医療破壊・診療報酬制度・介護保険問題を考える

リハビリ診療報酬改定を考える会を中心とするメンバーのブログ。リハ打ち切り問題や医療破壊等に関する話題が中心。

NHK『闘うリハビリ』感想

2008-02-12 11:27:22 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題
2月10日と11日のNHKスペシャル『闘うリハビリ』を拝見しました。

ここでは、全般的視点から感想を述べます。CI療法を普及させる立場としての感想はhttp://blog.goo.ne.jp/craseedblogの方に述べる予定です。

テレビ番組には『切り口』が必要ですので、テレビにあった各種の検査や治療が、どのような診療報酬に基づいているのか、いないのか(病院側のボランティア)について触れる必要はないと思います。ちなみに、CI療法では、1日に2~3単位だけが診療報酬として請求しており、それ以外は自主訓練となっています。適宜声かけなど行っても、それは単位には含めていませんし、保険上認められるものでもないでしょう。

さて、切り口は、2つありました。1日目は『脳の可能性を追求する』、2日目は『早期から在宅までのシームレスリハビリ』。そして、大田仁史先生やゲストのコメントの通り、身体だけでなく心も支え、死ぬまで続くのがるのが、リハビリテーション医療です。

たとえば、麻痺側上肢について、治療者が勝手に「実用性がない」とか「効果なし」と決めつけるのではなく、そのわずかな改善をめざすことが、その後の人生を支え続けることもあるわけです。「訓練人生」というのは、治療者側の一方的な見方であり、その人はリハビリで闘いつつ、人生の全ての局面で闘っているわけです。

どの実例においても、長嶋茂雄さんと同様に、患者さんは必死に『闘って』おり、単純な『自立』という単語のために、QOLへの闘いに白旗を上げるような、これまでのNHKのリハビリに対するとらえ方は、なくなりました。

そのあたりのメッセージは伝わったと思います。早期リハビリテーションの方も、そこだけを伝えると、偏ったメッセージになりますが、同じ病院で、在宅のQOLの維持、向上について真剣にディスカッションしている姿は、リハビリテーション医療の幅広さが伝わったと思います。

これだけの可能性と守備範囲がありながら、リハビリテーション医療全般を制限しようとしている、と多くの人が思ったはずで、敢えて制度問題に踏み込まなかったことは、次につながる番組であったとも思います。

道免和久
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1 コメント

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Unknown (1103)
2008-02-13 15:58:31
本日、リハビリについての点数も少しでていました。

前回・前々回に引き続き更なるマイナス改定。

いったい国はリハビリをどのように考えているのでしょう?
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