黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

豊洲2009

2009-06-06 18:11:08 | 都市景観
前回からアップしている最近の有明~豊洲。
今日はゆりかもめの終点、豊洲近辺です。



終点から一つ手前の新豊洲駅前も、
以前は広大な空き地でしたが、
現在はなんらかの工事が始まっています。
運河の向こうには壁の様に並ぶ東雲キャナルコートCODANが、
そしてその奥には
高層住宅のアップルタワーやキャナルタワーが並んでいます。



終点の豊洲駅付近から振り返ったところ。
中央左寄りに写るのが新豊洲変電所。
その右隣に新豊洲の駅、その奥に市場前駅が見えます。




終点豊洲駅。
現在もまだ、豊洲が終点で、
その先の工事はそれほど進んでいないようです。




豊洲のららぽーとで買い物をし、
その後ミーティングを兼ねて食事を軽く。
1階にはオープンテラスで食事が出来る店が多く、
IHIのクレーンモニュメントなどがよく見えます。



オープン当時はライトアップだけだったクレーンに、
今は青色発光ダイオードが巻き付いています


有明2009

2009-06-05 03:02:42 | 都市景観
先月の後半、デザインフェスタと建築再生展で、
有明へ行くことが多かったので、
2009年の豊洲~お台場をアップしようと思います。



東京ビッグサイト 西ホールはいつ見てもワンダーな建物です。
1970年に大阪で開催されたEXPO'70には、
こういったノリのパビリオンがたくさん並んでいいました。
それらはアカルイミライの象徴的なデザインでしたが、
実際にそのノリの建物が出来てみると、
そこには当時夢想したアカルイミライはなく、
いささかの苦笑とともにランドマーク的な存在として
受け入れられるだけのものでした。
それでも有明という場所にはとてもよく似合う建物だと思います。



ゆりかもめの有明駅を出ると、
すぐにりんかい線の国際展示場駅が見えます。
この角度からだとモスラのように見える駅の屋根は、
実際はT字型に作られています。
テント的な巨大建造物もまたEXPO'70のウリの一つでした。

右奥にはパナソニックセンターが見えます。
斜めに切られたガラスの壁面を初めて見たとき、
映画『ブレードランナー』を思い出したものです。



有明テニスの森駅の南側は現在だだっぴろい空地です。
オリンピック村のスローガンがおかれているのを見ると、
東京オリンピックの選手村予定地なのでしょうか。
本城直樹風にしてみました。



運河を渡って90度迂回すると、今度は市場駅です。
市場駅の近辺は豊洲埠頭ですが、
以前の記事でもアップした様に、
現在も広大な空地が広がっています。
駅前にあった管理事務所。
これも本城直樹風にしてみました。



市場駅をでてしばらくしたところから市場駅方面をみたところ。
左右に広がる茫漠とした空地の真ん中にゆりかもめの軌道だけ。
はるか遠くにお台場のショッピングビルやレインボーブリッジが見えます。
東京でも数少ない、空が切り取られていない光景です。


未来の記憶

2008-05-16 03:58:36 | 都市景観

画像はクリックすると拡大します

20XX年、何らかの理由で人類が消滅し、
全ての機能が停止した街だけが、そっくり綺麗に残る。
よくそんなことを想像します。

映画の見過ぎだと思いますが。

西新宿の高層ビル街を見ると、
いつもそのシチュエーションがよく似合う街だと思います。
以前から西新宿の廃墟イメージは色々な人に話して来ましたが、
最近ウェブ上で知り合った人もやはり同じイメージだというので、
機能が停止した西新宿のイメージをアップしようと思いました。

以前の記事『TOKYO BLACKOUT』は、
停電になった西新宿のイメージでしたが、
今回は人が消え機能が完全に停止した新宿に、
朝日だけがいつもと変わらず射し始めるイメージ。
あくまでもイメージです。
実際ここに立つと、この画像がなぜイメージなのかは、
お分かりになると思います。

Mapion

そして昨日までアップして来た西新宿5丁目界隈は、
画像左側に写る都庁ビルのすぐ麓。
人のぬくもりが沢山残る、崩れ行く街と、
廃墟にしか見えない、未来を背負った街。
この2つが混在しているのもまた、
新宿っぽい光景だと思います。


運河の終わり

2007-08-25 05:55:31 | 都市景観


東京の下町と呼ばれる江東区に張り巡らされる無数の運河。
その殆どは、いずれ小さな河川に合流し、
やがて荒川や隅田川へと流れ込んで行くけれど、
いくつかそうはいかない運河があります。
どこへ合流する訳でもなく、暗渠になって地下に潜る訳でもなく、
ただそこで行き止まりになってしまう運河の終わり。

本来川ならば終わりではなく始まりなのかもしれないけど、
運河は川筋から人工的に造られたモノなので、
先へ行けば行く程、それは終わりへ近づいて行くことになるのだろうか。

