ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

やれやれ

2018-08-26 | アメリカ事情

 thetrustyservant.co.uk

 

 

 

先週木曜日は早朝2時半に携帯にテキストが来た。 フランクフルトの息子から、誕生日祝いの言葉。 鉄人28号なら眠らなくともすぐに世界を救えるが、私は普通の人、まだ寝ていたい。 その後一日中、子供や孫からテキストや電話やら。(スカイプやスナップチャットは衝撃的過ぎるので、やらない母親である。) 考えると、子供5人にその伴侶の5人だから計10回のテキストが矢継ぎ早に。 若輩者(=孫)の1歳、2歳、3歳は、おまけで、キャー、ウグー、ワ~と、電話の向こうで叫んでいた。 「おめでとう、と言っているのだ」と解釈。


オフィスでは、カードや気の利いたギフトやらランチやら、恐縮するあまり、「キャンパスでは、ただの『ドット』(英文での句点)に過ぎない私なのに、どうもありがとう」お礼を言う。 「あら、背はあるんだから、そんな矮小な自分にしてはだめよ、少なくともあなたは、3つのドット(ピリオド)のellipsisよ!」 とは、気心知れた、ちょいワル同僚が。 ellipsisとは省略符号で、本や記事などを引用したりする時に用いるアレである。 例えば、”Jesus saith unto him, Rise, take up thy bed, and walk.”(John 5:8) [イエスは彼に言われた、「起きて、あなたの床を取りあげ、そして歩きなさい」ヨハネ5:8] を書き物で省略して引用したい時、”..., Rise, take up thy bed, and walk." となる。 ...の後「、」が付けられているのは、便宜上。 この際のドットは、3コで、4コの場合は、後ろの方を省略したい時に使う。どうでもいいことだが、つい。


ただのドットからellipsisに自分をめでたく昇格させた私は、午後は、医師との面談へ。 先月のラボ検査結果の数字に憂いを感じていたので、相談すると、一通りの検診後、「そういうラボがはじき出す数字に、いちいち悲観的になるには、もったいない人生ですよ。あなたは健康、人生を楽しむことです。」と天才医師は言う。


そうだった、あと50年生きるとも思わないし、死ぬまで生きればいいだけだ。 人間だもの、あっちこっち芳しくない数字も出てこよう、鉄人28号を知る年代の私だし。  医師のオフィスを心軽やかに後にして、帰宅すると、2ダースの白と赤のバラがクリスタル花瓶に生けてあり、そのそばにSee's Candiesの箱が。 夫よ、わざわざ早退して、きれいなカードと共に用意してくれていたのね。 ありがとう。 そして長女一家がにぎやかにやってきて、夜は更けていった。


夕方孫と庭に出ると、カリフォルニアでは、初春から初秋まで咲き誇る藤棚に、豆の入った鞘がたくさん下がっていながら、又、新しい紫の花房もたくさんある。 それを目にして、ふと山口青邨の俳句を思い出した。 


藤垂れてわが誕生日むらさきに  

 

 

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コメント (5)
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