医療破壊・診療報酬制度・介護保険問題を考える

リハビリ診療報酬改定を考える会を中心とするメンバーのブログ。リハ打ち切り問題や医療破壊等に関する話題が中心。

介護保険は破綻する

2007-09-13 16:27:46 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題
コムスンの折口会長が介護事業を始めたのは、「業界トップになることで株式の時価総額を上げたかった」という真相がテレビ番組で紹介されていました。

介護は金儲けのための「道具」にすぎなかった、ということ。

だから、けしからん。厳正に対処する。どんどん査定して介護報酬を抑制していく。。。。

ちょっと待って下さい。

逆に考えれば、折口会長のような下心がある人でなければ参入できないような構造的欠陥が介護保険制度にあった、とは考えられませんか?

まともな人が、普通の経営努力をして、利用者も従業員も幸福になるような報酬体系になっていますか?

今、介護事業に熱心に良心的にかかわっている事業者も、疲弊しきっていませんか?
ぎりぎりの経営努力では何ともならないほどの劣悪な労働条件になってしまっていませんか?

これは事業者の責任ではありません。制度の責任です。制度設計に無理があったのではないですか?

民間が参入すれば全てはバラ色みたいなことを言ってませんでしたか?

いつも、ハシゴを無数にかけ、甘い誘いで大量の人を昇らせ、皆が高いところに昇ったら、ハシゴをはずす。厚労省の常套手段です。
官僚による残酷物語です。

でも制度設計のミスの責任は誰が取るのですか? もう担当者は在職中の甘い汁を吸いきって退職しているかもしれません。親族の法人に補助金をばらまいた後かもしれません。

介護保険でのリハビリは無理です。介護報酬を抑制しながら、医療保険のリハビリの分をカバーできるだけの、ハードとソフトの両方を新たに作るコストをかける余裕は、もはや介護保険にはないのではないですか?

仮に短期的にできたとしても、集団訓練で無理して行っている介護保険のリハビリに効果は期待できません。数年後には、今度は「効果のない介護リハビリはボランティア活動にさせる」と言いいだすのではないですか?

恐ろしことです。

臨床医D
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする