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バットマン:ノーマンズ・ランド 1

2014-09-30 | 漫画
伝染病、大震災に続けて見舞われたゴッサムシティ。
アメリカ政府は「再建不可能」と判断し、48時間以内の全住民避難を宣言する。
しかし、避難できなかった者、自ら残ることを選んだ者、
そしてアーカム・アサイラムから解放された犯罪者たちは
無法地帯となったこの街に残ることになった。

犯罪者やギャング、警察はそれぞれの縄張りを主張、
物々交換や略奪などでそれぞれの経済を廻しつつ、
他の組織の領土を狙っての戦争を行っていた。

バットマン/ブルース・ウェインはその表の顔を用いて
ワシントンでゴッサム廃棄を防ごうとロビー活動を行うも失敗。
オラクル以外のバットファミリーもそれぞれゴッサムを離れた状態であり
護る者がいない無法地帯が3か月続いていた・・・


1999年の丸1年、バットマン関連タイトルで行われた超大型クロスオーバーである
「ノーマンズ・ランド」。
大地震の末アメリカ政府に見捨てられ、完全な無法地帯となったゴッサムを舞台とした
陣取り合戦、という構図は、日本人としては「バイオレンス・ジャック」を思い出します。
また、橋を破壊されて封鎖、というのは「仮面ライダー鎧武」後半の展開も想起させますし
バットマン映画でも「ダークナイト・ライジング」で用いられた設定でもあります。

極限状態の中、活躍するヒーローたち・・・
無法地帯に秩序を保とうとするゴードンを始めとしたゴッサム市警、
現状を把握し、記録するオラクル、
ゴッサム廃棄の原因となったカルト宗教教祖を追うアズラエル、
教会へと避難した人々を守るハントレス、
人々を助けようと手をつくそうとするスーパーマン、
突如現れた正体不明のバットガール、
そして3か月の沈黙から戻ってきたバットマン。

一方のヴィランも、物資の密輸で一大勢力を築いたペンギンに
恐怖で支配を行うブラックマスクやキラークロック、
セントラルパークを支配したポイズンアイビー、
裁判所を支配するトゥーフェイス、
人間の心を試そうとするスケアクロウ、
そして、こんな混沌にはもちろん「あの男」も登場します。

極限状態の中で見えてくる人の「本性」や
それでも失われない「理想」「希望」の物語でもあるこの物語。
544ページでありながらまだ全体の1/4でしかない、という
厚み、価格ともにハードルは高い1冊ではあるかもしれませんが
バットマンが好き、という方にはぜひ手に取っていただきたい作品です。

それにしてもアズラエルのキャラクター、
しばらく見ないうちに変わってたんだなぁ・・・
(邦訳登場は「バットマン/パニッシャー」以来かな?)

バットマン:ノーマンズ・ランド 1
(アソシエイトじゃないけどamazonリンク貼っておきます)
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