黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

【特集】中ノ島 #20

2005-10-30 00:52:04 | ・特集 中ノ島


軍艦島の中でもよく知られた場所や有名なエピソードの数々は、
軍艦島関係の老舗サイトさんを初め、私たちオープロジェクト
端島出身の方のサイトもで、沢山アップされているので、
このブログでは、あまり知られていない所を取り上げていきたいと思います。

かつて明治年間の僅かな期間に炭鉱として栄え、
その後軍艦島の姉妹島的な役割を担ってきた中ノ島の特集。
第二回探索レポートも、もう終わりに近付いてきました。
今回は、島内に残る、殆ど何の施設跡か全く解らない遺構です。



※画像はクリックすると拡大します。

画像は船着場近くの高台平坦地に残る、煉瓦製の建物らしき遺構です。
この裏にはトイレ(【特集】中ノ島 #06 最下段)があります。
壁の煉瓦すでにお伝えしてきた蒟蒻煉瓦よりは厚く、現在の煉瓦より薄い、
中ノ島内で最も多い厚みの煉瓦でできています。
内部は外観通りの四角い空間が広がり、
床は現在の地表レベルよりやや下がっています。
また画像に写る入口と反対側の壁には、
窓とも換気穴ともとれるくらいのおおきさの穴があります。

かつて戦後すぐくらいまで<中ノ島牧夫>という役職があり、
中ノ島でヤギ、ウサギなどを飼育していたそうなので、
その関連施設かとも思いましたが、人が使うにはかなり狭く、
全くなんの遺構かわかりません。






※画像はクリックすると拡大します。

画像は同じ高台の平坦地の、外海側の傾斜に残る遺構です。
あきらかに岩を人工的に削り、なにかを流していた溝かと思いますが、
溝の床面が赤茶色に変色しています。
前回の上陸時にも気になりましたが、今回は天気がよく、
溝床の色がはっきりと解るのでアップしました。
成分を化学的に調べれたりすれば、すぐに解るのでしょうが、
全くなんの遺構かわかりません。






※画像はクリックすると拡大します。

画像はまたまた同じく高台平坦地の、
溝とは反対側の内海側のヘリに残存する煉瓦遺構です。
これまで島内の煉瓦遺構はいろいろ見てきましたが、
この人の腰ぐらいの高さのそれ程大きくない煉瓦遺構は、
特に中が空洞になっているわけでもなく、
周囲になにかあるわけでもなく、
全くなんの遺構かわかりません。






※画像はクリックすると拡大します。

また画像は岩礁の頂上付近の遊歩階段の脇に残る鉄パイプ状の遺構です。
どうやら管状で、地盤に埋め固めてあるようですが、
場所は岩礁の頂上付近なので、
果たして低地からここまでずっと繋がっているものでしょうか?
そして既に埋まっていますが、管状な事を考えると、
水道管のようなものでしょうか?
全くなんの遺構かわかりません。

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【参考】蒟蒻煉瓦:小菅修船場

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