続いては、いよいよ1986~1987年のピート様。

いや~~、お美しい

溜息が出ますよね~。
私はこの時のピートの顔が一番両性具有を体現してて好きですね!
(つくづく思うに、なんでここまでで満足出来なかったんだろーなぁ)
この時期がDOAとしての絶頂期であり、安定期でもありました。
そして、日本に来日し出すのもこの頃です。
前述のように、ビジュアル的には彼の美貌はより中性化していき、徐々に、ピート曰く「アルバムや僕の“ユーモアのセンス”をアピール」していきだす時期でもあります。
その、ある種過激なアピールを盛り込んで本国からそっぽを向かれることになったPVもさることながら、
1987年に行われた“Rip it up”ジャパンツアーのことについても是非取り上げるべきだと思っているので、ここでは私の語りもより饒舌になることでしょう(^_^;)
それくらい彼のこの時期のオーラとアブナさはハンパなかった!!
サード・アルバムはこれ。
『Mad,Bad,and Dengerous To Know』
邦題『ブランド・ニュー・ラバー』

この中からシングルカットされた曲は5曲。
①Brand new lover
②I'll save you all my kisses
③Son of a gun
④Something in my house
⑤Hooked on love
どれもジャパンライヴで披露された曲であり、その一つ一つが完成度が高くサウンドにしてもピートのヴォーカルにしても一切妥協のない作りで、聴いている私達の興奮度をMAXにしてくれるラインナップです。
前回の『YOUTHQUAKE』と違うところは、よりポップに聴きやすくなったにも関わらず、音の作り的にはベースのエレクトロニック・サウンドに更にアレンジを加え、ギターの音を利かせてよりハードにきらびやかに、重厚感が増したところでしょうか。
それでも並みのヴォーカリストならその音に負けてしまいそうなのに、ピートの場合負けるどころか、更にすごみと迫力が倍増している!
特に拍車がかかるのが、『Rip it up』のノンストップアルバムとライヴ映像で、
これは家で聴いてても、頭が自然にシェイクして口が勝手に歌を後追いし(ピートほどの声量は出ないまでも)、その内肉体が我慢出来ずに動き出す。
(ただし、食事時のBGMには絶対しないよーに!胃までシェイクしますからね~笑)
それはさながら音の洪水に身を浸しつつ徐々に我を失っていくよーな、えもいわれぬ快感を引きずり出し、そして、一旦そうなったらもう、頭をからっぽにして何も考えずにただ音に身をゆだねる心地よさと爽快感を味わうのみ。
叫び、踊ることの根源的欲求を満たし、自我を放出し、恍惚の世界へといざなってくれる、
そんな力を持った曲はそうそうないのではないでしょうか。
そして、ライヴでは、もう一つ、ピートが私達にあけすけに、しかもかなり乱暴に見せつけてくれたものがあります。
それは“SEX(性)”

あれを観た人なら絶対わかると思いますが、
“美”と“愛”と“性”は、
きっとピートにとっては、自己の人生において切り離せない三位一体のものだったんでしょうなぁ。
ま、そのことについてはまたおいおい語っていきますが。
ともあれ、最初はPVです。
ここで、前回のエントリーでわざと紹介しなかった曲があります。
『My heart goes bang』
これは『YOUTHQUAKE』の中に入っていながらピートのビジュアルがまた変化する狭間の曲だったので、あえてこちらに持ってきました。
上記の画像を見てもらってもわかる通り、
アイパッチが取れ、ヘアスタイルもボリュームダウンし7:3分けのやや自然なスタイルに。
表情もぐっと柔らかく華やかになりましたねー
そして、鋲や(ミラーまで!)を沢山ほどこしたライダージャケットにデニムスタイル(のちにボトムはスパッツに、ライヴではナントTバック!!!!)がしばらく続くようになります。
これ、ふつーの男が着たらただむさい感じになるだけなのに、
(ま、ワイルドさはアピール出来るでしょうが)
ピート様が着るとがぜん艶やかになりますよね~~~(*^_^*)
私はこの『My heart~』の曲の初めからノリノリになれるビート感と、『YOUTHQUKE』の中の『Cake and eat it』もそうでしたけど、韻を踏んだ詩を滑らかな滑舌で畳みかけるよーに歌うピートの弾丸ヴォーカルがめっちゃゾクゾクして大好きなんですが、
アルバムではもーちょいゆっくりした曲の運びで、きっと途中からテンポを変えたんでしょうね。
そのアップテンポバージョンの初披露ライヴ(?)のよーな映像が残ってて、
それを見た時、
今まで漠然と思ってただけなのに、ハッと確信してしまったことが一つあるんですよ!!
それは、
ピートは元々そんなにダンスが上手じゃないってこと!!!
ガ~~~~ン
き、気付きたくなかった・・・
思えば『You spin~』や『Lover comback~』のPVやTVライヴ映像見た時も何となーーーく感じてはいたんですが、
い、いや!
つーか、あれはあ
もうすっかり仕草はおネエなのに、無理やり男くさく踊ろうとしてわざと足を大股開きしてみたり、ケツをパンパンやったからアラが目立っただけであって、
ホントはもちっとマシにリズムを取れるお人だと思うんですよね
だから、決して天然でヘタクソなわけでは・・・
あうう~

