ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)とグラナダ・ホームズを語る
グラナダ(NHK)版ホームズの鑑賞日記とホームズ役ジェレミー・ブレットに関する情報を発信していきます
 



本日も引き続き、「Bending the willow」の概略のご紹介です。

「レディ・フランシス・カーファックスの失踪」のエピソード話の続きです。
今日は、126ページ後半から127ページ前半をご紹介しています。


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ランチの後、今回のエピソードのクライマックス部分を撮影するために、グラナダのマンチェスター・スタジオの近くにある墓地に移動した。連続したシーンの撮影でなく、断片的に行われたので、俳優陣は大変演じにくかっただろう。空中で何個ものボールを回す手品師に似て、全体的な流れを考えつつも、一つの演技に集中しなくてはならない。メインの役者達は、台本をよく理解しておかなければならなかった。

墓地での撮影は順調に行っていたが、2、3人の子供が「変な格好をした人がいる」と、寄ってきた。彼らはシャーロック・ホームズだと分かると、ジェレミーにサインを求めてきた。ジェレミーは喜んでサインし、子供達と気軽に数分間しゃべっていた。

また墓地のロケでは、死体役の老婆のエキストラが、撮影の準備をしているときに、青白い顔で埋葬布を見につけ、さまよい歩いていた。撮影というときに、監督のジョン・マッデンに入れ歯を外した方がいいかどうか、聞いたんだ!

マイケル・コックスは、このシリーズでは再びプロデューサーのイスに戻ってきた。ジェレミーは、また彼の近くで仕事を出来ることを喜んだ。26本目のシリーズを撮り終えて以降は、良いTV番組を作れるようなエピソードを選ぶのが難しくなっていた。特に「事件簿」シリーズの「レディ・フランシス・カーファックスの失踪」と「這う男」は、マイケル・コックスに難題を与えた。

コナン・ドイルの原作では、「カーファックス」の舞台はスイスとなっている。しかし、グラナダの予算ではスイスに行くことが出来ず、妥協案として湖水地方でのロケとなった。ひとたび大きな変更が許容されたので、脚本家のトレバー・ボウエンもストーリーやキャラクターに少し変化を出した。原作愛好者はこの作品が好ましくないだろうが、スリリングな話になった。ホームズとワトスンのシーンは良いし、有り難いことに、本シリーズでは次第になくなる、推理しているホームズを見れるのだがら。


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今日は、撮影の裏話が色々分かって興味深かったですね。

クライマックスの墓場で、レディ・カーファックスを見つけ、犯人を追い詰めるシーンは、断片的に撮影されたんですね。
そうとは思えない、見事な繋がりようでした。

ここにも書いてありましたが、全体の構成を考えつつ、台本を熟知し、
そのシーンに集中し、違和感のないよう演じる・・・
かなり高度そうですよね。
やはり主演のジェレミーとハードウィック氏の役者力でなせた業なのでしょう。

それにしても、墓地で遊んでいた子供もホームズに会えてびっくりでしたね
ジェレミーは子供好きで、ロケで子供に会うと優しく、そして気軽に接していたようです。
ジェレミーは始め、子供がこんなにこのシリーズを見ていると思わなかったと話していますが、
グラナダ・ホームズは子供のファンの多い番組でした。(ある子は、台詞を全部覚えてたり!)
やはり悪に立ち向かうホームズはヒーローなのですね。

グラナダの予算問題は、本当にガッカリです。
「最後の事件」の時より、認知度も上がってきてますし、
映像ソフトとしてのシリーズの偉大な価値を、
全く認めていない経営陣には、怒りを感じますね。

ああ、最後「本シリーズでは次第になくなる、推理しているホームズ」には、落ち込みました。
そうなんですよね、事件簿シリーズからだんだんジェレミーの病気が辛くなるのが、分かります
それに正直、コナン・ドイルの原作も初期の輝きを失いつつあるシリーズですので、
他のシリーズほど見ていないのです。
皆様の中にも、そういう方が多いのではないでしょうか。

ちなみに本作品も、珍しくホームズが糸口をつかむのが遅く、
レディ・カーファックスの身の上が可愛そうで、
悲しいエピソードなのであんまり見ていませんー




では、また来週の水曜日に。
今回の続きをご紹介しますねー


りえ(rie_002@goo.jp)


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コメント
 
 
 
呼吸する老婆の遺体 (Erika, die Schoenste)
2007-07-13 13:59:16
りえさま、
お久しぶりです。元気でしたか?

わたしもこのエピソード、あんまり何度もは見てません。ホームズの活躍が少なくなってきてるし、ジェレミーはなんだか痛々しいです。

ところで、間一髪棺を開けたとき、おばあさんの鼻毛が呼吸にそよいでるの、知ってた?
 
 
 
>Erikaさんへ (りえ)
2007-07-13 21:09:28
わー、こんにちは♪ ちょっとお久しぶりですね。
お元気でいらっしゃいましたか?
(私はいまだに夜中に最低2時間に一度は起こされ、ふらふらです

やっぱりErikaさんもこの回は、あまりご覧になっていませんでしたか。
ジェレミーの体調もさることながら、ちょっと後味が良くない感じがしますもの。

それにしても、あのお婆さんが呼吸してたとは、気づきませんでした!(笑)
よくNGになりませんでしたね。
今度、注意深く見てみます。

 
 
 
知りませんでした。 (チロ)
2007-07-14 01:56:11
りえさま、こんばんは。

私もこの回はあんまり好きではなくて(本の方も)、よく見ていません。 今度みるときは、おばあさんの呼吸に注意して見ます(笑)。

「Girl~」今週の火曜日に届きました!
ジェレミーかっこいいですね。長靴姿でも。 でもまだ1回しか見てないんです。
・・・やっぱり字幕がないとキツイです(せめて英語字幕でもあれば、もう少し楽に観られるんでしょうが)。  90分みて、すごく疲れました。
でも最近ニコライ・ジェレミーにはまっていた私にはこのDVDのジェレミーがすごく大人っぽくて新鮮でした!
あの、オールを交換していたのは、何のためだったのでしょうか?
 
 
 
>チロさんへ (りえ)
2007-07-14 22:10:32
こんばんはー♪

「Girl in the Headlines」届きましたか!
私も、この作品は一回しか見れてません。
本当に英語字幕ないから、大変ですよね
ジェレミー出演作DVDは、字幕ないんですー。
だから、何回も見ておおよその検討をつけないといけないので、辛いですよねー。
でも頑張りましょう。またストーリーのお話とかも出来たら嬉しいです♪(その前に、何回か見なくては!)
オールも注意して見ておきますね。

ニコライ・ジェレミーも素敵ですよね
あの初々しさ、輝くような若さ、キャリアはないけれど、宝石のようにキラキラしてます。
また軍服が、私には王子様のように見えます
ニコライ・ジェレミーからすると、今回は大人の魅力も少し加わって、渋みも出てきましたよね。
ああ、いつの時代も最高です、ジェレミー♪♪
 
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