アステラス製薬は米バイオスタートアップと経口薬の新技術開発で共同研究を始める
アステラス製薬は米バイオスタートアップのビブテックス(米マサチューセッツ州)と共同研究契約を結んだ。人工知能(AI)などを使って注射薬を飲み薬にする技術を開発する。
注射針を使わない形で薬剤を使用できるようになれば、患者の負担を低減できるという。
ビブテックスは体内で薬剤が吸収される仕組みをAIで判別し、コンピューター上で再現できるシステムに強みを持つ。
アステラスはビブテックスの技術を使い、注射用の薬剤を経口摂取にできるよう改良する。
経口薬は一般的には口から食道、胃を通過して、多くが小腸で体内に取り込まれて効果が出る。
吸収される様子が分かれば、必要となる薬剤の量や回数も最適化できるようになる。AIを活用した予測システムで経口薬の開発は珍しいという。
注射や点滴といった針を使って投与するタイプの薬剤は皮膚の下や血管、筋肉などに直接入れるため効き目が早く、薬剤の量も少なくてすむ。
一方、患者にとっては投与時の痛みがあるほか、医療機関でも注射針の取り扱いに注意が必要だった。
日経記事2024.05.05より引用