医療破壊・診療報酬制度・介護保険問題を考える

リハビリ診療報酬改定を考える会を中心とするメンバーのブログ。リハ打ち切り問題や医療破壊等に関する話題が中心。

ニッポン 人■脈■記 多田富雄(朝日新聞3月10日夕刊)

2008-03-10 22:24:31 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題
ニッポン 人■脈■記
(朝日新聞3月10日夕刊)

多田富雄
食事は命がけ 妻は命綱


「僕たち重度の障害者にとっては毎日が戦い。朝目が覚めると、さあ、今日も戦わねばと身構える。嚥下障害があって、食事も車いすで生活するのも危険が伴う。物を食うのは、命がけなんです。」
 ・・・・
そんな多田が激怒したのは、06年、小泉内閣で診療報酬が改定されたときだ。リハビリへの保険給付が180日で打ち切られる。「『死ね』といわんばかり。これが人間のための政治か!」
 ・・・・
倒れてから10冊近く本を出す。「寡黙なる巨人」、「わたしのリハビリ闘争」、詩集「歌占」。
 ・・・・
多田は「科学の知と人文の知の統合」を唱えて文化人の会をつくった。大岡信、山田洋次、養老孟司、野村万作らが加わる。作家で精神科医の加賀乙彦もそのひとり。加賀は、多田が怒りや苦しみをさらけ出し、書き続ける姿に胸を打たれる。「神が喜びという感情を人間に与えた。ふしぎなことに、何かしなくちゃ喜びがない。そして、苦しみのあとにある喜びほど大きい。多田さんはそのことをよく知っているんだと思う。」
(抜粋)
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何をどうすれば・・ (S.S.)
2008-03-28 03:52:31
今、何をどうすればよいのか、毎日このブログやあちらこちらの関連情報を見ながら考えております。私の父は昨年10月に自宅屋根からの転落事故で入院、現在ある程度意識はもどったものの、食べられず、自分では動けずの状態。回復は思うようにすすみません。しかも入院中に76歳となり、後期高齢者です。PT,OT,STと3つやっていたリハビリも4月で終了と今日告げられました。いつ言われるか、ひょっとしたら父はリハビリ継続できるのか?とビクビクしていましたが、「このところ目立った改善がないので180日で終了」という冷酷な宣告でした。リハビリによって、少しでも運動したり指先を動かしたりすることが、たのみの綱の父なのに!!!
多田先生の本も読みましたし、朝日の記事に先生が載っていたのも読みました。澤石田医師の訴え、本当にその通りだと思います。それで、今、日本に住む一人として、どう動けばいいのか??父のリハビリを少しでもできるようにするにはどうすればいいのでしょうか??思い悩む日々です。私はさいたま市在住ですが、どなかた、この問題を一緒に考えて行動できる仲間はいませんか?
すみません、どこに書いたら良いかわからなかったので、とりあえず書き込ませていただきました・・・。
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私も何かしなければ! (emem)
2008-03-24 10:10:01
1月に81歳の父が脳梗塞で倒れ救急病院に搬送されましたが、結局重度の麻痺障害(他にももろもろありますが)が右半身に残り介護度5の認定を受けました。76歳の母は2月にリンパ腫が見つかり、両者別々の病院に入院中の現在です。父は現在回復期リハビリ病棟に入院してゆっくりとですが、全介助を受けながらも数秒ではありますが自分で座れるまでになりました。がこちらの回復期病棟でリハビリを受けられるのも1ヶ月余りとなりその後は家での介護は母一人では無理と結論を出したので、療養型病棟もしくは特養に入所する事になり只今申し込み手続きなどに追われる毎日です(役所は在宅介護ありきで施設入所についての連絡手続きは全て家族がしなくてはなりません)。しかし療養病院などに説明を聞きにいきましたが、現在受けているような充実したリハビリはもう受けられなくなり後は廃人になっていくのは明らかだと思います。発症から現在に至るまで国の動けなくなった者(特に老人)に対する冷酷さしか感じられない希望の見えない日々です。小泉が断行した聖域なき改革とは人の死をもいとわない、逆に使えなくなったモノは早く死ねという冷酷な棄民政策でしかないと憤りその改悪を野放しにしてしまった自分をなじるばかりです。なぜ顕著な効果が現れないからとリハビリをしてはいけないのでしょうか?人生残りわずかな老人に施すのは金の無駄なのでしょうか?多田先生も仰っていますが日本ではリハビリとは体の機能向上ばかりに着目されすぎており、本来の社会の一員としての復帰、復権という意味が等閑になってしまっていると患者の家族になってみて初めて気がつきました。今般の後期高齢者医療制度やリハビリ制限などは、このように普段の私達が関心を持ってこなかったことが既得権益に甘んじる輩を増大させてきてしまったと後悔と反省の日々です。この4月から後期高齢者医療制度という姥捨て山政策が断行されようとしているのにメディアでもあまり取り上げられていないように見えます。私もこの憤りをどのようにどこで表現してよいのか分からず勝手ながらこちらのブログに素人の考えを書かせていただきました。とにかくこのまま指をくわえて傍観者にはなってはいけないという思いは強いのですが、何からすればよいか分からず歯痒さばかりを感じてしまいます。この度の澤田石医師が国を訴えたというアクションを呼び水にして私達がその先に繋げていけたらと切に願っております。とりとめもなく書き綴ってしまったことお許しください。
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