁ」と思った訳である。

 出来ればプププという音と共にニュース速報で「マイクロソフトのWindowsに新たな脆弱性発見」とか流してほしい。と言って実際これが可能なのかどうかというと流石に難しいとは思うが、せめて「今日の終値」程度にはそろそろ主要OSやwwwブラウザについての情報がTVニュースで流れてもよいのではないだろうか。先ほど述べたように、こういうことはネットをやっている人であればすぐ分かることで、またそういう人に対してのみ意味のある情報であるわけだから「PCとは全く無縁な生活を送っている人」にまで与えるべき情報では無いとも思われる。しかし、実際ニュース速報で「MSのWindows、ブラウザにまたも不具合」等と出るようになったら「あら?また不具合ですってよ」「おお、ちょっとPCつけてパッチが出てるか確認しよう」などとPCを滅多につけない家でもすぐ重要なパッチを当てることができるし、PCが無い家では「あらぁ、このMSって会社の製品はしょっちゅう不具合が出るのねぇ。でもどうしてシェアはNO1なのかしら?大手家電メーカーがこれだけ不具合出してたらクレームの嵐でしょうに」などと当然の疑問を抱き、それまで無縁だったPCへの関心が高まったりするであろう。ウィルスソフトの導入をお店などで強く薦められて入れたのはいいが「動作が重くて操作もよーわからんから消しちゃった」なんて人も「またしてもウィルスが云々」という速報を見れば青くなってインストールしなおしたりするかもしれない。家に帰ってきたサーバー管理職のパパさんが夜TVをつけたとたんこんな速報が流れたら「あ~明日は大変だぁ~」ってなことにもなろうが、少なくともTVで情報を流してくれるのはありがたいことに違いない。

 さてそこで堀江氏の話に戻る。別にエンターテイメントその他に対するビジョンはどうでもいい(興味が無いわけではないが好きにやってくれということ)のだが、ネットとTVの強固な結びつきということが成されれば、私の今述べた夢想妄想がもしかしたら実現するかもしれないではないか。堀江氏だって現在のネット環境におけるセキュリティの問題には決して無関心では無いはずだ。もしもライブドアがニッポン放送やフジテレビを傘下に収めることが出来れば、今後フジテレビのニュースで(セキュリティアップデート等の)主要なネット情報も伝達されるようになるかもしれない。

 もちろんMS社やApple社の圧力もありそうだし(笑)、果たしてそこまで意義のあるニュースかと言われれば疑問だし、実際には難しかろうと思う。しかし今日の堀江氏の会見からなんとなく「こうなったらいいな」と思っていたことが「お、もしかしたらこうなるかも」という、そんな未来を予見してしまったのであった。



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