ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

尊い人

2020-08-19 | 人間性

Stanislav Kogiku/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

 

 

 

 

船長は船が沈没または完全に破壊される前に生き残る最後の人物になるという伝統があり、乗組員と乗客を避難させることができない場合、船長は自分自身を救うことはないとされる。社会的背景において、特に船員として、船長は社会的規範としてこの責任をとらざるを得ないように感じるものである。海事法では、船の状態に関係なく船長の船への責任が最も重要であるため、船を放棄することには法的責任がある。

それなのに、ある船長は、自船が海上で座礁運転事故を起こした時、操舵室を留守にし、沈没が始まると乗客の避難誘導をせず、真っ先に自分が脱出をはかり、結果多くの若い人々の命が失われた事件が六年前起こった。あるいはその二年前にコスタ・コンコーデイアというクルーズ船がティレニア海で座礁・転覆し、船長は逃げ出し、多くの死傷者を出した。この船長は三年後に懲役16年の刑に処された。

こうした駄目船長がいるかと思うと、未だ責任を貫く船長もいる。それは、あのダイアモンドプリンセス号の船長である。

 

コロナウイルスが700人以上の乗客に感染したダイアモンドプリンセスクルーズ船の船長は、全員が無事に下船したことを確認した後、最後にボートを離れた。

乗客は、ジェンナロアルマ船長がダイアモンドプリンセスで隔離された乗客の士気を保つために適切なアナウンス、励ましなど、ユーモアのセンスを持って、最善を尽くしたと言う。

「アルマ船長は勇気があり、思いやりがあり、前例のないユニークな状況を尊厳と楽観を持って対処していました。」と乗客のアウンナ・タンはインスタグラムの投稿に書いている。 「旅全体を通して、彼は私たち乗客の状況に光をもたらし、できる限り私たちを安心させるよう努めていたのです。」

横浜港に停泊していた2週間後、すべての乗客が船を降りて下船するのを確認してから、やっと彼は下船した。

 

Princess Cruises/Facebook

最後に下船したジャナーロ・アルマ船長

 

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