兼業役者の猫とバイクとヴァナ・ディールな日常

舞台中心、TV.映画.CM等を少々。そんな無名役者の仕事とバイト。猫とゲームのぐうたらな日々と云いたい放題。

真夏の夜の夢

2008年03月15日 18時13分21秒 | 観たり聞いたり読んだり、勝手気侭な感想
今日は知人に誘われ、草月ホールに、演劇倶楽部『座』の「真夏の夜の夢」を観に行って来ました。演目だけを聞いていて、詳細は全く知らずに出掛けたのですが、チラシに「通年ワークショップ“座・シェイクスピア”の成果を問う。50歳以上の大人の男女が繰り広げるシェイクスピア×坪内逍遥の世界!」とあり、最高齢の方は、王妃ヒポリタ役の81歳の女性でした。なんと、このお芝居はおじさん・おばさん(お爺さん・お婆さん?)の学芸会だったのです。
台詞はちょっぴり時代劇風で、それに合わせて衣裳も和服をアレンジした物。女性は振袖や打掛姿、男性は袴姿、町人は法被や作業衣のような姿で、音響も鼓や笛・太鼓などしっかり和風。最高に楽しんで来ました。今まで観たシェイクスピア作品の中では1番面白かったですね。
中には素人さんとは思えない程芸達者な方もいましたが、演技の上手い下手を問う芝居ではないのです。台詞を忘れたり、詰まったりして笑いを誘う場面もありましたが、皆さんが一生懸命演じているのを観ているだけで、こちらまで幸せな気分になれました。何より楽しんで演じているのが伝わってくるのです。来場者全員に配られたパンフレットに出演者全員のコメントが載っていたのですが「70歳! 冥途までへのヒマつぶし。こんな楽しい事、あと何回やれるかな。(阿部さん)」とか「崖っぷちギリギリの緊張感とカーテンコールの快感をまた、もう一度!(中村さん)』なんてコメントもあって、それぞれが「楽しくて仕方がない」と云う顔をされていたのが嬉しかったのです。多分客席の方々も、出演者のお身内やお友達が殆どでしょう。温かな雰囲気に囲まれて、気持ちのいい時間を過ごす事が出来ました。

演出/壌晴彦
出演/阿部義高 飯岡房子 板橋みどり 糸賀真知子 大塚みどり 荻久保光子 片岡恭子 加藤茂美 加名生春子 斉藤孝一 佐伯聡 塩谷禮子 島川由美 高橋妙子 中所代志子 天勝迪子 中島悦代 長島悠子 中村和子 蓮井房子 船山則子 三富悦子 村田泉 望月邦秋 谷島かほる 山下惠子 山田スミ子 吉本忠彦