サモワールを囲んで

日本ユーラシア協会愛知県連ブログ

第31回ロシア語特別講座開催のお知らせ

2023年08月09日 | ロシア語特別講座
9月10日(日)に第31回ロシア語特別講座「生のロシア語に“触れて”みよう」を開催いたします。
今回は最初にウクライナ出身のタチアナ・サエンコ先生にロシアの画家イリヤ・レーピンについて
講演をしていただきます。前回は講演を逐次通訳しましたが、今回は通訳はなしです。約20分の
スピーチをじっと耳を澄ませて聞いて、どれだけ内容が聞き取れるかチャレンジしてみてください。
当日スピーチのロシア語テキストと和訳を配布しますので復習に役立ててください。

レーピンはロシアの偉大な画家ですが 日本での知名度は今ひとつ。
この絵をご覧になったことはありますか?

これは彼の代表作のひとつ、「ヴォルガの船曳」です。
彼は1844年に生まれ、長い生涯の間にロシアの民衆の姿、歴史的なできごとなどを描きました。
また多くの優れた肖像画を描いたことでも知られていて、特にトルストイやムソルグスキーの肖像画は有名です。

次に各自がレベル別のテキストを選んで先生の指導を受けながら朗読の練習をします。前回より少し時間を
延長し、じっくり練習します。

最後は全員でのおしゃべりタイムです。ロシア語の勉強法、情報交換、いまさら聞きにくい(?)
ロシア語についての疑問、なんでもありでご自分のクラス以外の講習生や先生方とおしゃべりしてください。
(ロシア語でも日本語でも)また、講習生以外の方のご参加も大歓迎です。今回は3人のネイティブ
スピーカーの先生方の指導で「生のロシア語に触れ」、ロシア語を読んだり、聞いたり、話したり
する3時間半、いつもの教室とはちょっと違うロシア語の世界へぜひおでかけください。
                             
 日 時    9月10日(日) 受付開始午後0時30分、講座開始午後1時
 会 場    愛知民主会館2Fホール(名古屋市東区葵一丁目22-26      
        電話052-508-4368)
 参加費    1000円 (日ユ協会会員とロシア語講座受講生:500円)
 
プログラム
      12:30~13:00  受付

     13:00~13:10 開会あいさつ、スケジュール説明

     13:10~13:40 タチアナ・サエンコ先生の講演「レーピンについて」

     13:40~14:40朗読練習・指導(初級:難波先生、中級:ブレンコーワ先生、上級:山崎先生)
     14:40~14:50 休憩
     14:50~16:30 おしゃべりタイム

 ☆ 申込は日本ユーラシア協会愛知県連合会へ℡052-508-4368 
    mail :kokoshka2011@gmail.com
    メールでお申込みの際は氏名(ふりがな付)、住所、電話番号、会 
    員、受講生か、希望される朗読テキストの級をお知らせください。
    
 ☆ 申込み期限:9月5日(火)
 ☆ 朗読用テキストは申し込み時にお渡ししますので、自宅でも練習してください。
(メール添付で送付も可)
 ☆ 参加費は申し込み時にご入金下さい。
 
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第30回ロシア語特別講座に参加して(その3)

2022年09月20日 | ロシア語特別講座
この感想を書いてくださったJSさんは遠く広島から参加されました。
ドイツ語を10年以上学びドイツ語の詩の朗読もされていました。ロシア語学習
は5年めで「ロシア語の詩の世界」に興味を持って参加されたそうです。
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ロシア語を学び続けていく中で、どうしても発音(特にウダレーニエ)が上手くいかなくて
悩んでおりました。その矢先に今回初めて本特別講座を受講しました。

予てより朗読大会と特別講座が名古屋で開催されているということを耳にしておりました。
そのこともあって、どこかで必ず参加したいと思った次第です。

タチアナ先生の詩の講義からは、ロシアの文学史の一端を垣間見ることができました。加えて、
「なぜ人は詩を書くか」という答えのない問いを考えるきっかけを頂きました。

朗読練習では、ブレンコーワ先生の中級クラスを受講しました。練習のパートでは、朗読
における課題がお陰様で明らかになりました。私自身、時間の許す限り予習してきたつも
りです。それでも思ったより上手く朗読できず、課題は山積みであったと感じました。
それでも、一つ一つ発音できる語彙を増やし、朗読に磨きをかけていきたいと思います。

最後のおしゃべりタイムでは、様々なきっかけでロシア語を学ばれている方からのお話を
伺いました。ロシア語のアプローチの仕方が多種多様であることを知り、自分に合った
やり方をもう少し模索していきたいと思った次第。

そして、次回は是非とも特別講座と併せて朗読大会も開催して頂きたいと思います。といい
ますのも、自分の朗読技術がどのレベルにあるのかをもっと知りたいもので。

最後になりますが、今回は特別講座を開催してくださいまして誠にありがとうございます。
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第30回ロシア語特別講座に参加して (その2)

2022年09月16日 | ロシア語特別講座
元ロシア語講座受講生のMさんからも参加された感想を
うかがいました。
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出産を機にロシア語学習から遠ざかっていましたが、今年の特別講座は午後だけでしたので、思い切って
参加してみました。テキストは上級を選びました。

クラス別講座の時間、私以外の方はしっかり予習をされ、澱みなく流れるように朗読されていました。とても
焦りました。私は自分がもう少しスラスラ音読できると思っていたので、悔しさが残り「継続は力」だなあと
痛感しました。

タチアナ先生の詩の講義は、時間が足りず内容が途中になってしまいましたが、先生の声はとても迫力に
満ちていて、ネイティブロシア語を聴くという点においては充分満足できるものでした。

おしゃべりタイムには、参加された方々がロシア語を始めたきっかけを話して下さいました。皆さんとても
個性的で、聴いているのが楽しく「やっぱりロシア語やっている人ってちょっとユニーク」と思いました。

現在は以前に比べてネット環境が良くなり語学も色々な方法で学べるようになりました。それに伴って、
ユーラシア協会のロシア語講座も存続が難しくなっていくのでは?と考えていました。しかし、今回特別講座に
参加して感じたのは、直接会って話すリアルな現場の重要性でした。ロシア語を発する音の響き合い、
お互いに出し合うエネルギーによって学習意欲がさらに増し、切磋琢磨し合える素晴らしさ、そのようなものを
再発見させて頂きました。

コロナ禍でなかなか「集う」ことが難しい中、特別講座を企画して下さったこと、また、人と人とが直接会って
会話する大切さ、重要性に気付かせて頂けたことに本当に感謝いたします。このような機会を与えて
くさだいました、協会関係者の方、先生方にお礼申し上げます。どうもありがとうございました。
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第30回ロシア語特別講座に参加して(その1)

2022年09月15日 | ロシア語特別講座
特別講座に参加されたNさんに感想を書いていただきました。
Nさんは独学でロシア語を勉強しておられ、ジョージア、アゼルバイジャン
などを旅して旅先でロシア人と交流があったとのことでした。
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 初めてロシア語特別講座に参加をさせていただきました。現在は独学でロシア語を勉強しており
生のロシア語を聞く機会がないため、とても充実した時間になりました。

 タチアナ先生の講演では、音や情景を表すロシア語表現から人はなぜ詩を書くのか、ということまで
幅広くお話しいただき私自身にとってとても新鮮で面白いと感じました。
普段のロシア語学習やそれ以外の読書でも詩を含め文学作品を読まないので、今更ながら作者がどのような
意図でこの言葉を選んでいるのか、どのような意味が込められているのかという事を考えながらロシア語の
勉強をすると表現の幅が増えより上達するのではないかと考えるようになりました。

