嗅覚麻痺

ちょっと困った事が起きました。昨年12月から年越しで風邪をひいているお父さんなのですが、風邪のウィルスが神経を攻撃したらしく、嗅覚が麻痺しているのです。12月中旬から「臭いがしない」「何を食っても美味くない」と云い出して、年末になってからやっと病院にかかりました。原因が風邪だと判って点鼻薬を貰って来たのですが、今日もう1度受診したら「点鼻薬が効かなければ、もう治らないかもしれない」と云われ、相当凹んで戻って来たのです。誰もがかかるお多福風邪で難聴になる子供がいるように、ウィルス性の風邪で嗅覚がなくなるのも「交通事故に合ったようなもの」と説明を受けたそうで「針治療が効く場合もある」とも云われたのだとか。
お父さんは以前にも、白血病の治療中に味覚が麻痺した事があったのですが、投薬が終わったら自然と治ったので、今回も風邪が治ったら一緒に治るだろうと高を括っていたのです。今回お父さんが周りにこの話をしたら、意外と身近に何人も嗅覚の壊れた人がいる事が判明し、そう思って考えてみれば、私の母も何年も前から嗅覚が壊れて味のない世界で暮らしていますし、簡単に「治る」と信じていい状況ではない事を思い知りました。
「嗅覚がない」と云う事は「味覚が鈍くなる」と云う事で、お父さんに云わせると「完全に味覚がなくなった時とは違うけれど、何を食べても美味くないのは一緒」だそうで、食いしん坊のお父さんが、このまま一生、美味しいものを美味しいと感じない世界に住むのは余りにも可哀相なので、少しでも治る可能性があるのなら、針でも何でも通ってみるしかなさそうです。