SARS-CoV-2とSARS-CoVとの違いとして、前者のSpike proteinにはプロテアーゼであるfurinの切断部位が存在するという点が知られており、それが感染性の違いと関係しているのではないかと考えられています。今回S1/S2 junctionにあるfurin切断部位RRAR^SにVEGF-Aと軸索の伸長阻害因子であるsemaphorin3Aのco-receptorとして働く膜蛋白neuropilin-1が結合し、これが感染を促進する可能性を示した論文が2本Science誌に掲載されました。Neuropilin-1に対するmonoclonal抗体はSARS-CoV-2の感染を抑制することも示されており、今後治療標的の一つとして注目されています。