9月13日(日)に標記月山登山ツアーが開催されましたので、その模様をご報告いたします。
今回のツアーは湯殿山口~月山山頂~羽黒口のコースです
湯殿山口から月山山頂を目指す場合、最初の難所「月光坂」でいかにスタミナの消耗を抑えて、最後の「鍛冶月光」までどれくらい体力を残せておけるかが最大の鍵になります。
勢いに任せて序盤を飛ばしてしまうと、どうしても後半がきつくなってしまします。かと言ってゆっくり登ると歩く時間が延びてしまい、背中の重いリュックに徐々にスタミナが奪われていきます。
このペース配分がガイドさんの腕の見せ所になります
今回の参加者は22名、それにガイド+スタッフが7名の総勢29名となかなかの大所帯となりました
やはり羽黒口と違って一人でフラッといけるコースでもないので、このようなツアーをご利用される方が多いようです。
湯殿山口からの月山山頂を目指す人が少ない理由として、もちろんコース自体の登りのきつさもありますが、実は時間的なきつさがあります。
湯殿山神社へ続く有料道路のゲートは、この時期8時15分~17時の間しか通行できません。また、仙人沢の駐車場から湯殿山神社へのシャトルバスも8時半から16時半までの8時間しか運行していません。
昭文社「山と高原地図 鳥海山・月山」によると、湯殿山神社からの月山山頂までの標準タイムが登り3時間半、下り2時間40分となっています。
湯殿山神社でお参りして、月山神社でもお参りして、休憩をとったりお昼を食べたりということも考えれば、時間的な余裕は正直あまりありません。常に帰りのシャトルバスやゲートの閉まる時間を意識して歩かなければいけません。
初めて登る人は時間に追われるプレッシャーを特に強く感じてしまうと思います。
そのため、今回のツアーも登り口は湯殿山口ですが、下りはタイムアップのない羽黒口を選んでいます。
7時に庄内町役場立川庁舎を出発
↑中型のバスをチャーターしたのですが、ほぼ満席になりました
8時10分頃に有料ゲート前に到着。しばし、ゲートが開くの待ちます。
ゲートが開き、仙人沢駐車場の大鳥居の前で記念写真
急いで始発のシャトルバスに乗り込みます。
シャトルバスは湯殿山神社参拝のたくさんのお客さんたちと一緒になり、すし詰め状態になりながらなんとか出発
が、ここで思わぬアクシデントが
駐車場に我々のツアー参加者が一人取り残されているではありませんか
事前にシャトルバスの運行会社に確認したところ、8時半の始発の後は9時までバスは出ないとのこと。
スタッフ一同、大いに焦りました
シャトルバス下車後にスタッフ会議をし、本体は先に登山を開始してもらい、私がバス停に残り次のバスで来るお客さんを連れ、ペースを上げて途中で追いつくことになりました。
自分一人では30分遅れくらいなら簡単に追いつく自信はありましたが、果たしてお客さんがそのペースに着いてこれるのか・・・
バスを待っている間に、相当いろいろ考えました
・・・結果としては、15分くらいで次のバスが到着し、大人数のため湯殿山神社参拝にもたついていた本体には登山開始前に合流でき、ようやく一安心
しかし、本当に焦りました(笑)
で、準備運動をして、予定より15分遅れの9時15分に登山を開始します
↑数日前までかなり雨が強く降っていたので、なかなかの水量がありました。
序盤から続く厳しいのぼりをひたすら歩き続けます
そして、ついに湯殿山口名物の鉄梯子群が現れます
実際に実物を見ると、かなりの長さの梯子が垂直に近い角度でそびえ立ちます
この鉄梯子を登り終えると、最初の難関「月光坂」もまもなくクリアです
そして、ようやく休憩所の装束場到着
装束場到着は10時10分。ツアーのタイムとしては上々
ここで息を整えます。
この後はしばらく傾斜が緩くなり、ようやく景色を楽しむ余裕も出てきます
浄身川にはとてもきれいな川が流れていて、月光坂を登ってきた登山客の喉を潤してくれます
↑この水は本当に美味しいです
↑写真では分かりづらいですが、上の方はかなり色づいてきて、シルバーウィークには紅葉の見ごろになりそうです
そして金姥に到着。
ここで西川からの姥ヶ岳コースと合流します。
ハイシーズン中だと、ここから登山客が徐々に増え始めるのですが、この日は登山客は少なくほぼ貸切状態
ここから尾根歩きになるのですが、徐々に風も出てきました。
↑そして、ここ牛首が最後の難所「鍛冶月光」前の、最後の休憩地点です。
ここから先は、写真を撮る余裕も無く、ただただ上を目指して登り続けます
湯殿山口から登ってきて一番きつく感じるのが、ここ「鍛冶月光」の急坂です。
しかし、ガイドさんのペース配分が絶妙だったようで、ここもなんとか全員がクリア
そして13時にようやく山頂小屋に到着
山頂の月山神社前で、記念撮影
この日の天気予報は午後から雨。
山頂小屋到着まではどうにか天気ももってくれたのですが、下りはずっと雨と風の中になってしまいました
みんな降られる覚悟はしていたので、あのきつい登りを雨具なしで登れただけラッキーだったと思います
休憩をしても雨と風で体温が奪われていくだけなので、下りは佛生池小屋と中ノ宮で小休止しただけで、修行僧のよう黙々と降りてきました
大所帯でコースもきつかったため正直かなり不安ではありましたが、一人の脱落者も出さずに全員が無事下山することができました
参加者の皆さん、ガイドさん、大変お疲れ様でした
9月15日に月山神社も閉山し、シルバーウィーク明けで山頂小屋等の営業も終了します。
月山登山のシーズンもそろそろ終わろうとしています。
我々の月山登山関連事業も、今シーズンはこれでおしまいです。
そう考えると、ちょっとおセンチな気持ちになっちゃいますね
今年もいろいろな月山を見ることができました
個人的には、高山植物をたくさん覚えることができたのが、今シーズンの収穫だと思っています
来年も今年同様に数回の月山登山ツアーを予定しておりますので、このブログをご覧になって興味をもたれた方は是非ご参加ください。
来シーズンはどんな月山を見ることができるかな?
※月山八合目へのアクセスルート「県道 月山公園線」は例年10月中旬までは通行できますので、あと一月くらいは八合目からの登山もできるはずです。
【お問い合わせ】
庄内町商工観光課立川地域観光振興係
☎0234-56-2213