教皇のスパイ(ダニエル・シルヴァ/ハーパーBOOKS)
本屋で見かけた題名が気になって、いつかは読むことになるだろうと思っていた一冊。
ローマ教皇が逝去したが、その死に不審をいだいた個人秘書に、イスラエル諜報機関の長官が呼び出されて・・・という物語。教皇と個人秘書と長官の3人が昔からの友人、という設定はいくらかご都合主義のような気もするが、手がかりとなる細い糸を追うストーリーは一本道で読みやすく、諜報機関のあらゆる資源を使っての作戦行動は痛快でもある。また、主人公の会話に独特のユーモア感覚があることも、見逃せないポイントだ。
大きなテーマとして、キリスト教の聖典福音書から導かれる反ユダヤ主義の問題が取り上げられている。巻末の「著者ノート」を読むと、物語の都合で便宜的に取り扱っているのではなく、相当な根拠があることがうかがえる。
この作品は、ガブリエル・アロンを主人公とするシリーズ中の一作のようだ。面白そうな作品を物色してみたい。
余談。教皇の死から始まる物語だから、当然、コンクラーベが描かれることになる。コンクラーベの結末は・・・
また、作中に不思議な神父が登場するが、この人は・・・
いずれも作者は、読者にも予測可能な収め方をしている、と思う。
画像は、書影とは関係のない、ヴァチカン市国の国旗。
本屋で見かけた題名が気になって、いつかは読むことになるだろうと思っていた一冊。
ローマ教皇が逝去したが、その死に不審をいだいた個人秘書に、イスラエル諜報機関の長官が呼び出されて・・・という物語。教皇と個人秘書と長官の3人が昔からの友人、という設定はいくらかご都合主義のような気もするが、手がかりとなる細い糸を追うストーリーは一本道で読みやすく、諜報機関のあらゆる資源を使っての作戦行動は痛快でもある。また、主人公の会話に独特のユーモア感覚があることも、見逃せないポイントだ。
大きなテーマとして、キリスト教の聖典福音書から導かれる反ユダヤ主義の問題が取り上げられている。巻末の「著者ノート」を読むと、物語の都合で便宜的に取り扱っているのではなく、相当な根拠があることがうかがえる。
この作品は、ガブリエル・アロンを主人公とするシリーズ中の一作のようだ。面白そうな作品を物色してみたい。
余談。教皇の死から始まる物語だから、当然、コンクラーベが描かれることになる。コンクラーベの結末は・・・
また、作中に不思議な神父が登場するが、この人は・・・
いずれも作者は、読者にも予測可能な収め方をしている、と思う。
画像は、書影とは関係のない、ヴァチカン市国の国旗。
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