Still Creek のほとりで

Still Creek(静寂なる小川)は裏庭を流れる小川の名前。といっても Windows からは騒音もきこえてきます。

黄色い花

2006-07-20 14:55:02 | 
少し肉厚の葉、金魚草の花のように脹らんだ花房が
いくつか付いていて、今まで見たことのないような花です。

苔むした岩肌のすき間から顔を出していました。

カナディアン・ ロッキーの旅 (33)

2006-07-20 14:50:04 | 
Sさんが教えてくださった逸話はこうです。

このアームストロングの町には、1950年ごろにロジャースさん一家が
始めた製粉工場があったそうです。 小さく始めた粉挽き所は、息子さんの
代になって大きく育ったのですが、何か経営上の問題が出てきたらしい
のです。

その話が日本の日清製粉に伝えられ、何とか助けてもらえないかという
ことになり、社長の正田英三郎さんが社員を調査に派遣したのです。
調査を終えて帰国した社員は、「工場は古いし、製品もマアマアです」
と気乗り薄の報告。

すると正田社長は、「今の工場や製品は如何でも構わない。働いている
人たちはどうか、もう一度調べてくるように」と言われました。再度
調査に赴いた社員が報告するには、
「機械は古いが、働いている人たちは、皆さん素晴らしい人たちです」
「そうだろう。そうだろう。 機械は最新式のモノを入れればいい。
その人たちに働いて貰おうじゃないか」
という訳で、1989年に日清製粉のロジャース・フーズ買収が実現した
のだそうです。

正田さんが「そうだろう。そうだろう」 と言われたのには、訳があった
のだそうです。 戦前よりもっと以前の話らしいのですが、社長が製粉業の
調査か会議かで訪米した時に、カナダから来ていた製粉業界の人たちが、
何の偏見もなく、正田氏に極めて紳士的な態度で親切に接し、カナダの
製粉所などを見せてくれたことに、非常に感銘した経験があったから
のようです。

その正田社長というのが、英三郎氏だったのか、それとも父で創業者の
貞一郎氏だったのか、聞き漏らしてしまいましたが、正田家では、カナダ
に対する特別な思いがあったから、何時の日か、何かカナダの役に立とうと
考えて居られたのかも知れません。 1900年に手探りで製粉所を
始めた父・貞一郎氏は、1913年に4ヶ月の洋行をして、新鋭の製粉術
を学んだようなのです。

買収しても、日清製粉から大勢の社員を派遣するでもなく、経営は前から
働いていたカナダ人に任せ、従業員も新鋭の設備で正田氏の期待通りの
最高の製品を作っているそうです。 英国皇室の「君臨すれども統治せず」
のようですね。

ロジャース・フーズは、ブリティシュ・コロンビア州の唯一の製粉工場で、
最近は工場も増設し雇用も増やし、州経済に大変貢献しているそうです。
また、従業員も正田氏をジェントルマンとみて心服したようです。

以上、Sさんに教えてもらうまでは知らなかった話です。

我が家では30年来、ロビンフッド印の粉を使ってきましたが、スーパー
で見たら、ロジャースの製品の方が用途別の種類も多く、値段も安い
ことに初めて気付きました。 それに、健康志向が社是だというのも
気に入りました。 次回からは、ロジャース製品に変えようと思いますが、
今の在庫を使い切るには、今年イッパイは掛りそうです。

写真は:記事には関係ありません。これらの話を聞きながら、走行中の車の
中から牧場にカメラを向けましたが・・・なかなか難しいですね。

06-07-19 (水) 薄曇り