麗しの青林檎 -Marine & Silk-

AN OLD & A NEW MAC A NEW LEGEND ~だって俺、MACだもん~

PantherからSnow Leopardへのデータ引き継ぎは可能!

2010年01月23日 | Panther/Tiger/(OSXの話題)
 「外付けHDDを使うことでPanther(OSX10.3)からSnow Leopard(OSX10.6)への上書きインストールは可能なのか?」という前回の疑問に対し検証してみました。

 結論から言うと、厳密な意味での上書きインストールはできませんでした。「MacOS拡張(ジャーナリング)」でフォーマットしたHDDは確かにIntel MacでもPPC Macでも共にマウント及び読み書き可能だったんですが、Pantherの入ったHDDにSnow Leopardをインストールしようとすると「パーティションマップがGUIDじゃないから駄目」と撥ねられてしまいました。事前に調べていたとき「撥ねられるとすればこの部分かな?」とちらっと思ったんですが、フォーマット形式自体が同じなら行けるかな~と・・・(やっぱり駄目でした)。
 
 さてそこで考えられるのは、

・いったんSnow Leopard(の入ったMac)側からディスクユーティリティで外付けHDDのフォーマット及びパーティションを切り、パーティションマップをGUIDとやらに指定してやった上で

・Panther(の入ったPPCMac)側に外付けHDDを接続し、ディスクユーティリティでPPCMac内部(内蔵HDD)のPantherを外付けHDDに復元。

 これが可能であれば、PantherからSnow Leopardへの上書きも可能かもしれません。簡単に言うと、「パーティションマップがGUIDのディスクにPantherを入れることは可能か否か?」ということです(多分だめでしょうけど)。

 気にはなりますが、実はウチのPPCMac(Power Mac G4/400MHz)でHDDをディスクユーティリティで丸ごと復元(複製)しようとするとなんと36時間もかかるんですよ(前回は25時間だったんですが何故か今回36時間もかかりました。せっかくUSB2.0カード買ったのに何の意味もなかった…)。というわけでもういい加減疲れたので上書きに関する検証はここまでとさせて頂きます。

 で、ここまでが枕でして、ここからが本題その1です。事前に調べていた時に「移行アシスタントはおそらく使えない」ということはわかっていました(Pantherに対応していないので)。しかし、設定アシスタントからのデータ移行は可能でした!!!

 「移行アシスタント」は「別のMacからデータを転送する」ものですが、初回起動時に設定アシスタントが「移行アシスタントを使うかどうか」を聞いてくる際に、「(このMacの)別のボリュームからデータを転送する」という項目も出てきます。この時にPantherの入った外付けHDDを繋いで電源を投入しておけばちゃんと認識します。「別のMac」からの転送は厄介(無理)ですが、「同じMacの別ボリューム」という扱いならば設定アシスタントで移行が可能な訳です! これは事前に調べていて「多分できそう」と思っていたのですが、見事なまでにビンゴでした。以下詳細です。

 移行には、約60Gの中身をUSB2.0で転送するのに30分程度かかりました。その後ユーザー登録の画面が出てきますが、これは「コマンド+Q」で飛ばせます(古いMacFan誌で知った豆知識)。データを移行した場合、この画面が出た際に既に必要事項は入力されていますからあえて飛ばさなくても面倒ではないんですが私はこの検証の後どうせまたクリーンインストールするから、ということでひとまず飛ばしました。

 で、データを引き継いで起動した結果…

 うひょー!何もかもPantherで使ってた時のまま~。壁紙からドックの状態から何から何まで。ここまで引き継ぐもんだとは思いませんでした。びっくり。厳密には上書きではないわけですが、実質上書きしたのとまるで変わらない感じです(#)。

 問題は、この方法でセットアップすると(インストールDVDを光学ドライブに入れていないため)、ロゼッタをすぐにインストールできないということです。私のように起動項目に「日めくり」のようなメニューバーアプリを入れていた場合、起動直後に「使用するためにロゼッタをインストールしますか?」と聞かれますが、ここで「ハイ」と答えてしまうとドツボにハマります(ここはひとまず「いいえ」として、インストールDVDからオプションで入れるべし)。

 ロゼッタを入れると、Panther(+PPCMac)で使っていたアプリはほとんど使用可能でした! ほとんどと言っても実際にはまだ少ししか試していませんが、アプリケーションフォルダをざっと見渡して「使えないマーク(駐車禁止みたいな奴)」がついているものは「マイクロソフトメッセンジャー」だけでした。

 ここで本題のその2ですが、この前書いた疑問も解決しました。Snow Leopard側から外付けHDDのアプリを起動することは可能でした!しかも嬉しい大誤算が一つ。なんと

 シイラ1.2が動きます!!!!!

 シイラ2.xがSnow Leopardで動かないということは聞いていましたので、これはもうSafari+サファリスタンドへ移行するしかないかと諦め、溜め込んだブックマークをキャプチャしたりURLをテキストファイルにコピペしたり色々やったあの時間は何だったんだ…という、なんだか嬉しいような悲しいような。ウィンドウを閉じると終了してしまったりだとか微妙な不具合があるにはありますが、ごくごく普通に使えてます。私はPantherで使っていたアプリは全て「TrimTheFat」でユニバーサルバイナリ分を消していましたのでこのシイラもロゼッタで動いているんですが、にもかかわらずかなりの爆速っぷりです(再インストールすればユニバーサルバイナリで動くわけだから入れ直そうかなぁ)。
 昔からシイラを使っていた人は当然Tiger時代にシイラ2を使っていたはずで、そういう方はSnow Leopardでシイラ2が使えない時点で「Snow Leopardでシイラは動かない」と諦めていたかと思いますが、しかしまさかシイラ1.2がSnow Leopardで動くとは、もしかすると作者の木下さんですらご存じないかも。Pantherから二世代飛び越しでSnow Leopardへアップという超変則的な移行をしでかした私だからこそ発見できたことであります(←威張って言うな)。

 でも、一度くらいシイラ2使ってみたかった…(涙)。

 あと、愛用していた「MailPeeper_Menu」の女の人の声がオッサンになってしまっていてビックリ仰天。慌ててシステム環境設定の「スピーチ」→「テキスト読み上げ」で女性の声を選択しましたが、Pantherで使っていた時と全く同じ声はありませんでした。とほほ。



 さて、これですんなりと移行は出来たわけなんですが、せっかく移行したにも関わらずここで一度内蔵HDDを全消去してクリーンインストール→アプリや設定を手動で移行、ということをしてみようかと思います。

・買ってきたばかりのプレインストール状態で使っていると不具合が出やすい(らしい)

 とか、

・プレインストール状態だと余分な言語リソースやプリンタドライバまで入っている

 とか、理由は色々あるわけなんですが、このまま使うのは何がイヤって、

・あまりにも見事にこれまでの環境を移行出来てしまったために、せっかく新しいMacを買ったのに見た目や操作感がこれまでと全く同じで、スピード以外に新品感を味わえるところがまるで無い!!! 

 ということと(笑)、そしてもう一つ、絶対イヤなのが

Macの名前まで引き継がれてしまっている!!!

 ということです(爆)。

 事前にMac mini にはそれ相応の名前をちゃんと命名してあり、その詳細も既に文章化(下書き)してあります(次次回辺りの更新をお楽しみください)。いくらなんでもminiの名前がマリンのままじゃちょっとねぇ…。

 (追記:ってか、コンピュータ名は環境設定の「共有」から簡単に変更出来るんですね…)