Une petite esquisse

日々の雑事の中で考えたこと、感じたことを徒然に書き綴ります。

新型コロナ禍後の世界

2020年08月11日 | 社会学/社会批評
「座敷牢」に閉じ込められているような日々

 2月から3月にかけて、ラオスに滞在しバンコク、台北を経由して帰国した。
新型コロナウイルスの想像を絶するほどの破壊力、得体の知れないウイルスが飛び回っている不気味さ、何だか知れ
ないが怖さだけが伝ってくる。
 航空券は昨年の11月に購入し、ホテルの予約も済ましてある。1月の半ば?に突然のごとく舞い込んできた、コロナウ
イルス禍のニュース、今さら海外渡航を自粛しろと言われても、高額なキャンセル料を考えると納得のいくものではない。
2月から3月にかけてのラオスはコロナの感染者が「ゼロ」という事で、そんなに緊迫感は感じられない。
マスクをしている人の姿を見かけることもなかつた。


 誰もマスクをしていない。ムアンマイ食堂(パークセー) 2月16日

 ルアンパバーンのツーリストオフィスのお兄さんの話では中国人が来なくなって、韓国人も減少し、日本人も少なくな
ってダルマさん(お手上げ)だ。なかなか表現がうまい。
 JETROの情報によると、3月24日、ビエンチャンで初めて2名の感染者が確認された。すぐさまラオス政府はベトナム、
タイとの陸路の国境を閉鎖、3月30日にはすべての外国人への観光ビザの発給を停止、外出の禁止と地域間の移動制限
を行い、生活必需品の便乗値上げと買い占めを禁止した。感染者がゼロなのは「後発発展途上国」で検査体制が整ってい
ないからと言われながら、どこかの国と違って感染防止の対応は早かった。


ノーンカーイの国境(ラオス側) 2月22日

 国境が閉鎖されたまま、国際線はストップし航空網は遮断されている。どこの国も厳しい入国制限をし、鎖国によって
ウイルスを封じ込めようとしている。アジア全域がロックダウンされている状態が続いている。
 旅が生活の一部であった人間にとつて、「座敷牢」に閉じ込められているような思いである。いつになったら空港が解
放され、以前のように自由に旅が出来るようになるのか、このまま鎖国状態が今後も続き、海外へ自由に出掛けることが
出来なくなるのではと心配である。
 東京都の小池百合子知事は、「今年は特別な夏」なんて言う。いつも不正確な日本語と意味不明なカタカナ語をチャン
ポンさせて、「表現力」が豊かな人だと思うが、本当に今年だけが特別な夏なのか?今年だけが特別な夏だとは思
えない。来年も再来年もこのような状態が続くように思える。


夜のカオサンロード(バンコク) 3月5日

 タイ国際航空が経営破綻し、民事再生手続きを申請したというニュースには驚いた。閑散としたカオサンロードが映され、
旅行代理店が軒並み倒産していると言う。いつもバンコクへ行けば、何よりも先に「トムヤンクン」を食べに行っていた「トム・
ヤン・クン・バーンランプー」の店はつぶれていないだろうか、又、あの店のトムヤンクンを食べる日が来るのだろうか。


トム・ヤン・クン・バーンラムプー


トムヤンクン

新型コロナ禍後の世界に、日常的な生活が、また戻って来るのだろうかと考えると、2月中旬から3月にかけて世界の風景が
変わったように思える。




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