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SFのSは、ステキのS

2016-07-09 | 
声優、歌手、茶芸師、ガンプラ女子。
変身写真館も経営すれば、フィギュア原型も作り
自作のマシンでミニ四駆のジャパンカップにも出場。
きのこを偏愛し、ボーカロイドの中の人にもなっちゃう筋金入りのマカー。
しかしてその実態は、ハヤカワ青背をこよなく愛するSF者であり
作家の父と詩人の祖父を持つ年間300冊オーバーの読書家。
そんな声優・池澤春菜さんの「SFマガジン」での連載を集めた
2冊目の著書がこの1冊であります。
(ほぼ「乙女の読書道」紹介時のコピペ)

気がつけばずいぶんと長期連載となっている
(「SFマガジン」隔月刊化、もありましたが)
「SFのSは、ステキのS」。
池澤さんのSFな?日常とcocoさんの4コマ漫画の組み合わせは
どうしてもハードルが高く感じられるであろう
SFマガジンの敷居を下げてくれたのかな・・・?と
思わなくもないわけですが
(というか、この連載が始まってからSFマガジンも変わった感も)
「SFとは可能性の文学である」というSF論、
作家の家系に生まれたことによる「書くこと」への恐れ、
翻訳SF愛読者としての、若い翻訳者が入ってこないことへの焦りと
「SFマガジン」連載らしい内容もありつつ、
半田付けカフェやTRPG、そしてSF大会への参加に
日常のあらゆるものにSF的な視点を向けてみる回など
バラエティに富んだ内容となっています。
今回の単行本は2014年の「なつこん」参加まで、の収録となっているため
続巻の発売にも期待したいところなのですが・・・いつになるのかなぁw

そしてこの本の後半1/4を占めるのは、本文に出てくるあらゆる用語を
しっかりと解説する(ここで書籍化が遅れたという説も)用語集。
池澤さん、担当編集の安部さん、そして手伝いとして堺三保さんが
SF作家や作品、アニメや映画、カポエイラの蹴り技にいたるまで解説をしております。
正直、この解説のボリュームだけでも値段分の価値はあるくらい・・・というか
本文読んで興味を持ったら解説を調べて、
話題になっている作家の本を読んでみる、という
そういうSF入門にもぴったり、な一冊なのではないでしょうか。

SF好きの方にも、趣味系エッセイ好きな方にも、
声優好きの方・・・に向いてるかどうかはわかりませんがw
おすすめできる&続巻を楽しみにしたい、そんな1冊です。
コメント
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