作:山田太一
出演:高倉健、大原麗子、杉浦直樹、河原崎長一郎、西岡徳馬
先日亡くなられた山田太一さんを偲んでNHKBSが再放送したもの。
昔は炭鉱で賑わったが、閉山により人口が7万人から2万人に減った北海道のとある街が舞台。
市長が打ち出した起死回生の策はテーマパークを作ることだった。
ヨーロッパ、アルプス、チロルの風景を北海道に作る、なんてバブルなんでしょう。
女房の大原麗子に駆け落ちされた高倉健が、単身赴任先でその2人とバッタリ出会ってしまうところから始まり、それぞれの葛藤が入り乱れ、三方にとって一番いい落としどころを見つけるというラスト。
結末が斬新だったので見たかいがあった。
あと高倉健っていじられキャラ?いじられキャラって言葉は間違ってるかもしれないけど、監督や脚本家や演出家なんかが、かっこいい高倉健をどう料理しようかって舌なめずりしているように思う。山田洋次監督の「幸せの黄色いハンカチ」や、誰だかの「単騎、千里を走る。」のときも同じような感想を持ったのを思い出した。
山田太一独特のまどろっこしいセリフ、「ふぞろいの林檎たち」を思い出させる。
ここは肩の力を抜いて、リラックスして観ないとイライラが募る。
せっかくなので「ふぞろいの林檎たち」の再放送も観たい。
それと阿部寛がチョイ役で出てましたね、作業員Cという。
声と存在感ですぐにわかりました。
そんな彼が高倉健が演じた北海道が舞台の「遥かなる山の呼び声」を演じたんだから縁ですね。