施設の中の診療室にて(浪越健男/クインテッセンス出版(株))
エッセーには独特の魅力がある。最近読んで面白いと思ったのは、佐藤正午と、ドリアン助川だ。前者は恋愛小説の得意な作家。後者は、独特の経歴を持つミュージシャン&文筆家。逆に、エッセーの名手として評価の高い人でも、読んでみると、文体や技巧に見るべきものはあるものの、少しも心に響かない、ということもある。
紹介する本は、高校の同窓生のエッセー。昔から優れた歯科医師だと承知していたが、それは私が紹介するまでもなくこの本を読めばわかる。同窓生として、本のあれこれを論評するのは差し控えたい。が、読後に、15歳のとき、夕焼けの空の色や、季節の変わり目の光の変化、緑の鮮やかさなどに驚嘆し、自然の美しさをしみじみと感じていたことを思い出した。私自身は、そのような境地から遠く離れてしまったが、この本の著者は、そのような心をいまだに強く保っているのだろうと思った。
エッセーの好きな人には、読むべき1冊だと勧めたい。
エッセーには独特の魅力がある。最近読んで面白いと思ったのは、佐藤正午と、ドリアン助川だ。前者は恋愛小説の得意な作家。後者は、独特の経歴を持つミュージシャン&文筆家。逆に、エッセーの名手として評価の高い人でも、読んでみると、文体や技巧に見るべきものはあるものの、少しも心に響かない、ということもある。
紹介する本は、高校の同窓生のエッセー。昔から優れた歯科医師だと承知していたが、それは私が紹介するまでもなくこの本を読めばわかる。同窓生として、本のあれこれを論評するのは差し控えたい。が、読後に、15歳のとき、夕焼けの空の色や、季節の変わり目の光の変化、緑の鮮やかさなどに驚嘆し、自然の美しさをしみじみと感じていたことを思い出した。私自身は、そのような境地から遠く離れてしまったが、この本の著者は、そのような心をいまだに強く保っているのだろうと思った。
エッセーの好きな人には、読むべき1冊だと勧めたい。