馬・総統選挙事務所が自転車台湾一周

　来年1月、台湾の次期総統選挙が行われます。今月21日、馬英九・総統の選挙事務所が主催する、自転車での台湾一周がスタートしました。
　馬・総統が、2007年に当時の野党国民党の総統候補として自ら自転車で台湾を一周し、イメージアップを図ったことはよく知られています。
　また同じ選挙キャンペーンか？と思いきや、今回の主役は、馬・総統を支持する若者たちです。21日に南部の高雄市を出発、逆時計回りで東部から北上し、北部から西側をまた南に下り、1,181Kmのコースを15日間かけて自転車で制覇します。
　事務所では、一般の人たちの短期飛び入りも歓迎しています。行く先々では、「土豆人」と呼ばれる、地域に貢献している縁の下の力持ちを訪ね、若者たちに台湾の素晴らしさを実感してもらおうという目的のようです。

　各種世論調査では、馬英九・総統の支持率は対立候補の蔡英文・民進党主席を若干上回っていますが、若者層だけに限ると馬氏は蔡氏に後れを取っているケースが多く、馬陣営は若者対策に力を入れています。
　この自転車チームが出発した日には、同じく高雄で、国民党の南部選挙事務所がオープンしましたが、そのパフォーマンスは若者を強く意識した構成となっていました。

　「自転車で台湾一周」という構想自体にあまり新鮮味がなくなってしまっているためか、あるいは参加者が無名の若者ばかりだからか、台湾の大手メディアは自転車チームの動向をほぼ全くと言っていいほど報じていません。
　若者対策という意味での効果のほどは不明ですが、参加者にとってはかけがえのない経験となることでしょう。

　対する民進党の動きも活発化しています。今日23日には、蔡英文・主席も、注目されていた中国大陸政策を発表、28日には、党大会で正式に、正副総統候補と政策白書が承認される予定です。
　台湾の、4年に一度の熱い季節が始まっています。（華）