だって、『Come home (with my baby)』のPVなんかは(きっとものすごーーーく練習したんでしょう
)めっちゃカッコよく踊れてるんですから!!!!
(ちなみにライヴでは男臭く見せてた踊りがPVでは一転おネェらしい仕草に戻ってます)
ま~、
にしてもあれは失笑モンでした(
ごめ~~ん、ピート様
)
でも、ここで名誉回復のために少しつけ加えると、
ピート様の踊りは確かにそんなに上手くはないんだけど、なんてゆーか、独特の色気があって見る人を惹きつける何かがありますよね。
『Brand new lover』もその一つで、これなんか珍しく貴公子サマみたいなまともな服着ててすっげー華奢なのに、
(も、わたしゃーこれだけでなんかミョーに興奮しちゃいます
)
アフリカーンなお面がいっぱい飾ってある馬場の中、腰をクネクネしちゃったり、足で地面を叩きつけるようにステップを踏んだり、フラメンコのように手を頭上で叩いたり、動作としては全然目新しくも何ともないけど、
そこにぶつけられる彼の“火”のようなエネルギーの放出に思わず目を奪われそこから目が離せなくなるんですよ。
この美しくて熱い生き物は何!?
って。
だからねー、映像は困ります。
動いてるピート様は殺人的なオーラ放ってますから
も、それだけで並のダンサーよりはずっとアピールしてますよね。
しかも、大した意味はないんだろーけど、『My heart goes~』にしても『Brand new~』にしても、馬やバイクにただ跨ってるだけってーのがまたミョーにエロかったりするし(*^_^*;)
とにかくこの時期からのPVは明らかにピート様、フェロモンむんむんで(でもどっちの!?)
今までは歌詞の中だけで表現するにとどまっていた“SEX”というをモチーフを、あえて自ら確信的に視覚化していきます。
それでぶっ飛んだのが、これ。
『I'll save you all my kisses』
遠い記憶をたどれば、何故かこれだけは鮮明に覚えてる、
当時リアルタイムで観ても赤面ものだったこのPVの中のピート様はライダージャケットにスパッツ姿。
・・・だけでは物足らず、なんと股間にキラキラ光る貞操帯を身につけておられました(爆)!!
あ~れ~~~~(>O<)
しかも自らを檻の中の獲物よろしく金網の向こうでクネクネ挑発的に体をくゆらせ、そこに獣のよーな逞しい男性軍がやってきて、網の上からシャツを引き裂き、咆えながら虎視眈眈と狙ってるとゆー――、
そーゆー絵に見えたのは私だけ!?!?
いやいや、そーではあるまい。
あのピート様はまさしく、彼らにとっての“美しき勝利の獲物”であった。
で、更にそこでピート様がやったパフォーマンスで天地がひっくり返ったのが、かの有名なベルトダンス!!!
・・・も、このダンスの気恥ずかしさとゆーかいたたまれなさは映像を見ていただければ一番ダイレクトに伝わる筈(^_^;)
(のちにこれはより発展し、ピートが脇に従えた2人の男性ダンサーに受け継がれ、ライヴでのちょっとお下劣パフォーマンスへと変貌してゆきますの
アハハハ~~←こ、壊れてる
)
ま、でも、
正にこーゆーところがピートらしいっちゃあらしいんですけれども、
では、果たしてこのPVで彼の意向はどこまで取り入れられていたのか?
DVDのライナー・ノーツの中で彼は今までのPV作成にあたって、「“ヒット”を出すことに夢中で“ディテール”にはこだわっていなかった」と言っていますが、
その“ディテール”とは一体なんのことだったのか。
更に、本国からそっぽを向かれた“表現”とは!?
それを解き明かすには、次のもう一つのPVを観ることが必要でしょう。
(あ、それからこれは余談ですが、このPVからしばらく、彼の瞳の色が変わります。
ダークブラウンアイズだったのがブルーアイズに。
おそらくカラコンでしょうが、この時代に既にこーゆーことしてたなんて、ピートってばやっぱり先駆的ですよね~~。
この瞳の色だけで顔の華やかさがだいぶ違いますもん
)
彼が先述の「アルバムや僕の“ユーモアのセンス”をアピールしたい」と思うようになったのは『Somethig in my house』あたりから。
なるほど、これ、歌詞だけ読むとロマンティック・ホラーみたいですごく切なくて、ピートが「映像を通じて自分を“表現”してみたい」と思うようになったのもうなずけます。
今までのPVとは一線画してお金かけてるし、映像も作り込んであって見応えあり!
な出来栄えで、
特にピート様の凄絶で冷淡なほどの美しさといったら、もう
!!
それはさながら、ロマンティックならぬゴシック・ホラーの中から抜け出てきたような、
悪魔に魅入られた美貌の貴族かはたまたその悪魔そのもののような、
華麗で猟奇的で我儘で、悩ましくも狂気じみた夜ごとの祭典に興じる半人半魔。
この世ならぬ幻想の世界に一歩でも足を踏み入れたなら、決して出られることなくその美貌の主人に生涯使えるのみ・・・。
ああ~~~、
それ、いいなぁ~~~(>▽<)!!
(って、私、今回何べんこーやって身もだえしてんだろ
)
まぁ、そんくらい、このPVのピート様は鬼気迫る美しさと怒りに満ちたストレスを発散してるわけなんですが、
今観るとその画面に釘付けになるほどの美しさに見とれはしても、別に放送コードに引っ掛かるよーな大それたことはしていないよーな!?!?
(テーブルの上に足を乗っけてバタバタ駄々こねてるとこか??
それとも一度お口に入れた食べ物を吹いてるとこか???)
と思ったら、なんとPVの冒頭でバナナの皮をむいてるとこや画面に向かってウインクしてるとこがイカンかったらしい!
(ちなみにピートのウインクは絶品)
なぜじゃ~~~(>ф<)!!
そんなコト言ったらベルトダンスや貞操帯の方が遥かにイカンだろが~~~~!!!
いや、多分、やっぱりそっちもイカンかったんでしょう。
(アレが彼のアイディアかどうかは別にして・・・う~ん、でもそうだと思う
)
ピート曰く、「僕たちのビデオ・クリップはテレビであまり放送されなかったらしい。むしろ、殆ど放送されなかった作品もある」そうですから
ここまで来ればわかると思います。
つまり、彼の表現したい“ユーモア=性的表現”は、
かの国、それこそピートのような人物を産んだイギリスの“良識”にとっては、もっとも相応しくないものであったということが――。
(って言っても、上記二つのPV以外は全然ふつーのビデオなんですけどねー)
ディテール(細部)にこだわることをしてこなかったというのは、「この表現で大丈夫か?世間のご機嫌を損ねないか?」ということに常に細心の注意を払ってこなかったということ。
そこに失敗したため、ピートはそれ以降本国では“ジョーク”の対象でしかなくなってしまった。
ただでさえ、彼のような見た目的に曖昧な性を持った人間はかの国では生きにくいというのに・・・。
(ヴェルレーヌがランボーとの発砲事件の後やられた肛門検査をピートも13歳の時に受けている、そんな国ですからね~)
そーゆー扱いに嫌気がさしたピートは、もう、この頃だいぶモチベーションが落ちてたみたいです。
次にリリースされたPV『Hooked on love』では今までのPV映像を繋ぎ合わせ、おそらくサイレントムービー時代のチープなファンタジックホラーみたいな映像を挿入しただけの明らかに手抜き!?と思われても仕方がない作りをしていて、
「あー、やっ気ねぇ~~( 一一)」
って言うピートの声が今にも聞こえてきそう(苦笑)
曲は好きなだけにねー、すごく残念
まぁ、半分ふざけながら作ったビデオの方が受けて、自分が表現しようとアイディアを盛り込んだ方のビデオがそっぽ向かれりゃあ、誰だってやる気なくしますわな(^_^;)
ところが、
そんな本国イギリスでは下り坂にあったDOAを、まるで熱病にでも罹ったかのように熱狂的かつ狂信的に迎えた国がありました。
その国の名はJAPAN。
曖昧なもの、いびつなものを愛する極東の島国でした・・・。


