平成15年春、先代住職(17世)急逝のため、住職を継承する為の式(晋山式)並びに引き続き授戒会(5日間)を勤めることになり、多くの助縁をいただき、9月下旬に式を勤めることになりました。
その為には境内、本堂等の改修整備が必要となり役員会において急遽検討を行いましたが、その際に私に何か希望があればとの配意があり、約20年余り勤めた社会福祉協議会の経験から、是非バリアフリーの寺を目指いたいとの思いを述べ、役員会での審議をお願いいたしました。
その結果、皆様の理解をいただき今日に至っています。
年間で車椅子でのお参り等は年間に30~40件余りのご利用をいただいています。
なぜ、このような設備をお願いしたかについては、ある重度の高齢者の方に「何かしたいことがありますか?」とお聞きしたとき、「お寺参りをしたいのですが、段差があり、トイレも狭いのでお参りは無理・・・」という声を聞き、高齢化社会から高齢社会へと移行する中で今後必ず生じる願いと思い、20年前に思い切って皆様にはお諮りしました。
10年余り前、20年前に役員であった方が車椅子使用者となった時、法事でお参りさました。
「20年前にはそこまでとの思いがあったが、いざ自分が車椅子利用者となったとき、改築工事をして良かった。」と言っていただき、本当に良かったと改めて感じたことを覚えています。合掌