医療破壊・診療報酬制度・介護保険問題を考える

リハビリ診療報酬改定を考える会を中心とするメンバーのブログ。リハ打ち切り問題や医療破壊等に関する話題が中心。

差額リハビリは、差額抗生剤、差額透析・・・への布石。

2008-02-17 21:53:55 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題
日数上限以降のリハビリは、差額ベッドと同じ扱いになるようです。これは実は大変なことだと認識すべきではないでしょうか?

リハビリは差額ベッドとは異なる医療の本質的な治療であるはず。これを保険で負担しないで、この国の医療制度は国民皆保険制度と言えるのかと疑問になります。

リハビリ医療が自費になった場合、月に50万円以上の自己負担もあり得ます。それでも、蓄えがある人がいるからいいではないか、と思う人がいるかもしれません。

しかし、そこが国の狙い。差額リハビリで医療の本体部分にじわじわと自費部分を浸透させれば、次々と差額を取り入れることで、患者自己負担を増大させることができます。

差額抗生剤、差額降圧剤、差額透析、差額人工呼吸器管理・・・・。

したがって、選定療養の問題は、リハビリ医療の限定的な問題ではなく、国民皆保険にかかわる問題だと思うのです。

リハビリ医療がこのところ狙い撃ちにされている理由等について、こちらに二木立先生の講演のメモがあり、大変参考になります。
http://d.hatena.ne.jp/zundamoon07/20080210/1202653837

問題意識が高いブログが増えて、専門家団体のかわりにオピニオンリーダーをしてくれているようです。多くの専門家がこのような情報発信をすることも、医療を正しい方向に進める原動力になると思います。

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除外規定は残る?

2008-02-16 06:56:13 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題

除外規定の情報が確定しません。

残るのであれば、その内容を早期に明らかにすべきです。

平成18年のときのように、噂をリークしながら、各団体の出方を見ながら、広げたり狭めたりして、医療関係者や患者を振り回すのはやめて頂きたいと思います。

このブログとpt-ot.netは、厚労省担当者や診療報酬改定にかかわる人、各団体の幹部が読んでいます。反応をみながら、医療それぞれの分野に仕掛けた破壊部分をオブラートに包む作業が、これからの仕事と疑義解釈なのでしょう。

でももう沢山です。翻弄しないで下さい。4月1日より十分前に、「必要な医療を必要に応じて受けられる」制度を確定させて下さい。逃げられなくしてからの時限爆弾は、混乱というより文字通りの死を意味しますから。
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リハビリ削減は兵糧攻め

2008-02-13 20:18:27 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題
中医協の答申が出ました。

リハビリテーションは、この2回の改定で削減され続けてきましたが、さらなる削減のようです。

平成18年と同様、リハビリのことがニュースにならないのは、他の医療分野の削減と違って、すぐには爆弾投下のような光景にはならないからです。まさに、リハビリ削減はリハビリ医療を提供する医療機関に対する兵糧攻めというだけでなく、多くの高齢者、入院患者さん達にとっても兵糧攻めなのです。

療養病床やリハビリ病院で治療をしている多くの患者さんを、「社会的入院」と決めつけ、あらゆる手段で「投降」を促してもうまくいかないと気づいた国は、今度は、命の糧、すなわちリハビリ医療を断つ手段に出て来たと解釈しています。糧がなくなれば、徐々に衰弱してしまう。そのうちに、落城する。。。。病院が倒産すれば医療費削減は成功する。しかし、その過程で起こる事は。。。。
リハビリ削減は、爆弾投下に勝るとも劣らない地獄絵になります。

今からでも間に合います。日数制限などは撤廃し、良心的に必死にリハビリ医療を提供している病院、診療所、療法士が生き残れる最低限の報酬が得られる制度に戻して下さい。地域のリハビリの場は、地域の希望の光なのです。

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NHK『闘うリハビリ』感想

2008-02-12 11:27:22 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題
2月10日と11日のNHKスペシャル『闘うリハビリ』を拝見しました。

ここでは、全般的視点から感想を述べます。CI療法を普及させる立場としての感想はhttp://blog.goo.ne.jp/craseedblogの方に述べる予定です。

テレビ番組には『切り口』が必要ですので、テレビにあった各種の検査や治療が、どのような診療報酬に基づいているのか、いないのか(病院側のボランティア)について触れる必要はないと思います。ちなみに、CI療法では、1日に2~3単位だけが診療報酬として請求しており、それ以外は自主訓練となっています。適宜声かけなど行っても、それは単位には含めていませんし、保険上認められるものでもないでしょう。

