Rimshot!!!!

映画観たり、アメコミ読んだり、占いしたり。

エターナルズ

2021-11-08 | 映画

知的生命体を捕食する絶対的捕食者・ディヴィアンツから
知的生命体が生まれた星・地球を守るために
宇宙の巨神セレスティアルズによって
古代の地球に送られた10人の超人・エターナルズ。

世界の神話のモデルとなりながらもディヴィアンツと戦い続け、
ついにディヴィアンツを滅ぼした彼らは、
人間に紛れながら、現代社会を生きていた。

人々を愛する変化能力者・セルシは博物館で働きながら、
人間の恋人と過ごす平和な日常を送っている。
しかしそこに起こった地震と、滅びたはずのディヴィアンツの出現。
立て続けに起こる非常事態に、集まっていくメンバーたち。

世界滅亡までの時間はあとわずか。
彼らは訪れる滅びを回避することができるのか?

マーベル宇宙の創世神話に関わる存在であるセレスティアルズに、
人類にとっての「神」となった超人、エターナルズ。
強大な力を持ちながらも、その力を振るえるのは
知的生命体の敵であるディヴィアンツに対してのみ
(だからサノスなどのこれまでの脅威に対抗できなかった)
というスケールの大きい物語となっている、とともに
今作は初登場のキャラたちが織りなす群像劇、という側面が大きいです。

初登場のキャラ10人がメイン、ということで
キャラが薄いのがいるのでは?とかそもそも覚えられる人数か?という
そういった問題が浮かんでまいります。
原作も(映画合わせで翻訳が出たとはいえ)この国ではマイナーなわけですし。

しかし、今作ではそこを「ポリティカル・コレクトネスに配慮した多様性」と
超人としての能力の差異、そして時折挿入される過去回想で
各キャラをがっつりと掘り下げていき、
映画1本の間に全キャラに愛着をもてるレベルになってしまう…という
巧みさで見せてくれています。
中でもやはり注目したいのはマ・ドンソク(ドン・リー)演じるギルガメッシュ。
数々の韓国映画で見せてきた怪力キャラに加えて(たいていこの人が出てる韓国映画外れがないな)、
コメディ作品で見せるかわいい部分までしっかりと今作でも見せてくれているサービスっぷりです。

キャラの「多様性」の部分で今作に不評を言っている層、というのもいるようですが
これだけキャラクターのバリエーションを豊かにしてくれてるだけでも
「多様性」ってことにどれだけ価値があるのかよくわかるだろ、と言いたくもなりますね。
自分がアジアに住むアジア人でもあるので「シャン・チー」のときはそこの実感がなかったけれど
(アメリカやヨーロッパ圏に住むアジア人にとっては
 アフリカ系にとっての「ブラックパンサー」並みに大きい作品だったようですが
 カンフー映画を浴びて育った世代なので「ハリウッドのアメコミ映画でそれをやる凄さ」が
 いまいちわかっていない部分があったのです)
今作は世界中の様々な人々にとっての「希望」の作品になったんじゃないかな、という気も。

原作コミックのほうにも興味が出てきたから、買ってしまおうかなぁ。
邦訳出たのはニール・ゲイマン原作ですし。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする