またもトイレで

どうもオシッコを我慢する傾向にあるようです。
今日もなんとなくトイレットタイムのタイミングを逃し、いそいそと伊勢丹のトイレに駆け込む。
先日に引き続き、トイレを探しながら走る姿は完全にオカマ競歩である。
今日はちょっと余裕で間に合い、フゥと一息ついたところで、隣に、ダボダボズボンにまっ青のタンクトップ、そして帽子を横にかぶった、アメリカの不良少年風のよく見りゃ中年風の青年(仮にジョニーと名付けよう)が、体を揺らし、両の手をフレミングの法則の形で上下させながら、さらにラップを口ずさみながら定位置についた。
しかし、ラップとフレミングは定位置についても止まらない。

「危ないって！飛び散るよっ！ちゃんとおさえろって！やめて～」
と心で叫ぶ僕をよそに、ジョニーはラップのリズムと尿意から解き放たれた解放感からか、心地良さそうにラップはハミングに変わった。ジョニーは歌詞がわからなかったようだ。

なんとか器用に、飛び散ることもなく用を足した中年風青年ラッパージョニーは、最後に「ｙｏ！」と鏡の中のジョニーとともに片足をあげ、フレミングで決めポーズをしてゴキゲンでトイレを後にした。

ボーゼンと見送る僕の横で、ウンコを終えたジィサンが「なんだありゃ？」と首を捻りながら手を洗っていた。