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おまわりさんは野菜を植えちゃダメ!

2009年10月12日 22時21分33秒 | 台湾ニュース

(様々な作物が育つ見事な農場。黒い犬には毎日骨をタップリ与えないと、泥棒に噛み付かないという)

現代のオフィスでは一人に一台パソコンがあり、皆それに向って仕事をしている。でも、社長さんは、社員全てが本当に仕事をしていると信じていいのだろうか?

大手日刊紙『自由時報』は12日、台北市警察局が今週、警察が公務で使っているパソコンのハードディスクにインターネットを利用したゲームのデータが残っているかどうかを全面的に調べて、残っていた場合は一律処分すると報じた。先週、内政部警政署の王卓鈞・署長も立法院での質疑応答で、警察官が勤務中に「開心農場」を遊んでいた場合、訓戒処分にすると話している。台北市警察局では、警察官が「勤務中に野菜を植えていた」場合は人事考課で考慮する他、状況によって処分するとしている。

(これが「楽しい農場」。どうってことない気がするが・・・)

もちろん警察官が「農夫」なのではない。この「農場」と「野菜」はパソコンで遊べるゲーム、「開心農場(中国語では“楽しい農場”の意味)」のこと。アメリカ製で正式には「Farm Ville」という。このゲームはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のFacebookにあるソーシャルアプリと呼ばれるゲームの一つ。何だか難しいが、パソコンの画面上にある畑に野菜を植え、それを「収穫」してゲーム内でのコインを得るという単純なもの。きちんと世話をしないと枯れてしまうので、主人は一日中チェックが必要になるのだ!このあたり、あの“たまごっち”に近い。しかし、今はネットワーク時代。SNS自体、人との交流ツールというわけで、この農場には主人が認める「友人」が訪問する。「友人」と助け合ったりすることで、農場経営者としてのレベルアップやコイン獲得が有利になる。

台湾ではこのSNS、Facebookが大人気。若い人はもちろん、サラリーマンまで利用している。交流ツール本来の機能でユーザーが広がったのではなく、ひとえに「開心農場」の人気によるものとの指摘もある。面白いのは農場経営の楽しみ方。「友人」は農場を訪れることができるが、そのとき大切な作物をそれこそ根こそぎ盗んでいったりするのだ。遊んでいる人に聞いてみると、盗まれたからといって絶交などしない。こっちも「盗み返す」のである!泥棒を防ぐためには猛犬を飼うなどの策もある。作物を盗まれて怒っている友人の顔を想像して楽しみ、また、盗みに来た友人を犬を使って追い払って喜ぶ。(友人の経験値が大幅に減少する)歪んだ遊び方だと言いたいが、これが楽しいのだそうだ。かくして台湾全域に大量の「農夫」が生まれているというわけ。

(何も植えられていない畑。ここの主人は熱心じゃないようだ。一番上の写真と見比べると一目瞭然)

問題はこれらの「農夫」が皆とても熱心なこと。パソコンをにらんでいるからと言って仕事をしているとは限らない。
ネット上で泥棒に遭っても、パソコンの上での作物を失うだけですむが、現実の勤務中にあまり畑を気にしていては本当の仕事を失うことになりかねない。おまわりさんも野菜を植えていないで、現実社会の泥棒をもっと捕まえてね!(U)


 



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2 コメント

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Unknown (◆G9FlhTJB1k)
2009-10-13 18:49:26
警察官が公務で使っているパソコンが、インターネットに接続されている事自体が問題だと思います。
インターネット接続専用のパソコン(勿論LANで繋いだりはしない)を部署ごとに用意された方が良い気がします。
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おおせのとおりです! (U)
2009-10-13 21:11:33
◆G9FlhTJB1kさま、コメントありがとうございます!
おっしゃるとおりで、公務員(特に警察)のパソコンが一般のインターネットにそのままつながっているのは実は問題ですよね。でも実情はどうなんでしょうか。陳水扁・前総統の判決文を打ったパソコンは完全に独立していたと報じられていましたが…。
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