~経済ニュースの森の奥~ ・・マクロな視点から。

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No.20 帝国主導のグローバル・ドル貿易世界・・仮想ストーリー

2005年11月14日 | グローバル経済
(前ファイルつづき) 地球の文明国の大部分が帝国主導のグローバル・ドル貿易圏として完成するとどうなるか? 想像してみるとSFブラックジョークとしか思えない、以下の話が考えつきます。

・・・
20XX年

帝国の作ったルールと監視の元で、
民(主に大企業)の自由な選択による地球バリアフリーな貿易活動が富を好む地球文明人全員で行われるわけだから、帝国金融本部(NY)以外の世界中の要所はあくまで帝国のブランチとなる。

紙幣はドルに統一され、ドルを使う場所の公用語は原則としてすべて英語だ。
国連の権力を一手に握ったワシントンDCが帝国憲法を採択、帝国の首領はドルを使う全てのブランチの代表による投票で任命される。

ドル世界のあるエリアで反発運動がおきても、近いところのブランチ軍が帝国の指示で出動し首謀者はワシントンDCで見せしめ裁判にあう。(現実フセインが置かれた状態を想像)

帝国への反乱分子は地球CIAによる活動が行き届き、ドル圏内エリアでは壊滅される。
個人情報ネットワークは1つのデータベースで総背番号制によって資産状況を管理される。

ドル帝国の対抗軸(アンチテーゼ)で有力なのは、まずキリスト以外の宗教に熱狂する一部の非文明集団たちだ。
ドル帝国は富を求める人類は統一するが、熱狂的な思想理念を持った集団まではねじ伏せられないはずだ。これは2005年の状況と変わらないかもしれない。

またそのうち、グローバル・ドル管理世界からドロップアウトした民衆に端を発して、禁欲と清貧を是とする一大新興宗教ムーブメントがやってくるかもしれないし、その信者たちが地球全体で繋がってドル帝国へじわじわと対抗してくる可能性もある。


ドル体制に加わり富を求める人類の暴走による地球環境の悪化も避けられないだろう。
これは今後のエネルギー技術革新のスピード次第でどうなるかわからないが・・。

万が一"フリーエネルギー”・・・石油や原子力等の資源を使わずに得られるコストフリーの動力が発表されてしまったら、マネー世界そのものが根底から崩れてドルワールド人類は大きく変わるのだが。。。(この類の話、"タラレバ”はキリがないので省略)

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奇想天外な仮想ストーリーになってしまって恐縮ですが、ドルの元締め国で世界の金融震源地ウォール街を抱えグローバル・アメリカニズムを世界へ布教しているというだけでなくIMF、世界銀行、WTOといった通貨・貿易の管理機関を手中に収めている現在のアメリカが、強い軍事力と政治発言力を今のペースで高めていったとしたら、笑うに笑えない世界になっていくのではないか?ということが言いたかったわけです。
頭がブッ飛んでしまったのではないので誤解なきようお願いします(笑)。


調子に乗ってここまでマクロ的になったついでに、一個人のレベルではどういうことが起きるかを想像すると・・・

これまでの「一国家単位」を飛び超えて「地球に住む個々人」が、ドルワールドに対してそれぞれ皆自由な発想でどう折り合いをつけていくか、という“地球市民”的グローバル思想が島国温室育ちの日本人をふくめた全文明世界の人類に求められてくる。
自分の国家の方針と関係なく地球を舞台にした経済行動へ各個人が邁進していくことが常識になるのではないか、というトレンドです。

といっても一部とはいえ既に世界中の進んだ人間たちはそれに気がついて自分の国家の方針と関係なく地球を舞台にした経済行動をとっくに始めていますね。
これが大衆レベルでも当たり前になるというだけのことです。

日本人でいえば、円は捨てたとしてもアイデンティティとして長年培ってきた「大和精神(?)的なキャラクター」を地球の随所で発揮しても何らおかしくないし、その精神が合理主義一辺倒の世界の流れに一石を投じる可能性もあるかも知れません。

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現実の日々の生活とかけ離れている話のようで、庶民の知らぬ間に非常識が常識へ変わってしまうことは歴史が経験しています。

革命的な大事件がなくてもじわじわと価値観が変化していって、後世の教科書では21世紀はこうゆう激動があった、などと位置付けされるかもしれません。

例えば教科書上の「産業革命」時代に生きていた人々のどの程度が、現在自分が革命の渦中にあると認識していたでしょうか・・?

私のような一般者がこんな風に想像できること自体、わずか30年前だったら有り得ないと思います。