かつては商船が行き交い、荷揚げ荷下ろしが盛んに行われたかも知れない
運河の終わり。
でも今は商船もトラックにその仕事を譲り、
決して船が入ってくる事のなくなった、
運河の終わり。
鉄のプレートでせき止められ、
更に川からは何回も曲がってくるため、水の流れも殆どない、
運河の終わり。
申し訳程度に育つ雑草だけが毎日見ている、
運河の終わり。
水の流れが止まっているのに同調するかのように、
あたりの空気も停まっているかのような印象を受ける、
運河の終わり。

そんな運河の終わりに、魅力を感じます。


電線

2007-06-03 00:16:19 | 都市景観
先日までアップしていた上目黒アパートの帰りに、
代官山から渋谷まで抜ける途中できになったものをアップしています。



昭和初期とかの銀座の写真をみると、
都電の電線も含めて、
空が沢山の電線に遮られているのをよくみます。
最近ではめっきり電線も少なくなりましたが、
こういった建物の上に電線がたくさんあるのは、
とてもマッチしています。


お台場2006・お台場海浜公園

2006-10-28 01:03:39 | 都市景観
ゆりかもめが延長し、
その景色も少しずつ変わりつつあるお台場をアップしてきましたが、
最後はお台場海浜公園の夕暮れです。



左から2棟同じ形をしていながら、
別の施工主という不思議なマンションのシーリアお台場、
その奥がグッドデザインを取った、民間マンションのタワーズ台場、
パレットタウンの観覧車、
台場フロンティア、トレードピア、CX、
奥の方にパシフィック・メリディアン、ホテル日航東京、
遠くに大井埠頭、右の暗いところが第三台場公園、
といった並びでしょうか。

人工渚が完成した時に話題を呼んだ白砂のビーチも、
今ではそれ程白くありませんが、
かえって東京の海としては自然な感じで、
砂浜から新旧の埋立地と高層ビル群が見られるのは、
ここ以外ないんではないでしょうか。



日が暮れた後、デックス東京ビーチの台場一丁目商店街へ行ってみました。
平日のせいもあったかもしれませんが、お客さんは10人位でした。
確かにアーバンドッグららぽーと豊洲と比べると、
テナントや内装を含めデックスの全てが、もう遥か昔の雰囲気に感じます。

人工的に作られた都市のスピードは、
もともと人がいた土地より遥かに早いのかと思います。
 
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お台場2006・豊洲埠頭2

2006-10-22 00:55:37 | 都市景観
最近延長したゆりかもめに乗って、
終点のひとつてまえ、新豊洲駅で降りてみました。
昨日の記事でアップしたように、
かつては黒々と石炭が積み上げられていた豊洲石炭埠頭の跡地は、
一面、まったく当時の面影を残さない、
綺麗な殺風景が広がる、新しい土地でした。



既に全ての解体作業がおわっているでいか、
平日にもかかわらず作業員の姿はありません。
パワーショベルが一台だけ、
残土処理の作業をしていて、手前に写る車は、
恐らくその作業員のものでしょう。



隣には枠だけ書かれた駐車場が完成していますが、
これが何お為の駐車場かはまだわかりません。
もやでかすみ気味のビル群がいい感じです。



いずれは背の高い常夜灯が設置されるのかと思いますが、
今はこの現場のライトが駐車場を照らしているのでしょう。
 
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お台場2006・豊洲埠頭1

2006-10-21 11:26:52 | 都市景観
最近延長したゆりかもめは、
お台場を越えて豊洲埠頭を縦断していますが、
その車窓から見える風景は、
かつてのお台場を彷彿とさせるものでした。



この豊洲埠頭の先端には、
以前は東京ガスの施設があったと思いますが、
今では移転したのでしょうか、更地が広がっています。



豊洲運河をはさんで、晴海埠頭の倉庫やビルがみえる新豊洲の駅前も、
ひたすら広大な空地が広がっています。
この一帯はかつて石炭埠頭があったあたりで、
90年代の初頭に訪れた時は、
まだ黒々と積まれた石炭の山をみることができました。

昭和49年 (1974) の空中写真には、
まだ石炭埠頭が稼働していた時の様子が写っています。


「国土画像情報(カラー空中写真) 国土交通省」より引用

新豊洲駅からは、蛇行した運河の先に、
かつて記事で取り上げた港湾局専用線の晴海橋が見えます。
ゆりかもめの高架と石炭埠頭が無くなったおかげで、
みることが出来るようななったアングルですね。



久しぶりに見た豊洲には、
かつて様々な荷揚埠頭があって、トラックが頻繁に行き交う、
ハードな印象の豊洲の面影は全くありませんでした。
ともすると最近出来たばかりの埋立地を造成しているようにも見えるくらいです。
都心の商業地や住宅街では決してありえない、
このゼロからの再生のダイナミックさは、
埋立地特有の魅力だと思います。

◆お台場2006◆
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