日本の文化と国際交流と・・・

日本の文化を守る仕事をしながら同時に外国の留学生さん達を沢山受け入れています。すばらしい日本の文化を伝えて行きたいです。

「スリッパ」って日本語?英語?

2015-09-14 19:11:37 | 日記
実は日本生まれ!
明治のはじめ、日本で西洋人のために作られたのが始まりのアイデア商品だったんです。
私も最近まで「カタカナ語」で書くので外国から来たと思っていました。



日本家屋は玄関でハキモノを脱いで上がる素足文化ですね。
ところが日本も近代化で来日する外国人が増えてきて、土足で生活する彼等は寝泊まりしていた旅館や寺社でも靴を脱がずに畳に上がっていました。




その時初めて彼等が靴を脱ぐのはベットルームだけだと聞きました。
そこで困って相談を受けた東京の仕立て屋・徳野利三郎さんが靴を履いたまま使える上靴を製作されました。
左右同じで、靴より一回り大きいサイズ。
これがスリッパの原型で、戦前まで洋館や洋間をもつ上流階級を中心に住われていたようです。
(私が初海外旅行で飛行機に乗ったとき、そんなスリッパに履き替えてリラックスしたのを覚えています)
上靴の英訳slipper(スリパー)が語源とか・・・
昭和30年代後半から団地ブームで板間が増え、暮らしの洋間化でスリッパが一般家庭にも一気に普及して来ました。
10数年前迄、お中元やお歳暮等贈答品の定番アイテムになっていたと思います。
私も頂いた事があります。

叉、土足文化が根強い海外でもスリッパは浸透しつつあるそうです。
私も海外の学生を受け入れますが、ちゃんとスリッパーを履いてくれます。
でも、たまにタイルの所で靴を脱いで裸足で板間に上がってスリッパを履く人も居て注意しています。



今ではトイレにスリッパは当たり前ですね。
イラン、インドネシアでは日本と同じ左右同じ同じ形のもの。
他の国はサンダルについて近いもの等もみられます。
ドイツの学生さんに聞いたら、土足文化で過ごす人もいるが、スリッパを履く人が多いとか・・・
私は時々玄関で靴を脱いで履き替え、廊下を歩いてたたみの部屋に入るとき、手前で脱ぐのが邪魔くさいと感じていますが見皆様は如何でしょうか?

英国のブリティッシュエアウェイズは、ファーストクラスとビジネスクラスでスリッパを用意している。
エコノミークラスでは、靴下を用意していて、機内で靴下の上に室内履きとして履いているそうです。
まだまだあるかも知れませんが、今回はこの辺で・・・