さて、切り口は、2つありました。1日目は『脳の可能性を追求する』、2日目は『早期から在宅までのシームレスリハビリ』。そして、大田仁史先生やゲストのコメントの通り、身体だけでなく心も支え、死ぬまで続くのがるのが、リハビリテーション医療です。

たとえば、麻痺側上肢について、治療者が勝手に「実用性がない」とか「効果なし」と決めつけるのではなく、そのわずかな改善をめざすことが、その後の人生を支え続けることもあるわけです。「訓練人生」というのは、治療者側の一方的な見方であり、その人はリハビリで闘いつつ、人生の全ての局面で闘っているわけです。

どの実例においても、長嶋茂雄さんと同様に、患者さんは必死に『闘って』おり、単純な『自立』という単語のために、QOLへの闘いに白旗を上げるような、これまでのNHKのリハビリに対するとらえ方は、なくなりました。

そのあたりのメッセージは伝わったと思います。早期リハビリテーションの方も、そこだけを伝えると、偏ったメッセージになりますが、同じ病院で、在宅のQOLの維持、向上について真剣にディスカッションしている姿は、リハビリテーション医療の幅広さが伝わったと思います。

これだけの可能性と守備範囲がありながら、リハビリテーション医療全般を制限しようとしている、と多くの人が思ったはずで、敢えて制度問題に踏み込まなかったことは、次につながる番組であったとも思います。

道免和久
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リハビリ難民 二十万人の呻吟

2008-02-11 16:01:24 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題
ルポルタージュ
リハビリ難民 二十万人の呻吟
岩波書店 『世界』
http://www.iwanami.co.jp/sekai/

樫田秀樹

明日からリハビリが受けられなくなった。体が動かなくなるのを待てというのか ――
国の医療費抑制政策のなかで、20万人以上ともいわれる〈リハビリ難民〉が生まれている。
世論に押されて政府は「再改定」を行なったが、状況に大きな変化はない。治る見込みのないものにリハビリを続ける必要はない ――
医療費を減らしたい国の論理は、リハビリをしてこそ現状が維持できる現実を無視するところから出てきている。切り捨てられる側の声を報告する。
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中央公論の見出しに驚愕

2008-02-11 08:40:57 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題
リハビリ難民、介護難民問題を考えている私達も、この見出しには驚きました。
早速、購入してみます。
http://www.chuko.co.jp/koron/

特集●
厚生労働省という犯罪


〈年金・医療制度崩壊の真の原因〉
 官僚の共同体化が国を滅ぼす
  堺屋太一
〈くり返される薬害問題〉
 命をかけて厚生行政の悪弊を正す
  川田龍平
〈療養病床23万床削減の舞台裏〉
 このままでは医療・介護難民が発生する
  村上正泰

 なぜ厚生労働省は没落したのか
  水野 肇
〈塀の中を知る元事務次官が語る現実〉
 役人も悪いが、政治も悪い
 「私は本当に甘かった」
  岡光序治
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リハビリ医療への「成果主義導入」を阻止する活動

2008-02-04 18:54:02 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題

『医療崩壊をもたらす厚労省の政策に反対する』HPをご紹介頂きました。

盛り沢山の内容で感心しています。

http://homepage1.nifty.com/jsawa/medical/

心ある医師は、医療を受ける人の立場に立って考えていますね。私もじっくり読んで勉強させて頂きます。

臨床医D
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『医学的に必要なリハビリ』も保険はずし

2008-02-02 19:00:08 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題

4月1日から、タイトルの通りのようです。

一律に日数で制限した混乱に対する反省がないどころか、4月から、算定日数以降は、

いかなる理由があろうとも自費

という制度が始まります。

これは間違い、という情報があれば、是非ともお知らせ下さい。
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リハビリテーション患者いじめはやめて!

2008-02-01 16:03:05 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題

目を疑っています。
多分、勘違いでしょう。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/dl/s0130-11j_0001.pdf

日数制限はそのまま。それ以上の日数を実施する場合は、月に13回まで。

あとは、自費??

月に13回であれば、とりあえず維持的な医学的外来リハビリテーションは可能です。

しかし、除外規定はどこへ??

療養病床における『回復期が遅れている入院患者さん』のリハビリテーションは、発症から6か月をすぎると、1か月に20分×13単位でおしまい。つまり、1日6単位やれば、残りの28日は寝たきりで良い、ということ。

回復が遅れているのは、自分のせいではないのに、回復期が遅い人は1か月に28日は自費でリハビリしなさい、というのがメッセージでしょうか??

・・・まさか、解釈が間違っていることを祈ります。

除外規定の問題点を指摘されたから、と制限をそのままに除外規定を消し去ったようです。
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