 朗読練習ではアリビナ先生の中級クラスに参加しました。力点がついている時の発音について
自身の理解が曖昧であったところもあり、そこを見直すきっかけになりました。また、予習はしたものの
普段あまり目にしない長めの単語は舌が回らないことがあり、改めて様々なジャンルの作品や文章を読む
ことの重要性を感じました。

朗読練習後のおしゃべりタイムでは旅行やロシア語学習の方法など多くのお話を聞き、もっと
ロシア語を勉強して上達したい、もっといろいろな場所に行ってみたいという気持ちになりました。

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ロシア語特別講座報告 その2

2022年09月13日 | ロシア語特別講座
講演に続いて 初級、中級、上級の3クラスに分かれてテキスト朗読の練習が始まりました。参加者は
自分のレベルに合わせて前もってテキストを選んで予習してきました。

初級は難波先生の指導で まずテキストの文法の説明がありました。それから文を読む練習になったのですが
この日初めてロシア語の授業を受けた方もあり(キリル文字も読めないわけで)、また初級は簡単過ぎでは?
と思われる方もあり、皆さんのレベルが違いすぎてちょっと困りました。

中級のクラスです。テキストはチェーホフの短編”Моя она"。このクラスは男性ばかり8名、みなさんロシア語には
慣れておられ、文は読めるのですが 力点や発音の上でやはり我流になっているところ、間違っているところがあり、
ブレンコーワ先生はまず発音の基本、例えばС Чが続いてСЧとなるとЩと発音されること、アクセントのないЯや Еは
Иという発音になることなどを復習するところから始められました。

(先生はフェイスガード、生徒はマスクで。生徒が一人しか
写っていませんが、実は右側のドアの向こうに7人の生徒さんが)

上級のクラスです。こちらは4名だけで 山崎タチアナ先生の指導で、ノーベル文学賞受賞者でもあり、
華麗な文章で知られているイヴァン・ブーニンの夏と子供時代についての文を読みました。内容に
ついての質問や感想を聞かれた後で朗読の練習になりました。みなさん、さすがにお上手ですが、
細かなミスやイントネーションについての注意などがありました。


最後の一時間はなんでもありの「おしゃべりタイム」です。
全員で輪になって お菓子を食べながら

まずは自己紹介も兼ねてロシア語を始めたきっかけや学習法についてお話していただきました。
ロシアの指揮者や演奏家やバレエが好き、ウラジオストック、サハリン、ジョージアなどへの旅行、ラジオ講座
(どんどん不便な時間に押しやられていますが)などの他に「ピアノを習ったら教則本がロシアのものでそこに
書かれている文字が読めず、興味を持って習ってみようと思った」という方もありました。
思いがけない出会いがあるものですね。

今回の感想として「ロシア語を習ってもロシア人のロシア語を聞く機会がなく今日はそれが聞けてよかった」
「家が遠くて毎週講座に通うことができないのでこういう講座を時々やってほしい」という声もあり
ました。今回の目標は「生のロシア語に触れる」ということだったので少しはお役に立てたでしょうか。
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第30回ロシア語特別講座報告 その1

2022年09月13日 | ロシア語特別講座
9月11日(日)午後1時から愛知民主会館2階のホールで第30回ロシア語特別講座が開かれました。

参加者は17名、現役の受講生、リモート授業を受けている受講生(先生に実際に会うのはこれが初めて!)、
独学で勉強している方、ロシア語を学ぶのは初めてという方などバラエティに富んだメンバーが集まりました。


まず最初は山崎タチアナ先生の講演「ロシアの詩について」です。「人はなぜ
詩を書くのか」という質問で始まり、小さい子供は
手遊びの歌や短い詩を覚えそれによって自分の回りの世界を認識していくこと、
詩を書くのは自然や物事に対しての自分の態度や認識を表すためだということ、
というお話の後で、いろいろな詩の一節を繰り返し朗読しながらの詩の説明がありました。

