『リハビリ診療報酬改定を考える会』代表の多田富雄先生の新作能「一石仙人」が、10月18日京都東寺で開催されます。
詳細は以下をご覧下さい。(チケットの申し込みもできます。能を観るチャンスはなかなかないと思います。まだ余裕があるようですので、ふるってお申し込み下さい。)
http://www.insla.jp/toji-program.html
なお、この公演は多田富雄先生が代表の<"自然科学"と"リベラル・アーツ"を 統合する会>が主催です。以下、その設立趣意書を引用します。深い意味で、本ブログのテーマとの関連が見えてくると思います。
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ますます細分化した科学は、自分の位置さえわからぬまま急速に進んでいる。そこには紛れもない夢と実益が含まれているが、潜在的危険も孕んでいることは今さらいうまでもないだろう。
二十世紀に発した核技術はいまだに制御できないばかりか、ますます脅威を深めながら私たちの前に立ちはだかっている。人間の欲望と結びついた科学技術は地球環境を破壊し、二十一世紀に 最大の人類の問題となって持ち越された。遺伝子操作、生殖工学は、新しい医療技術を提供する可 能性をもたらしたが、一方、一歩間違えれば人類の尊厳を破壊する恐ろしさを持っている。同じく 資本と結びついた科学研究は人間性と乖離し、科学研究費の不公正な配分は科学者の人格を破壊している。
しかし、私たちは科学に大きな希望を託している。科学の進歩はとどめることが出来ない。
科学や技術の進歩に必然的に含まれる光と影は、当事者である科学者だけでは解決できない。「科学の知」は、振り返ることがない故に、大きな進歩を可能にしてきたのである。科学の問題点を解決 出来るのは、「科学の知」と「人文の知」の統合だけである。広い意味での教養、「リベラルアーツの知」 がなければならない。一方、文化や社会の問題を客観的に眺めるためには、「科学の知」を取り込ん だ分析が必須である。したがっていずれの場合でも自然科学とリベラルアーツをアマルガメートした知が必要となろう。現代の問題点は、「より深い」、「より広い」、「より遠い」視野を持った複眼的思考を基にして考えることが必要である。
このような観点から、理系の研究に携わっている者と、文系の仕事に従事している人が、フリーに交流できる場を作り、科学の問題を文学、演劇、音楽等の芸術媒体で表現、理解する試みや、文化、社会の問題を科学の目で解明する試みを支援するために、「自然科学とリベラルアーツを統合する会(Integration of Natural Sciences and Liberal Arts, INSLA)」を発会する。(2007年春 INS代表 多田富雄)
(投稿者 臨床医D)
詳細は以下をご覧下さい。(チケットの申し込みもできます。能を観るチャンスはなかなかないと思います。まだ余裕があるようですので、ふるってお申し込み下さい。)
http://www.insla.jp/toji-program.html
なお、この公演は多田富雄先生が代表の<"自然科学"と"リベラル・アーツ"を 統合する会>が主催です。以下、その設立趣意書を引用します。深い意味で、本ブログのテーマとの関連が見えてくると思います。
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ますます細分化した科学は、自分の位置さえわからぬまま急速に進んでいる。そこには紛れもない夢と実益が含まれているが、潜在的危険も孕んでいることは今さらいうまでもないだろう。
二十世紀に発した核技術はいまだに制御できないばかりか、ますます脅威を深めながら私たちの前に立ちはだかっている。人間の欲望と結びついた科学技術は地球環境を破壊し、二十一世紀に 最大の人類の問題となって持ち越された。遺伝子操作、生殖工学は、新しい医療技術を提供する可 能性をもたらしたが、一方、一歩間違えれば人類の尊厳を破壊する恐ろしさを持っている。同じく 資本と結びついた科学研究は人間性と乖離し、科学研究費の不公正な配分は科学者の人格を破壊している。
しかし、私たちは科学に大きな希望を託している。科学の進歩はとどめることが出来ない。
科学や技術の進歩に必然的に含まれる光と影は、当事者である科学者だけでは解決できない。「科学の知」は、振り返ることがない故に、大きな進歩を可能にしてきたのである。科学の問題点を解決 出来るのは、「科学の知」と「人文の知」の統合だけである。広い意味での教養、「リベラルアーツの知」 がなければならない。一方、文化や社会の問題を客観的に眺めるためには、「科学の知」を取り込ん だ分析が必須である。したがっていずれの場合でも自然科学とリベラルアーツをアマルガメートした知が必要となろう。現代の問題点は、「より深い」、「より広い」、「より遠い」視野を持った複眼的思考を基にして考えることが必要である。
このような観点から、理系の研究に携わっている者と、文系の仕事に従事している人が、フリーに交流できる場を作り、科学の問題を文学、演劇、音楽等の芸術媒体で表現、理解する試みや、文化、社会の問題を科学の目で解明する試みを支援するために、「自然科学とリベラルアーツを統合する会(Integration of Natural Sciences and Liberal Arts, INSLA)」を発会する。(2007年春 INS代表 多田富雄)
(投稿者 臨床医D)