【お断り:3月始めに掲載予定でしたが、今回の東日本大震災の発生により掲載が遅くなりました。】
◎2011年ニュージーランド南部大地震
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
①2011ニュージーランド南部の地震関連情報
2011年2月22日、ニュージーランド南部で現地時間午後0時51分(日本時間22日午前8時51分)頃、 マグニチュード(M)6.3(USGS:米国地質調査所情報)の強い地震がありました。震源は、ニュージーランド南島のクライストチャーチ近郊で(南緯43.60度、東経172.71度)、震源の深さは約5kmです。クライストチャーチの中心部では建物や道路が損壊し、多数の死亡者が確認されています(地元警察)。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
②ニュージーランドでM6.3の地震
2011年2月22日、南島の最大都市クライストチャーチでM6.3の強い地震が発生。多数の死者が出ている。
今回の地震は、2010年秋に同市で発生したマグニチュード7.1の強い地震の余震と見られている。この時は建物倒壊などの被害があったものの、死者は出なかった。
プレート境界、頻発する国 昨年の最大余震か
[産経新聞 2月23日(水)7時56分]
ニュージーランドはインド・オーストラリアプレートと太平洋プレートの境界付近にあるため、プレート運動によるひずみがたまりやすく、大地震が頻発する国でもある。今回、地震が起きたクライストチャーチの近くでは、昨年9月4日にもマグニチュード(M)7・0の地震が発生し、多数のけが人が出ていた。
東京大学地震研究所によると、昨年9月の地震は岩盤が横にずれて発生する「右横ずれ断層型」で、今回はその最大余震とみられる。M6・3と昨年より規模は小さいが、震源が深さ約5キロと浅く、クライストチャーチの直下で発生したため、被害が大きくなったと考えられるという。
昨年の地震直後に現地調査した東大生産技術研究所の清田隆准教授は「昨年の調査では、新しい建物は耐震性を考慮して建設されているという印象で、被害はれんが造りなど古い建物に多く見られた」と話す。
今回の被害については「新しい建物にも一部倒壊などの被害が出ているとすれば、設計段階で想定した以上の大きな揺れが襲った可能性もある」と指摘している。
(以下、記事略)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/46/08a4a93e28016a510b1a8fa31eadcc6a.jpg)
NZの最近の主な地震(写真:産経新聞)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/d3/32dcfdada180061fcf83326985f19d34.jpg)
地震調査研究推進本部
地震がわかる! 防災担当者参考資料
http://www.jishin.go.jp/main/pamphlet/wakaru_shiryo/index.htm
産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/
損害保険料率算出機構
http://www.nliro.or.jp/
地震保険調査研究_No.10_2007.3
第2章_ニュージーランドの地震危険_1MB
http://www.nliro.or.jp/disclosure/q_kenkyu/index.html
◆ニュージーランド南部大地震考察
①ニュージーランドの活断層
思えば昨年(2010年)3月10日掲載で、2月28日(日)に発生した、チリ大地震に関して次のようにお伝えしました。
「チリ大地震の津波が日本列島を遅い、東名高速道路は清水~富士インター間の通行止め、JRも東海道線の豊橋=浜松の運休を始めとして各線の運休が相次ぎ、各私鉄も海岸沿線に近い路線で運休、幸い死者・行方不明は伝えられていないが、養殖イカダが各地でダメージを受け相当な被害が出ている状況です。
その津波、南米チリと日本とは約1万7千キロと太平洋を挟んで大変遠い距離にありますが、約24時間で津波到来となり、これは時速700キロでジェット旅客機の速度に近い速さ!信じられないスピードの津波襲来である。地球圏海洋の波動現象は想像を超える。」
そして地震解説で、「日本の海溝型地震要因と同じ、環太平洋地震帯の特有な地殻現象と言うか、南米海洋大陸プレートとナスカプレートのせめぎ合いにアンデス山脈の圧力が相乗して海洋大陸棚での逆断層地震が起震原因のようだ。マグニチュードは8.8 (日本気象庁は8.6と発表)の巨大地震地震でしたが、現地映像を見る限り、日本の震度5強~6の大きさに思えた。これは南米の特にチリの地層、地殻構造によるものであろうか。また震源が深度60Kmの深さで震央も海洋大陸棚で内陸への振れを弱めたかもしれない。東海、東南海地震発生のメカニズムが同じで周期も極めて似通っているので、詳細な研究が待たれる。
当然ながら被害者救済が優先するが、決して太平洋の彼方の南半球での出来事では終わる内容ではありません。」と記し、ハイチ地震にも言及しました。
「2010年1月12日のハイチ地震ではマグニチュード(M)7.0の地震で死者20万人超の大被害が発生しましたが、直下型活断層地震の危険性を示唆しているのではないでしょうか。」
そして「日本の特に三陸海岸沿岸に大被害をもたらした、1960年5月22日のチリ地震は、モーメントマグニチュード(Mw)9.5と有史以来観測された中で世界最大規模の地震でした。」も記載しています。
今回のNZ(ニュージランド)地震は、これらの地震に共通する地球の表面を覆う「プレート」活動によるものです。「世界の地震分布とプレート境界」の図に示すようにニュージランドも日本海溝のように太平洋プレートとオーストラリア。インドプレートのプレート境界が、ニュージランド島を縦断し、今回はプレート活動による岩盤破壊が内陸部直下型断層地震を発生させましたが、断層地震は未知(隠れた)断層によるものでした。
ニュージランドは、日本と同じ又は以上に高い耐震基準レベルの先進国で新しく建設される建物は厳しい基準に沿っているのですが、基準制定以前の建物は、地震の少ない英国本土の建築方法によっていたので、英国風の優雅さが、今回の悲劇を招きました。
プレート境界での地震、日本で言えば海溝型地震、活断層地震は発生(起振)機構が同じですから、日本も決して南半球での遠い所の地震と思わず、明日はわが身と考えるのが必定と私は訴えます。
大災害をもたらした「スマトラ沖地震」は海溝型大規模岩盤破壊型断層地震でしたので、これは、そのまま日本の太平洋沖の複雑な海溝で起きるプレート活動による地震に当てはまるのです。地震研究の最先頭に立つ研究者のほとんど方が、プレート上の歪、ストレスの蓄積を理解し、その発散(特に集中しての)を恐れています。
(以上、筆者記)
地震情報は、
①震度、震央情報は、国土交通省気象庁ホームページ
http://www.jma.go.jp/jma/index.html
②中央防災会議公表情報は、内閣府防災ページ
http://www.bousai.go.jp/
③活断層情報は、独立行政法人 産業技術総合研究所 活断層・地震研究センター
(AIST)
活断層データベース
http://riodb02.ibase.aist.go.jp/activefault/index.html
④活断層評価情報は、地震調査研究推進本部事務局
(文部科学省研究開発局地震・防災研究課)
活断層の長期評価(位置図)
http://www.jishin.go.jp/main/p_hyoka02_danso.htm
を参考にしてください。
---------------------------
木造住宅耐震診断・耐震補強工事:専門技術者
増改築リフォームの
「リファインおおぐち」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
NPO法人 住まいの構造改革推進協会・正会員(2-0603)
(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター・会員
NPO法人 東海耐震マイスター倶楽部・正会員
ウッドピタ工法協会(woodpita)会員・正規代理店
☆ 総合建設業・㈱酒井建築
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
http://sakai-kenchiku.co.jp/
* ウッドピタは矢作建設グループの耐震化外付け工法です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます