少し偏った読書日記

エッセーや軽い読み物、SFやファンタジーなどの海外もの、科学系教養書など、少し趣味の偏った読書日記です。

校閲至極

2024-03-22 20:11:40 | 読書ブログ
校閲至極(毎日新聞校閲センター/毎日新聞出版)

サンデー毎日に連載されているコラムを書籍化したもの。著者は組織名になっているが、総勢21名の校閲者たち。

かつて仕事で校正のまねごとをしたことはあるが、校閲は誤字の確認だけでなく、事実誤認も含めての総合的なミスの除去。作家のエッセイを読んでいると、校閲がらみの話題に出会うことがあるが、考えただけでぞっとするような、大変な仕事のようだ。

しかし、コラムとして読む分には、これほど気楽に楽しく読めるものはない。そのギャップが、この本を読んでいて少し後ろめたい気がする原因かもしれない。

あらすじを紹介するようなものではないので、いつものようにいくつかの感想を。

全部で74編の記事があるが、最も印象に残ったのが、広辞苑の「焼く」に関する語釈の変化。第6版の語釈は、そのとおりだけど何か物足りないが、第7版を読むとなるほどと思う。

「障害」の表記に関する話題がある。その詳細も、私の立場もここに記すつもりはないが、仕事柄、これについてはいろいろなことを考えてきた。

終盤に、名前に使われる漢字についての話題が取り上げられている。私の名前は、特に難しい文字ではないが、地元でも結構間違われるし、東京在住時には一度も正しく読まれたことはなかった。まあ、どうでもいいことですが。

続編も出ているようなので、機会があれば、読むことになると思う。


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