チェンバーズ百科事典 Chambers's Encyclopaedia
初版の巻頭に掲載されたタイトル
18世紀の百科事典というと、１７２８年にイフレイム・チェインバーズによって刊行された『チェインバーズ百科事典』と、１７５１年から１７７２年にかけてフランスで刊行された『百科全書』が有名です。
実は、この二つの百科事典は、ともにフリーメーソンが関係しています。これらの百科事典を特徴づけているのは、ニュートンに象徴される近代科学技術に関する情報を、いち早く積極的に収録していることです。
『チェインバーズ百科事典』の編纂者であるイフレイム。チェンバーズは、「リッチモンド・ロッジ」に所属するフリーメーソンでありました。 彼の師匠であった出版社者ジョン・シーネックスもフリーメーソンでした。
シーネックスは、１７１７年のグランド・ロッジ創設当時からのフリーメーソンであり、１７２３年の『フリーメーソン憲章』の版元でした。
シーネックスはまた、１７２６年版の『自然哲学の数学的原理』を出版するなど科学書の普及に関心を寄せており、１７２８年にチェインバーズが『百科事典』を編纂した時に、喜んでその版元を引き受けています。
編纂者と版元がともにフリーメーソンだったということは、百科事典の社会的役割について考える際に記憶しておかねばなりません。
ちなみに、『チェインバーズ百科事典』は、フリーメーソンという項目にページを割いた最初の百科事典であり、フランクリンは１７３１年に、自分の新聞にその一部を転載してます。
フランス啓蒙思想は、ニュートンとロックの思想を源流として成立しました。 その集大成ともいえる『百科全書』が、『チェインバーズ百科事典』のフランス語訳をディドロが請け負ったことをキッカケとして誕生したことは良く知られています。
『チェインバーズ百科事典』と同様に、『百科全書』も科学思想・科学技術に関する情報に深い関心を寄せています。『百科全書』の起源はフランスの生んだ特異なfリーメーソンであるラムゼイが１７３７年にパリのロッジで行った講演であるという説があります。
ラムゼイは、その講演に於おいて、あらゆる自由学芸と実践的な実用科学を収録する百科事典の編纂を呼びかけています。 フランス語による百科事典を早急に完成せよというこの呼びかけは、やがて『百科全書』として実現することになります。
『百科全書』を編纂の中心人物であったディドロがフリーメーソンであったかという点については確証がありませんが、『百科全書』の執筆者の多くがフリーメーソン、またはフリーメーソン運動の支持者でありました。
（関連情報）
・スカル＆ボーンズ（米国版イルミナティ）
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・ロスチャイルド財閥-111 国際金融財閥の序列
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・近代自然科学を先取りした薔薇十字運動
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