
横浜ネイバーズ(岩井圭也/ハルキ文庫)
本屋で、初見の作家の文庫を買おう、と思って選んだ本。短編連作の探偵もののようだし、表紙に惹かれるものがあった。
横浜中華街を舞台とする物語。主人公は週に三日、バイトをしている20歳のフリーター。推理ものというよりは、身近で起こった困りごとを解決していくお話、というべきか。読み終えると続編があることがわかり、現在出版されている第4作まで、一気に読了した。
取り上げられる困りごとが実に現代的なのが、本書の際立った特色か。薬物乱用、課金ゲーム、特殊詐欺、ルッキズム、いじめ、eスポーツ、転売ヤー、闇バイト、マッチングアプリ、ギフテッド、ディープフェイク・・・
軽い読み物には違いないが、内容はそれほど軽くない。警察がらみの事件も多いが、警察官になった先輩の手助けと、ネジが1本外れている主人公の行動力で乗り越えていく。
シリーズが進むにつれて人脈が広がり、ストーリーに深みが増してくる様子は、『ビブリア古書堂の事件手帖』を思わせるところがある。いろいろと気が回る主人公だが、ある一点では極めて鈍感、という設定は必要なのか、とも思うが、それも愛嬌か。
いずれにしても、このシリーズにはしばらく付き合うことになりそうだ。
本屋で、初見の作家の文庫を買おう、と思って選んだ本。短編連作の探偵もののようだし、表紙に惹かれるものがあった。
横浜中華街を舞台とする物語。主人公は週に三日、バイトをしている20歳のフリーター。推理ものというよりは、身近で起こった困りごとを解決していくお話、というべきか。読み終えると続編があることがわかり、現在出版されている第4作まで、一気に読了した。
取り上げられる困りごとが実に現代的なのが、本書の際立った特色か。薬物乱用、課金ゲーム、特殊詐欺、ルッキズム、いじめ、eスポーツ、転売ヤー、闇バイト、マッチングアプリ、ギフテッド、ディープフェイク・・・
軽い読み物には違いないが、内容はそれほど軽くない。警察がらみの事件も多いが、警察官になった先輩の手助けと、ネジが1本外れている主人公の行動力で乗り越えていく。
シリーズが進むにつれて人脈が広がり、ストーリーに深みが増してくる様子は、『ビブリア古書堂の事件手帖』を思わせるところがある。いろいろと気が回る主人公だが、ある一点では極めて鈍感、という設定は必要なのか、とも思うが、それも愛嬌か。
いずれにしても、このシリーズにはしばらく付き合うことになりそうだ。
初めての作家さんの本ですが、とても面白そうです。現代の世相を網羅するような内容で興味津々です。このように様々な視点で謎解きという小説が大好きなのです。ブログを読み進めてみれば大好きな「ビブリア古書店~」を思わせると書かれてあり、納得出来ました。ご紹介頂き有り難うございました!また、楽しみにしています。なおとも
ビブリア古書堂〜というのは、まったく個人的な感想で的外れかもしれませんが、読みやすく興味をかき立てられたのは確かです。
新しい作家さんを見つけることも大事にしたいと思います。