bryog

仕事や身の回りのできごとを綴ってみます。

Negotiation Analysis

2006-07-28 10:00:25 | 日常について
今日はHBSのCaseのイントロ授業。
講師はHBSの博士課程の5年生。
近年は毎年この授業を担当しているそうですが、
なかなかユーモアに富んで、面白い授業でした。
(ちなみに彼女はスロベニア出身だそうですが、話す英語はかなりクリアで完璧でした!)

今日のお題目は「交渉術」。
事前に渡されたのはCaseというよりは「交渉の7つの心得」みたいなもので、
いったいどうやってこれでディスカッションするのだろう?
と思っていたのですが、授業ではCaseに触れるというよりも、
「実際に隣の席の人と模擬交渉をしてみましょう!」
というようなかなりアクティブなものでした。

今日は車の販売交渉で、販売主(個人・中古)と購買者に分かれ、
それぞれに事前情報を渡されて10分間で交渉せよ、というお題。
僕は販売主になったのですが、渡された紙には

「あなたは海外渡航のためにお金が最低$1,500、諸経費などで合計$3,000は確保したいと考えてます。
 あなたの持っている車の市場価格はBlueBook(市価水準を記した本)では$1,000~$6,000。
 最悪の場合はあなたの叔父から渡航費$1,500は借りれる、という話はついています」

というような条件でした。
隣の相手はスペイン人。
いきなり「いや~、あなたの車は本当にすばらしいよ、是非買いたい!」
ときました。
僕もすかさず「そうでしょ?ホント、大切に乗っているので新車のような状態ですよ。
 昨日も何人か見に来て“欲しい”と言っていったよ。」
と、応戦。

お互いにどんな条件を渡されているかわからないので、手探りです。

その後やりとりをして、彼の方から示された金額はなんと$750!
幅を見てるといっても、あまりに低い金額。
「それじゃあ、ちょっと・・・ほかに高く買いたいという人もいるしなぁ」と渋り、
最終的には$2,000で決着。

まあまあ渡航費がまかなえれば良いかな?
と思って結果をみんなで発表しあったところ、
みんな$3,000とか最高で$3,500までいました!
$2,000はかなり下の方。。。

・・・どうやら僕はダメな交渉人のようです。。。
(中には交渉決裂!なんて組もありましたが)

ところで、この結果には続きがあって、
「どちらが先に、いくら、という金額を切り出したか?」
というデータと照らし合わせると、
売り手・買い手に関係なく、最初の金額にかなり引っ張られるようです。

これには心理学的な裏づけもあるそうです。

「・・・今日は27日ですね。
 ところで、アフリカ大陸の国は幾つあるか知っていますか?」







さて、みなさんどんな数字が思い浮かんだでしょうか?
27に近い数字だったりしませんか?
実験では、全く関係無いのにルーレットを回してその数字をみんなに確認してもらうプロセスを挟むと、
回答がその数字に引っ張られる傾向にあるそうです。
(ちなみに正解は53です(最新のデータではありませんが))

以上、授業報告でした。