最初に取り上げられたのはロシア文学の金の時代(19世紀の初めからチュッチェフまで)の
天才詩人プーシキンです。まず例に挙げられたのは「青銅の騎士」ですが、彼は豊かな語彙と
卓越した詩作のテクニックを駆使して 音や情景を詩に描き出しました。例えばグラスに注が
れる泡立つスパークリングワインの音はп やш を含む言葉で 水が流れる音はлで表され、
ペテルブルクの街路を重い騎士を乗せた馬が疾走し、石畳の道が揺れる様子も選ばれた「重い
言葉」で表され、読者にはその音が聞こえ情景が目に浮かんできます。

こういう「詩作のバトン」を受け取って彼に続いた詩人はレールモントフでした。

Когда волнуется желтеющая нива,
И свежий лес шумит при звуке ветерка,
(黄色く色づき始めた麦は波打ち
みずみずしい森はそよ風の音に騒ぐ)

と山崎先生が朗読されると それはまるで歌のようです。
残念ながら参加者全員が耳で聞いてすぐ内容を把握することは難しいので
手元の資料で
ロシア語の詩と和訳を見ながら聞いたのですが、、

レールモントフは軍人としてカフカスに行き、実際の戦闘に参加しました。血みどろの戦いの
後で、雪をいただくカフカスの5000メートル級の山々を見て自然への畏敬の念に打たれ、
気高く静かな自然に対してあまりにも哀れな人間たちの様子に「この青空の下にみんなの場所は
十分にあるのになぜ人間は敵対しあうのだろう」と嘆きます。

特別有名なこの二人の詩人の他に「金の時代」の優れた詩人として日本ではよく知られていない
バラティンスキー(1800-1844)の紹介もありました。彼の残したアフォリズムは
Лица необщим  Выраженьем.
(人の顔にはそれぞれ違う表情がある)
これはつまり、人はそれぞれに違っていて個性がある、ということです。人はすべて均等と考え、
ある一つのスタンダードを押しつけようとする人たちには気に入らないことです。詩はなによりも
まず 個人の自由の表明なのです。

この先にまだ面白いお話があるはずだったのですが、、先生が初心者のために特別ゆっくり話し
てくださったり、詩の一節を繰り返して読んでくださったりされたこともあり、また通訳にも
時間がかかって 予定の時間を過ぎてしまい、講演はここで終わりになってしまいました。
(続く)
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第30回ロシア語特別講座 「生のロシア語に”触れて”みよう!」

2022年08月12日 | ロシア語特別講座

「生のロシア語に“触れて”みよう!」

 第30回ロシア語特別講座「生のロシア語に“触れて”みよう」を下記のように開催いたします。
これまでの特別講座では参加者が朗読の練習をした後で一人ずつ全員の前で朗読する朗読大会と
午後からのロシア語による講演、レベル別の特別授業などが行われていました。
朗読大会の各レベルの最優秀者にはこんな素敵な賞状が贈られていました。
(ブレンコーワ先生の労作です!)


朗読の前には各レベルに分かれての練習の時間があり、先生の説明や発音
指導がありました。初心者はもちろんですが、長年学習している人も自分では
気が付かない癖があったりすることもあったりします。普段の授業の時間
ではできない細かい指導が受けられるのが好評でした。しかし、大勢の前で
ロシア語で朗読、というのには抵抗のある方もあったわけで、それも考慮
して、今回はプログラムを大きく変えて、時間も午後1時からの3時間に短縮しました。

まず山崎タチアナ先生に(詩の朗読も交えながら)ロシアの詩についての
スピーチをしていただきます。(通訳付き)
次に各自レベル別のテキストを選んで先生の指導を受けながら朗読の練習をします。
朗読大会はありません。
最後は全員でのおしゃべりタイムです。ロシア語の勉強法、情報交換、
いまさら聞けない質問、ロシアについての疑問、なんでもありで
ご自分のクラス以外の講習生や先生方とおしゃべりしてください。
(ロシア語でも日本語でも)

また、会員、講習生以外の方も歓迎します。いつもとはちょっと違った形で
ロシア語を聞いたり、読んだり、話したりする3時間です。
ぜひご参加ください!