いや~~、お美しい


溜息が出ますよね~。
私はこの時のピートの顔が一番両性具有を体現してて好きですね!
(つくづく思うに、なんでここまでで満足出来なかったんだろーなぁ)
この時期がDOAとしての絶頂期であり、安定期でもありました。
そして、日本に来日し出すのもこの頃です。
前述のように、ビジュアル的には彼の美貌はより中性化していき、徐々に、ピート曰く「アルバムや僕の“ユーモアのセンス”をアピール」していきだす時期でもあります。
その、ある種過激なアピールを盛り込んで本国からそっぽを向かれることになったPVもさることながら、
1987年に行われた“Rip it up”ジャパンツアーのことについても是非取り上げるべきだと思っているので、ここでは私の語りもより饒舌になることでしょう(^_^;)
それくらい彼のこの時期のオーラとアブナさはハンパなかった!!
サード・アルバムはこれ。
『Mad,Bad,and Dengerous To Know』
邦題『ブランド・ニュー・ラバー』

この中からシングルカットされた曲は5曲。
①Brand new lover
②I'll save you all my kisses
③Son of a gun
④Something in my house
⑤Hooked on love
どれもジャパンライヴで披露された曲であり、その一つ一つが完成度が高くサウンドにしてもピートのヴォーカルにしても一切妥協のない作りで、聴いている私達の興奮度をMAXにしてくれるラインナップです。
前回の『YOUTHQUAKE』と違うところは、よりポップに聴きやすくなったにも関わらず、音の作り的にはベースのエレクトロニック・サウンドに更にアレンジを加え、ギターの音を利かせてよりハードにきらびやかに、重厚感が増したところでしょうか。
それでも並みのヴォーカリストならその音に負けてしまいそうなのに、ピートの場合負けるどころか、更にすごみと迫力が倍増している!
特に拍車がかかるのが、『Rip it up』のノンストップアルバムとライヴ映像で、
これは家で聴いてても、頭が自然にシェイクして口が勝手に歌を後追いし(ピートほどの声量は出ないまでも)、その内肉体が我慢出来ずに動き出す。
(ただし、食事時のBGMには絶対しないよーに!胃までシェイクしますからね~笑)
それはさながら音の洪水に身を浸しつつ徐々に我を失っていくよーな、えもいわれぬ快感を引きずり出し、そして、一旦そうなったらもう、頭をからっぽにして何も考えずにただ音に身をゆだねる心地よさと爽快感を味わうのみ。
叫び、踊ることの根源的欲求を満たし、自我を放出し、恍惚の世界へといざなってくれる、
そんな力を持った曲はそうそうないのではないでしょうか。
そして、ライヴでは、もう一つ、ピートが私達にあけすけに、しかもかなり乱暴に見せつけてくれたものがあります。
それは“SEX(性)”

あれを観た人なら絶対わかると思いますが、
“美”と“愛”と“性”は、
きっとピートにとっては、自己の人生において切り離せない三位一体のものだったんでしょうなぁ。
ま、そのことについてはまたおいおい語っていきますが。
ともあれ、最初はPVです。
ここで、前回のエントリーでわざと紹介しなかった曲があります。
『My heart goes bang』
これは『YOUTHQUAKE』の中に入っていながらピートのビジュアルがまた変化する狭間の曲だったので、あえてこちらに持ってきました。
上記の画像を見てもらってもわかる通り、
アイパッチが取れ、ヘアスタイルもボリュームダウンし7:3分けのやや自然なスタイルに。
表情もぐっと柔らかく華やかになりましたねー

そして、鋲や(ミラーまで!)を沢山ほどこしたライダージャケットにデニムスタイル(のちにボトムはスパッツに、ライヴではナントTバック!!!!)がしばらく続くようになります。
これ、ふつーの男が着たらただむさい感じになるだけなのに、
(ま、ワイルドさはアピール出来るでしょうが)
ピート様が着るとがぜん艶やかになりますよね~~~(*^_^*)
私はこの『My heart~』の曲の初めからノリノリになれるビート感と、『YOUTHQUKE』の中の『Cake and eat it』もそうでしたけど、韻を踏んだ詩を滑らかな滑舌で畳みかけるよーに歌うピートの弾丸ヴォーカルがめっちゃゾクゾクして大好きなんですが、
アルバムではもーちょいゆっくりした曲の運びで、きっと途中からテンポを変えたんでしょうね。
そのアップテンポバージョンの初披露ライヴ(?)のよーな映像が残ってて、
それを見た時、
今まで漠然と思ってただけなのに、ハッと確信してしまったことが一つあるんですよ!!
それは、
ピートは元々そんなにダンスが上手じゃないってこと!!!
ガ~~~~ン

き、気付きたくなかった・・・

思えば『You spin~』や『Lover comback~』のPVやTVライヴ映像見た時も何となーーーく感じてはいたんですが、
い、いや!
つーか、あれはあ

もうすっかり仕草はおネエなのに、無理やり男くさく踊ろうとしてわざと足を大股開きしてみたり、ケツをパンパンやったからアラが目立っただけであって、
ホントはもちっとマシにリズムを取れるお人だと思うんですよね

だから、決して天然でヘタクソなわけでは・・・
あうう~


だって、『Come home (with my baby)』のPVなんかは(きっとものすごーーーく練習したんでしょう

(ちなみにライヴでは男臭く見せてた踊りがPVでは一転おネェらしい仕草に戻ってます)
ま~、
にしてもあれは失笑モンでした(


でも、ここで名誉回復のために少しつけ加えると、
ピート様の踊りは確かにそんなに上手くはないんだけど、なんてゆーか、独特の色気があって見る人を惹きつける何かがありますよね。
『Brand new lover』もその一つで、これなんか珍しく貴公子サマみたいなまともな服着ててすっげー華奢なのに、
(も、わたしゃーこれだけでなんかミョーに興奮しちゃいます

アフリカーンなお面がいっぱい飾ってある馬場の中、腰をクネクネしちゃったり、足で地面を叩きつけるようにステップを踏んだり、フラメンコのように手を頭上で叩いたり、動作としては全然目新しくも何ともないけど、
そこにぶつけられる彼の“火”のようなエネルギーの放出に思わず目を奪われそこから目が離せなくなるんですよ。
この美しくて熱い生き物は何!?
って。
だからねー、映像は困ります。
動いてるピート様は殺人的なオーラ放ってますから

も、それだけで並のダンサーよりはずっとアピールしてますよね。
しかも、大した意味はないんだろーけど、『My heart goes~』にしても『Brand new~』にしても、馬やバイクにただ跨ってるだけってーのがまたミョーにエロかったりするし(*^_^*;)
とにかくこの時期からのPVは明らかにピート様、フェロモンむんむんで(でもどっちの!?)
今までは歌詞の中だけで表現するにとどまっていた“SEX”というをモチーフを、あえて自ら確信的に視覚化していきます。
それでぶっ飛んだのが、これ。
『I'll save you all my kisses』
遠い記憶をたどれば、何故かこれだけは鮮明に覚えてる、
当時リアルタイムで観ても赤面ものだったこのPVの中のピート様はライダージャケットにスパッツ姿。
・・・だけでは物足らず、なんと股間にキラキラ光る貞操帯を身につけておられました(爆)!!
あ~れ~~~~(>O<)
しかも自らを檻の中の獲物よろしく金網の向こうでクネクネ挑発的に体をくゆらせ、そこに獣のよーな逞しい男性軍がやってきて、網の上からシャツを引き裂き、咆えながら虎視眈眈と狙ってるとゆー――、
そーゆー絵に見えたのは私だけ!?!?
いやいや、そーではあるまい。
あのピート様はまさしく、彼らにとっての“美しき勝利の獲物”であった。
で、更にそこでピート様がやったパフォーマンスで天地がひっくり返ったのが、かの有名なベルトダンス!!!
・・・も、このダンスの気恥ずかしさとゆーかいたたまれなさは映像を見ていただければ一番ダイレクトに伝わる筈(^_^;)
(のちにこれはより発展し、ピートが脇に従えた2人の男性ダンサーに受け継がれ、ライヴでのちょっとお下劣パフォーマンスへと変貌してゆきますの


ま、でも、
正にこーゆーところがピートらしいっちゃあらしいんですけれども、
では、果たしてこのPVで彼の意向はどこまで取り入れられていたのか?
DVDのライナー・ノーツの中で彼は今までのPV作成にあたって、「“ヒット”を出すことに夢中で“ディテール”にはこだわっていなかった」と言っていますが、
その“ディテール”とは一体なんのことだったのか。
更に、本国からそっぽを向かれた“表現”とは!?
それを解き明かすには、次のもう一つのPVを観ることが必要でしょう。
(あ、それからこれは余談ですが、このPVからしばらく、彼の瞳の色が変わります。
ダークブラウンアイズだったのがブルーアイズに。
おそらくカラコンでしょうが、この時代に既にこーゆーことしてたなんて、ピートってばやっぱり先駆的ですよね~~。
この瞳の色だけで顔の華やかさがだいぶ違いますもん

彼が先述の「アルバムや僕の“ユーモアのセンス”をアピールしたい」と思うようになったのは『Somethig in my house』あたりから。
なるほど、これ、歌詞だけ読むとロマンティック・ホラーみたいですごく切なくて、ピートが「映像を通じて自分を“表現”してみたい」と思うようになったのもうなずけます。
今までのPVとは一線画してお金かけてるし、映像も作り込んであって見応えあり!
な出来栄えで、
特にピート様の凄絶で冷淡なほどの美しさといったら、もう


それはさながら、ロマンティックならぬゴシック・ホラーの中から抜け出てきたような、
悪魔に魅入られた美貌の貴族かはたまたその悪魔そのもののような、
華麗で猟奇的で我儘で、悩ましくも狂気じみた夜ごとの祭典に興じる半人半魔。
この世ならぬ幻想の世界に一歩でも足を踏み入れたなら、決して出られることなくその美貌の主人に生涯使えるのみ・・・。
ああ~~~、
それ、いいなぁ~~~(>▽<)!!
(って、私、今回何べんこーやって身もだえしてんだろ

まぁ、そんくらい、このPVのピート様は鬼気迫る美しさと怒りに満ちたストレスを発散してるわけなんですが、
今観るとその画面に釘付けになるほどの美しさに見とれはしても、別に放送コードに引っ掛かるよーな大それたことはしていないよーな!?!?
(テーブルの上に足を乗っけてバタバタ駄々こねてるとこか??
それとも一度お口に入れた食べ物を吹いてるとこか???)
と思ったら、なんとPVの冒頭でバナナの皮をむいてるとこや画面に向かってウインクしてるとこがイカンかったらしい!
(ちなみにピートのウインクは絶品)
なぜじゃ~~~(>ф<)!!
そんなコト言ったらベルトダンスや貞操帯の方が遥かにイカンだろが~~~~!!!
いや、多分、やっぱりそっちもイカンかったんでしょう。
(アレが彼のアイディアかどうかは別にして・・・う~ん、でもそうだと思う

ピート曰く、「僕たちのビデオ・クリップはテレビであまり放送されなかったらしい。むしろ、殆ど放送されなかった作品もある」そうですから

ここまで来ればわかると思います。
つまり、彼の表現したい“ユーモア=性的表現”は、
かの国、それこそピートのような人物を産んだイギリスの“良識”にとっては、もっとも相応しくないものであったということが――。
(って言っても、上記二つのPV以外は全然ふつーのビデオなんですけどねー)
ディテール(細部)にこだわることをしてこなかったというのは、「この表現で大丈夫か?世間のご機嫌を損ねないか?」ということに常に細心の注意を払ってこなかったということ。
そこに失敗したため、ピートはそれ以降本国では“ジョーク”の対象でしかなくなってしまった。
ただでさえ、彼のような見た目的に曖昧な性を持った人間はかの国では生きにくいというのに・・・。
(ヴェルレーヌがランボーとの発砲事件の後やられた肛門検査をピートも13歳の時に受けている、そんな国ですからね~)
そーゆー扱いに嫌気がさしたピートは、もう、この頃だいぶモチベーションが落ちてたみたいです。
次にリリースされたPV『Hooked on love』では今までのPV映像を繋ぎ合わせ、おそらくサイレントムービー時代のチープなファンタジックホラーみたいな映像を挿入しただけの明らかに手抜き!?と思われても仕方がない作りをしていて、
「あー、やっ気ねぇ~~( 一一)」
って言うピートの声が今にも聞こえてきそう(苦笑)
曲は好きなだけにねー、すごく残念

まぁ、半分ふざけながら作ったビデオの方が受けて、自分が表現しようとアイディアを盛り込んだ方のビデオがそっぽ向かれりゃあ、誰だってやる気なくしますわな(^_^;)
ところが、
そんな本国イギリスでは下り坂にあったDOAを、まるで熱病にでも罹ったかのように熱狂的かつ狂信的に迎えた国がありました。
その国の名はJAPAN。
曖昧なもの、いびつなものを愛する極東の島国でした・・・。