イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

幼木は巨大な葉っぱで草のように生える キリ

2014-11-18 22:54:25 | 趣味・特技
キリ科(Paulowniaceae); キリ属(Paulownia); キリ(P. tomentosa)
学名: Paulownia tomentosa
和名: キリ(桐)
英名: Empress tree, Princess tree, Foxglove tree

 キリはフジとほぼ同じ頃に咲く。フジの方がちょっと早いかも知れない。岩手では春になるとあちこちの道路脇でフジの花を見かけるようになるが、それよりもちょっと控えめだがキリの花も良く見かける。両方とも紫色なので、岩手の春はあちこちが紫色に染まる。
 花が終わりかけると葉が出てくる。大きな木の葉は広卵形で大きいが、特に若木の葉は巨大である。夏になるとよく道路脇に直径50cmほどもある巨大な葉の植物がニョキニョキと生えてくるのを見かけるが、これがキリである。キリではなく別な植物ではないかと思うほど巨大である。木ではなく草のようにも見える。とにかく成長が早い木だ。木材としては箪笥などに使用される高級目代として利用される。
 キリと言えば、学生時代にやった花札を思い出す。今ではやり方も忘れてしまったが、一升瓶やサントリーレッドの大瓶を脇に置いて花札をやり途中で訳が分からなくなって気がついたらトイレの脇で寝ていたこともあった。その花札の中の植物にキリも使われている。役札としては桐に鳳凰というのがあった。花札で桐は師走の札であり、ピンからキリまでというしゃれで桐が師走に配置されたという説もがあるそうだ。
 花が終わると細長い桃のような形をした果実がたくさん実る。秋になると果実が熟すが、中には翼のある小さな種子がたくさん入っている。果実が割れて、これらの種子が回りに飛び散って行く。一度これらの種を植木鉢に蒔いたことがあるが、発芽率は良く、無数のキリの芽が出てきたことを思い出す。


5月桐の花が咲き始めた。(花巻市浅沢、2014年5月10日)



同上



同上



6月になると葉が出てきた。(金ヶ崎町荒巻、2014年6月5日)



7月になると実が成った。(花巻市浅沢、2014年7月12日)



同上



同上



これがキリの若木。葉っぱが巨大であり、草のように生えてくる。(同上)