                       
1.日 時    2022年9月11日(日) 受付開始午後0時30分、
         講座開始午後1時
2.会 場    愛知民主会館2Fホール(名古屋市東区葵一丁目22-26       
         電話052-508-436 

3.参加費   1000円 (日ユ協会会員とロシア語講座受講生:500円)
4.プログラム      12:30~13:00  受付

            13:00~13:10 開会あいさつ、スケジュール説明

            13:10~13:40 山崎タチアナ先生の朗読とスピーチ

            13:40~14:40朗読練習・指導(初級:難波先生、          
              中級:ブレンコーワ先生、上級:山崎先生)
            14:40~14:50 休憩
            14:50~16:00 おしゃべりタイム

 ☆ 申込は日本ユーラシア協会愛知県連合会へ
   (℡052-508-4368 mail :kokoshka2011@gmail.com)
 ☆ 申込み期限:9月4日(日)
 ☆ 朗読用テキストは申し込み時にお渡ししますので、自宅でも練習
   してください。
 ☆ 参加費は申し込み時にご入金下さい。
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第29回ロシア語特別講座報告

2019年09月28日 | ロシア語特別講座
9月8日(日)午前10時から愛知民主会館で第29回ロシア語特別講座が開催
されました。去年は台風のために中止になってしまいましたので2年ぶりです。
今回も台風接近中でしたので心配でしたがなんとか開催することができました。

10時に集まった参加者のみなさんはまず早口言葉で口の筋肉を緩めてから
3グループに分かれてテキストの朗読の練習に取り組みました。

上級クラスです。リンゴの香る夏の終わりのロシアの風情を描いた
ブーニンの美しい文章を朗読します。


約1時間の練習の後、全員が二階のホールに集まり、おひとりずつみんなの
前で朗読する朗読大会が始まりました。緊張のあまり 実力が出せなかった
方や まだキリル文字の読み方も自信がないという方もありましたが
みなさん堂々と朗読していただきました。

ロシア語講座の先生方や今回の特別講師田中エカテリーナ先生の審査の
結果、上級の最優秀賞には山中久美子さん、中級には山田かおりさん、
初級には神戸から参加してくださった嶋田豊美さんが選ばれ、それぞれに
ロシア語の賞状と賞品がおくられました。また新宅翁典さんには短期間
で実力がアップしたことを評価して特別賞がおくられました。

昼食休憩の後、1時半から「言葉を学ぶ、教える:ロシア、ベルギー、日本
における私の経験」と題して特別講師の田中エカテリーナ先生の講演
がありました。田中エカテリーナ先生はサンクトぺテルブルク出身のロシア
人で大学では日本語を専攻、卒業後は日本語ガイドや英語の教師などを
しておられました。日本人と結婚し、家族でベルギーのブリュッセルに住ん
だ5年間はフランス語を学んだり、子どもたちを地元の学校に通わせる
という経験をされました。その後来日され、現在は日本人にロシア語や
英語を教えたり、日本在住のロシア人のこどもたちにロシア語や日本語
を教えたりしておられます。

ご自分が外国語を学んだり、教えたりした経験、また自分の子どもたちや
ほかの子どもたちの外国語の習得についての観察に基づいて 「外国語
の初歩は母国語かすでによく知っている言葉で習うのが効率的」、
「その言葉の話される国に住んでいて幼稚園や学校に通っても こどもは
自動的にその言葉を習得できるわけではない」
「親がその国の文化を理解し受け入れる努力をしてない家庭では
こどもたちはその国の言葉ができるようにならない」
「絵が好きだったら学習する外国語を話す先生に習うとよい。」
など面白いお話でした。

最後は再び3グループに分かれて授業です。
初級のクラスです。アリビーナ先生の指導で「買い物」をテーマに。
買い物には「数詞」が避けられないわけで、、大苦戦、、


こちらは上級クラスです。「ゲームをしながら楽しく学びましょう」という
田中エカテリーナ先生の提案で カードゲームをしています。
カードをひいて そのカードに書いてあるものをロシア語でヒントを
出して相手に当てさせます。ところがそのカードには「使ってはならない
言葉」が書いてあるのです。容易にわかるようなヒントは出せない
わけです。それなのにヒントを考えなければなりません。
しかもロシア語で、、、 こちらも大苦戦のようでした。


4時過ぎにはすべてのプログラムが終わり、お茶とお菓子で短い懇親会が
開かれました。今回も台風の影響で帰りが心配、と参加をやめられたり
早めに帰られた方もありました。開催の時期を考えてはというご意見も
ありました。
今回はわずかに13名しか参加者がありませんでした。
遠くから来てくださった方や 高校生の参加もあったのはうれしいこと
でしたが 宣伝の方法やその他いろいろと今後も改善していかなけ
ればならないことも多いと思います。




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第28回ロシア語特別講座報告

2017年08月14日 | ロシア語特別講座
7月30日(日)午前10時から 第28回ロシア語特別講座が始まりました。
今年の特別講師はキエフ出身のウクライナ人 タチアナ・サエンコ先生です。


「初めて参加する人も多い。緊張するのでいきなりテキストの勉強ではなく ウォーミングアップが
会った方がよい。」というご意見があり、今年は初めての試みとして テキスト朗読の勉強に入る前に ロシア語の早口言葉の
練習が ありました。

Шла Саша по шоссе и сосала сушки.

На дворе трава. на траве дрова.

ごく簡単な文章ですが これを”正しい発音で”早く言うのはけっこう
大変、、ブレンコーワ先生の後について何度も練習しました。

口がほぐれたところで 初級、中級、上級に分かれて それぞれテキストを読む練習です。

中級クラスはロシア語詳解辞典の編者であるダーリについての文章、上級クラスは「静けさ」に
ついての美しい文です。

朗読大会は ロシア語学習者で”ロシア語のわかる”日本人の前で ロシア語のテキストを一人で
朗読する、、というので躊躇される方もあるのですが その前の練習タイムでは 発音や力点の
確認の他、文章を読むにあたって息継ぎをすべきところ、イントネーションについても
細かく丁寧な指導があり、独学の方はもちろん、長く講座に通って勉強している人も 自分の
ロシア語を見直す場となり、「やはり参加してよかった」という声が聴かれます。

全部で15名の方が参加され、上手に朗読された方が多く、最優秀者の審査に時間がかかって
しまいましたが、発音の正確さ、自然さ、プレゼンテーション力などが評価され、上級は鈴木由香さん、
中級は兼丘裕士さん、初級は山本優希さんが最優秀者に選ばれました。山本さんは初参加でしたが
正確な発音で自然な読み方、勉強法をお聞きしたところ、参考書とCDを片手にまったくの独学
とのことでみんなびっくり!

また特別賞は やはり初参加の鳥居優希さんに送られました。鳥居さんは4月からロシア語講座の
初級クラスと会話クラスに通って猛勉強中です。

ロシア語の賞状を手にサエンコ先生と記念撮影する受賞者のみなさん


ランチタイム休憩の後はサエンコ先生の講演「ロシア語のアルファベットの歴史」です。

ロシア語の文字は「キリル文字」と呼ばれ、ギリシャ語のアルファベットをもとにキリルという僧が考案して
広めたという風に聞いている方が多いと思います。でもサエンコ先生のお話によると ヴィザンチウム帝国の
皇帝にスラブ人のためのアルファベットの考案を命じられたのはギリシャのテッサロニキに住んでいたキリルと
メフォージー と言う兄弟であるが 彼らの考案した文字は「グラゴール文字」というもので いわゆるキリル
文字はその後にクリメント・オフリツキーという人物によって作られたという説が主流になっているのだそうです。

この最初のキリル文字はギリシャ語のアルファベットにスラヴ語に特有の発音を現す文字も加えられて43文字もありました。
この後、ピョートル大帝によるロシア語の改革があり、余分な文字が削除されたり、その文字が復活したり、新たに
加えられたりしました。この時代に小文字が使われるようになりました。それまでは大文字だけで書いていたのです。
アラビア数字を導入したのもピョートル大帝で、それまでは数字も文字で書かれていたのでした。

この後にも科学アカデミーによるロシア語の改革があり、さらに革命後の1918年にも改革があって 現在のアルファベットに
なりました。昔のアルファベットやイコンに書かれた言葉など 何枚もの画像を見せていただきましたが 昔に比べて
スペリングはずっと簡単になっていることがよくわかりました。

最後は再び3グループに分かれての授業です。

こちらは初級のクラスです。ブレンコーワ先生の指導で食べ物の買い物について勉強しました。

お客様が「食パンを2斤、リンゴジュース3本と イチゴを1キロください!」と注文します。
パン、ジュースの瓶、くだものを数える単位がそれぞれある上に、1、2-4、5以上の場合と
あとに続く名詞の格が変化するややこしい問題もあって お客様も大変ですが

お店の人を演じる方も「全部で247ルーブルです。」と数詞を駆使して答えなければなりません。
たかが数詞、されど数詞!避けては通れません。


タチアナ 山崎先生の文法クラスでは「形容詞の比較級」がテーマです。
よく使われる形容詞ほど不規則なものが多いのですね。知ってはいても、それが
とっさの時にすぐ口から出るか、、というと なかなか思うようにはいきませんね。


ふーっ、4時過ぎてやっとすべてのプログラムが終わりました。かなりお疲れのお顔の方も
ありましたが 充実した一日でした。
最後はお茶とお菓子でくつろぎながらの懇親会でした。

当協会のロシア語講座には様々な時間帯にいろいろなクラスがあるのですが、それでも仕事の都合や
家が遠いなどの理由でなかなか通ってはいただけない方があります。独学の方たちからは「初めてロシア語を
勉強している人に会い、朗読大会でその方たちのロシア語を聞いて刺激を受けた」という感想をいただきました。
今後も いろいろな行事に参加していただけるとよいのですが。

また「せっかくのよい企画なのに参加者が少なくもったいない」と言ってくださった方もありました。
宣伝の方法もこれからまた考えていかなくてはと思います。

サエンコ先生からは「みなさんのロシア語に対する熱意に感激しました。生徒さんたちも先生方も!ぜひこれからも続けて行って
ください。」とエールを送っていただきました。

午後からの参加者を含めて全部で22名の参加でした。皆様 ありがとうございました。

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第28回ロシア語特別講座開催のお知らせ

2017年06月24日 | ロシア語特別講座
いよいよ暑い夏の到来です。

恒例の夏のロシア語特別講座が開催されますので お知らせします。

今回は7月30日(日)です。朝10時から午後4時までの長丁場ですが
発音の練習、朗読、文法の復習、会話の実習など様々の角度からロシア語を
インテンシヴに学ぶ企画です。

ユーラシア協会のロシア語講座の生徒さんはもちろんのこと、普段ラジオ講座などで
独学していらっしゃる方たちにはロシア語学ぶ様々な人たちと出会い、いろんな先生に
学べるチャンスです。ぜひ お出かけください。

詳細はこちらをご覧ください。

朗読大会では初級、中級、上級の最優秀者にはロシア語の賞状が贈られます。


午後からの特別授業では タチアナ・サエンコ先生の上級者向け会話クラス、
山崎タチアナ先生の中級文法復習クラス、アリビーナ・ブレンコーワ先生のやさしいロシア語による
初級者向けのクラスが開講されます。

長年ロシア語を日本人に教えてこられ、弱点を知り尽くした山崎先生の講座は
大変好評です。今年は「形容詞の比較級」がテーマとのこと。日本語堪能な
ロシア人の先生による文法講座です。いかがですか?

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