JI3GAB/blog

ラジオに関する話題を中心につらつらと

FLEX-5000

2007-04-09 00:48:11 | ソフトウェアラジオ
SDR-1000で知られるFlexRadio社から、新しいソフトウェアラジオ(トランシーバ)のラインナップ、FLEX-5000が発表されました。すでにQSTには広告が出ているとか。

基本的な考え方はSDR-1000と同じなのですが、従来PC側にあったサウンドカード(A/D,D/Aコンバータ)がFLEX-5000の方に組込みになっているところが一番大きな変更点のようです。FAQによれば、$1000くらいのプロ用オーディオカードに匹敵するものが組み込まれているとのことです。実際のハードウェアがどういうものかはまだわからないのですが、組込みにすることによって、アナログの部分とA/D, D/Aコンバータとの接続が最適化できるでしょうし、サポート面からも、今までユーザそれぞれのサウンドカードとの接続によって起こっていた個々の問題から解放されるというメリットもあるように思います。サウンドカードが組み込まれたことにより、PCとの接続はFireWire(IEEE1394)のみと、すっきりしたものになりました。この接続を介してデジタル化された信号と、制御用の信号がやりとりされます。

また、その他の面でも、160m~6mまで100W出力の送信部、完全なサブ受信機(オプション)によるSO2R対応等々の機能面の他、アナログ部分の設計についても見直し、性能向上を実現しているとのことです。詳しくは上記FAQページを参照してください。

FLEX-5000シリーズには、一番基本的なFLEX-5000Aに加えてFLEX-5000C,Dというモデルも用意されています。CモデルではサウンドカードだけでなくCPU(Intel Core2 Duo)を搭載し、XPが動くそうです。恐らくその上でPowerSDRが走り、ディスプレイ出力が装備されるものと思われます。ただ、A/DコンバータとCPUのインタフェースが、外付けPCの場合と違うのか、などは明らかではありません。Dタイプでは9インチのLCDタッチスクリーンとチューニングダイヤルが付属します。Dタイプは将来的には300Wモデルも出るようです。なお、Aタイプから他のモデルへのアップグレードは不可能です。
お値段は5000Aが$2499、5000Cが$4499となっています。注文はすでに受け付けていますが、出荷は2007年6月末頃からの見込みです。

今後SDR-1000はどうなるかというのも気になりますが、販売は現在の在庫限りです。しかし、サポートは当分の間続けられるということです。また、ソフトウェアは今後もPoweSDR一本で、FLEX-5000とSDR-1000の両者をサポートするそうで、ソフトウェアでの改善はどちらのユーザもその恩恵を受けることができます。これがSDRのいいところですね。その中でも、DDSのスプリアス除去の新しいアルゴリズムが実装されることがすでに明らかにされていて、これは私のようなSDR-1000ユーザにとって朗報であり、その方法と効果に非常に興味があります。

FLEX-5000について興味のある方は、FlexRadio社のWebサイトで随時情報が出てくるそうですので、ときどきチェックされてみてはいかがでしょうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする