サモワールを囲んで

日本ユーラシア協会愛知県連ブログ

第2回ヨールカ祭報告

2011年12月16日 | ヨールカ祭
12月11日(日)午後1時半から愛知民主会館2階ホールで第二回ヨールカ祭が開催されました。

準備は12時前から始まりました。人形劇の舞台を作る先生方。


会場の後方ではロシア料理サークル「ペーチカ」のメンバーがカッテージチーズのお菓子「シールニキ」の製作中。


そのかたわらではパンを切ったり、お料理を盛りつけたり。ロシア語講座の講習生の方々がお手伝いしてくださいました。


人形劇の舞台が完成しました。この舞台、背景、人形などの製作にあたられたのはアリビーナ・ブレンコーワ先生。サハリン出身で理科の先生だった彼女は素晴らしいアーティストです。劇を演じるのは彼女の他に 山崎タチアナ先生、稲垣スヴェトラーナさん、伊藤エレーナさんの4人です。


上演に先だってあらすじとロシア語のセリフのお勉強タイムがあり、さていよいよ「マーシェンカと熊」の始まり始まり! おじいさん、おばあさんと孫のマーシェンカが登場!


森へイチゴを採りに行ったマーシェンカはお友達とはぐれてしまい、森の中をさまよって、たどりついた小屋には怖い熊が住んでいました。マーシェンカは熊の家で働かされ、家に帰してもらえません。


そこでマーシェンカは作戦を考えました。「おじいさんとおばあさんにピロシキを焼いて届けたいの。一日だけ家に行かせてちょうだい。」熊はマーシェンカを家に帰してはくれないのですが、「ピロシキは俺が届けてやる。」というのです。「怖いけどあんまり頭はよくない」というロシアの熊のキャラクターそのまま!マーシェンカはたくさんピロシキを作って大きなかごに入れました。そのかごを背負ってマーシェンカのおじいさんの家へと歩く熊。


マーシェンカの家は遠く、背負ったかごは重い。熊は疲れてしまって「あの切り株に座って ピロシキをたべようかなあ、、」と弱音を吐きます。木の上に登って熊を見ているはずのマーシェンカは実はこのかごに入っていてピロシキの下に隠れていました。熊が弱音を吐くたびに「座ってないでおじいさんのところへ行きなさい!」と厳しく叱ります。この場面で熊の背負ったかごのふたが開いてマーシェンカが顔を出しました!間抜けな熊はマーシャが遠くの木の上から見張っているものと思いこんでいるものですから、背中のかごから声が聞こえてくるとは思わず、「遠くにいるのによく見えるもんだなあ、、」と感心して、(休憩もせず、ピロシキも食べないで)おじいさんの家へと歩いて行くのでした。


やっとおじいさんの家にたどり着いた熊ですが、犬に追われてあっけなくかごを取り落とし、逃げて行ってしまいました。


こうしてマーシェンカはおじいさんとおばあさんのところへ戻ってくることができました。めでたし、めでたし。


Ай, да Машенька, ай, да умница!
Тут сказке конец.
А кто слушал - молдец!

さすがはマーシェンカ、なんて賢い子だろうか。
これでお話はおしまい。
お話を聞いた子も おりこうさん!


さて今度は日本側から中森秀樹愛知県連事務局長代行が歌を。ソ連時代の反体制詩人・シンガーソングライターだったブラート・オクジャワの歌「祈り」と「グルジアの歌」の2曲です。ピアノ伴奏はフルーティストの松坂仁さん。1歳4カ月のカーチャは歌うおじさんが気になって気になって前に出てきてしまいました。


さあ、それではワインの栓を開けましょう。今日のワインはギリシャにあるロシア正教の聖地アトスのワインです。もう一本は差し入れにいただいたクリミア半島のワインでした。飲み物はワイン以外に紅茶とグルジアのミネラルウォーター「ボルジョミ」。


スィールニキも焼けました。


スメタナをかけていただきます!


ワインのおつまみいろいろ、スープやケーキ、お菓子もたくさん差し入れていただきました。




お酒も入ってひと段落してから「森で小さなヨールカが生まれたよ」の歌を練習、何度も歌って歌詞を覚えたところで日本代表とロシア代表とが前に出てそれぞれ喉を披露。和やかに楽しくヨールカ祭は終わりました。参加者は大人36名(ロシア人とウクライナ人が8名)に小さなこどもが5名でした。

それではみなさま、よいお年を!
С наступающим новым годом !











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「リャビーナ」のティータイム - ジャムをなめながら

2011年12月16日 | お知らせ
うれしいことに「リャビーナ」ではお茶も飲めるんです!
それもこんな素敵なティーセットで ポットサービス!

このティーカップはグジェリ。青の濃淡のやさしい花模様。


こちらのカップはロマノーソフです。青に金の模様がゴージャス。


小皿にあるのはジャムです。昔のロシアではお砂糖は甜菜糖で溶けにくかったのでお茶に入れずに砂糖の塊をかじりながらお茶を飲んだのだそうです。こんな風にジャムを別に添えてなめながらお茶を飲む習慣はその名残かもしれません。日本ではロシアンティーというとなぜかジャムをお茶に混ぜて飲むことになってしますが 実はロシアではそういう飲み方はあまりポピュラーではないのです。

添えられたお菓子はロシアのチョコレートです。この子は「赤ずきんちゃん」。


メニューにはこの他にコーヒー、モルス(ベリージュース)、白樺ジュースなどがありました。ロシアの工芸品に囲まれて素敵なティータイムが過ごせます。

いまや日本で大人気になったチェブラーシカ。「チェブラーシカはありますか?」と探しにくるお客さんがたくさんいるそうです。(店長さんに聞きました。)


ロシアの絵本やカードのコーナー。


なんとも心惹かれるこの色と形!ロシア好きにはたまりません!これはオルゴールなんだそうです。後ろは様々なマグネット。


鮮やかな赤のメゼーニ塗りのコーナーです。小さなマトリョーシカがトゥリーのオーナメントに使われています。


「リャビーナ」は「ロシアと日本の工芸」のお店なので日本の作家の作品もあります。

シンプルな形、やさしい色合いのティーカップや


思わず手に取りたくなってしまう家をモチーフにしたキャンドルホルダー(香炉としても使えるそうですよ)


もうすぐクリスマス。かわいいプレゼントをお探しでしたら 一度このお店を覗いてみてください。あんまり素敵なものは自分にプレゼントしてしまうかも?


コメント (1)
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名古屋・伏見に出現した小さなロシア -「リャビーナ」

2011年12月07日 | お知らせ
この11月に名古屋・伏見に「ロシアと日本の工芸・雑貨・器&カフェ リャビーナ」が開店、さっそく取材に行ってきました。

地下鉄東山線伏見駅の一番出口から徒歩3分という便利な場所にあります。オフィス街の中、こんな小さなビルの3階です。

一階はこんな風。ここから入って急な階段を登ります。


ドアを開けると ずらりとマトリョーシカが並んだ棚!

ロシアのお土産物屋で山のように売られているマトリョーシカについては、あんまり好きじゃない人も多いのではないでしょうか?ずんぐりしたこけしみたな木製の人形でド派手な色にあんまりかわいくない顔(失礼!)。そんなに安くもないのに もらった方は内心「わあ、こんなものもらっちゃってどうしよう、、」と思ったりする、ちょっと迷惑なお土産?

しかし、このお店で表情豊かな個性的なマトリョーシカの数々を見たら そんなイメージは一変してしまうことでしょう。

さわやかなブルーの地にロシアの冬景色を描いたもの


ジェット・マロースのおじいさん、孫のスネグーロチカ、雪だるまとペンギンの組み合わせ。衣裳や小物も凝っています。


こちらは三角錐の形も珍しいのですが、細かく描かれている民族衣装がすばらしい!それぞれの地方や町独特の衣裳なんです。底に町の名前が書かれています。


そしてこれはクリスマスにピッタリ! ヨールカ(ロシアのクリスマストゥリー)型のマトリョーシカです。下から2段めがパクリと開いて中にこのかわいらしい雪だるまが入っています。


こんなユニークなタイプも!


マトリョーシカをモチーフにした小物もいろいろ。


マトリョーシカだけではありません。ロシアのかわいいもの、美しいものがたくさん集められていて まるで小さなロシアがここにあるようです。

このお店のオウナーは10月のロシア語サロン番外編でリャザンの町やロシアの工芸品についてお話してくださった花井景子さんです。ロシアの工芸品をこよなく愛する花井さんはこれまで集めてこられたものをもとに(開店直前にはモスクワに買い付けに行って)お店を開かれました。彼女はずっと以前からブログ「ロシアモノ・コト図鑑」でロシア事情や工芸品の紹介をしてこられ、その記事をベースにして今春には「ぬくもり雑貨いっぱいのロシアへ」という本も出版されています。このお店にはそんな彼女のテイストで選び抜かれたものが並んでいてディスプレイにもそのセンスが光ります。(続く)

ロシアと日本の工芸・雑貨・器&カフェ「リャビーナ」



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関西ロシア語コンクール見学報告

2011年12月06日 | 関西ロシア語コンクール
11月27日に大阪で関西ロシア語コンクールが開催されました。初級部門19名、中級部門8名、上級部門7名が出場。残念ながら愛知県からは出場者がなかったのですが ロシア語講座の難波忠清先生と初級クラスの松井佐和子さんが見学に行かれました。当日は朝8時に名古屋駅集合、10時から17時まで見学とハードスケジュールでしたがとても楽しかったとのことでした。松井さんが見学報告を書いてくださいました。
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関西ロシア語コンクール視察報告 ~壇上からみた風景~
                     松井佐和子
「では、発表者は登壇してください。」
司会者の声が響く。さあ、遂に順番がやってきた。落着いて、大丈夫。発表者は淀みなく3分間のスピーチを進めている。私はちらりと聴衆の顔を覗く。どの顔にも見える真剣な表情と熱い視線にぶつかり、私はあわてて視線を前へ向けた。
そうこうしている間にスピーチは終わりロシア人先生による質疑応答が始まった。発表者へ質問が投げかけられる。緊張の一瞬だ。がんばって!はたして発表者の運命は―

 11月27日(日)大阪にて行われたロシア語コンクールに難波先生に同行させて頂き、視察へ伺うことになった。序文は発表者のご厚意で急遽、アシスタントとして一緒に壇上へ上がる好機を得た私の体験である。

 読者の皆様よ、『ロシア語コンクール』というと何だか堅くて難しくて面白くなさそうと考えがちではないだろうか。否、各自思い思いの、歌あり、化学実験あり、コサックダンスありの大変バラエティ性に富んだスピーチ大会だったのである。そして入賞賞品には、一度は行ってみたいモスクワ大学一ヶ月留学権、ホフロマ塗りセット、露語辞典、マトリョーシカetc しかも全36名の参加者中、初~上級の1位から3位、特別賞あわせて約15名は賞がもらえる計算なのだ。(当日はモスクワ大学より視察の教授がみえて特別賞もあった)

 私が今回視察に参加した理由は一番は興味本位だった。ロシア語を授業以外で聞く機会がない私は、他のロシア語を習う人たちがどんな話をし、そしてどんな人達であるのかちょっとだけ見てみたいと思ったのだ。なんとロシア語学習暦2ヶ月という驚くべき無謀さで視察に参加した私でも楽しめたのだから、中級、上級の学習者なら更に得るものが多いだろう。私も次回に向け、日々のロシア語学習に励もうと決意を新たにし帰路へ着いたのだった。
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(ロシア語コンクールの壇上で飛び入りアシスタントを務める松井さん。スピーチをしているのは岐阜から参加されたMさん。撮影:難波先生)

ちなみにこのMさんは今年の夏、愛知県連のロシア語特別講座に参加された方です。スピーチは「新しいエネルギー」という題で実験付き!レモン果汁を使って電力?を生み出しオルゴールを鳴らすというものだったのだそうです。



 
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аукаться

2011年12月04日 | ヨールカ祭
森の中で仲間とはぐれ、相手を呼ぼうと思ったら 日本人なら「おーい!」って言うでしょうが ロシア人ならなんて言う?

答えは「アウー!」"Ау!"です。これからできた動詞が"аукаться"(おーいと呼びかける)。日常生活の中でよく使われるのに教科書には出てこない動詞ですね。
ヨールカ祭の人形劇「マーシャと熊」の中でも森の中で友達とはぐれてしまったマーシャが"Ау!"と友達を呼び始めます。Она стала аукаться.



ヨールカ祭まであと1週間です。まだ10名様のお席がございます。参加ご希望の方はお申し込みをお急ぎください。締め切りは12月8日(木)です。

時:12月11日(日)午後1時半~4時
        場所:愛知民主会館2階ホール 
       (地下鉄東山線「新栄町」2番出口から徒歩2分) 

会費: 1800円(日ユ協会会員は1500円)

申し込み先:
メール:kokoshka2011@gmail.com (できるだけメールでお願いします)
電話:日ユ協会愛知県連事務所 052-526-1150



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