
28人乗りというこのゴンドラは広くて座席も付いて綺麗です。 これは2009年から
使用されている 「Peak 2 Peak」(山頂から山頂へ) と名づけられた新しいゴンドラ
だそうです。 ウィスラー・マウンテンからブラックコム・マウンテンの二つの山頂を結ぶ
支柱なしの水平型懸垂リフトで、距離・4.4キロを11分で渡るのです。


走行距離4.4キロメートルのうち、途中の3キロメートルは一本も支柱がないという
ことで恐る恐る乗り込んだゴンドラでした。 しかしその頃には時々青空も見えたりして
天気もかなり落ち着いてきたので、全然揺れを感じることもなくスムーズに進みます。

怖がるかと思っていた孫たちも大喜びで、身内だけの広いゴンドラの中をあちこち
動き回って興奮していました。


下方を眺め下ろすと、眩暈がしそうな谷底。 谷間からの高さは436メートルですって!
後で知り、ぞっとしました。 その谷底に一本の青みがかった乳白色の長い河が
通っています。 途中にはダムのような場所もあります。 ビレッジの中を通っている
あの川の源流でしょう。


どのようにして支柱なしのこんな長距離のロープウェーを作ったのでしょうか。
ヘリコプターを使っての工事だったそうですが、私には想像もつきません。
10年の歳月をかけ、総工費5千万ドル以上掛かったということを後で知りました。

時間がなかったので、ブラックコムのロッジには降りずにそのままウィスラーのロッジ
まで引き返し、もうひとつのロープウェーに乗り換えて下りることにしました。


その途中、「下に熊が二匹いるよ!」という娘の声に、皆いっせいに下を覘きましたが、
残念ながらカメラを向けた時は一匹しか見当たりませんでした。 高い所からだと
小さく見えますが、実物は大きいのでしょう。

みんな溜息をつきながら、360度の壮大な景観を堪能しながら下界に下りました。
たった2時間近くのゴンドラ登頂でしたが、この時間も含めてウィスラーに来れて
本当に良かったとみんなで何度も話すことでした。

真っ白な雪景色に覆われたビレッジや山々の大パノラマを想像するだけで、この
スキー場を目指して世界中から集まってくるスキーヤーの人たちの喜びを少し共有
することが出来たことを嬉しく思います。

汽車は来る時とは反対に、山間から海岸沿いへと南へユックリ走ります。
リラックスした帰りの3時間でした。 出発時のウイスラーは曇り空だったのに、
途中から小雨が降り出し、バンクーバーに到着する6時頃には本降りです。

どんよりした薄暗い中、美しい姿のライオンズゲート・ブリッジが見えてきました。
たった一晩のことでしたが、思いがけず充実した時間を持てたことで、バンクーバー
を何日も離れていたような気分で懐かしささえ感じました。