Everyone says I love you !

弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

第二次大戦後、休みなく他国に戦争を仕掛けて何百万人も殺し続けてきたアメリカ合衆国に、自由と民主主義の旗手を気取る資格はない。

2021年12月12日 | 人権保障と平和

これからもぜひ毎日一回、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!

にほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村


社会・経済ニュースランキング

 

 

 最初に断っておきますが、中国によるウイグルで収容所を作ってまで少数民族を専制支配していることや、香港市民の人権を頂点に中国全土で言論の自由などの人権を抑圧していることを、私は決して容認できないと考えています。

 そのことは

「ウイグル絶望収容所」に2年で100万人を強制収容。ウイグル「自治」区への中国の弾圧が酷すぎる!

【まさに右も左もない】中国のウィグル・チベットなどでの少数民族弾圧に反対するなら、当然、今回の入管法改悪には反対すべき。難民を本国に強制送還して死なせてしまうなら、日本に人権を語る資格はなくなる。

香港民主派の若きリーダー周庭(アグネス・チョウ)さん、6月30日施行の国家安全維持法で逮捕される。日本政府は習近平国家主席の来日など拒否し、断固として抗議すべきだ。

香港市民の「立候補の自由」を強奪!中国共産党が香港の選挙制度を改悪し、「愛国者」と認定され、しかも中国共産党を「尊重」する人物だと認定されないと議会に立候補できない制度に。日本は欧米と団結して批判を!

等の記事で何度も書いてきたことです。

 

 

 しかし、アメリカのバイデン大統領が2021年12月9日に初の民主主義サミットを開催し

「民主主義に対する持続的かつ憂慮すべき挑戦に直面する中、世界中において普遍的人権と民主主義が擁護されなければならい」

「自らの民主主義を強化するとともに専制主義を押し返し、腐敗と闘い、人権を推進・保護するための具体的な約束を結ぶ」

と述べたという報道に接すると、何様のつもりか、どの口で言うのかと思わずにはいられません。

 アメリカは第二次大戦後も朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争と立て続けに戦争をし続けていて、つい先ごろアメリカが撤兵したアフガニスタン戦争など、20年も他国を攻撃し続けていたではないですか。

 

 アメリカがやってきた戦争はすべて自国の領土ではなく、他国に殴り込みをかける侵略行為ばかり。

 しかも、ベトナム戦争だけでも何百万人も死者が出ていますし、イラク戦争では何百万人もの難民が生まれました。

 また、中東や中南米でCIAなどが転覆させた政府は数知れず。

 さらにアメリカの援助によって誕生し、生きながらえている独裁国家もサウジアラビアの王政など数々あるのです。

 アメリカこそが全世界で市民の命と権利を奪い続けている国なのです。

 

 

  中国やロシアの専制支配に対して、世界がどう向き合っていくかは今世紀の人類の最大の課題の一つであることには間違いありません。

 かつてアフガンに侵攻したソ連をその後アフガニスタン戦争を20年もやったアメリカが批判する資格があるのかと考えると、ロシアが年明けにもウクライナに進攻しようとしているとも報じられている問題についても、まずアメリカが自らの戦争体質を反省すべきだと言うべきでしょう。

 北京オリンピックへのいわゆる「外交的ボイコット」の問題は非常に複雑で、また項を別にして記事を書きたいと思いますが、少なくともアメリカが主導して人権擁護のために抗議すると言い出しているのを見ると、ちゃんちゃらおかしいとしか言いようがありません。

 中国はウイグルに収容所を作りましたが、アメリカなんてイラク戦争でイラク人を収容する収容所をグアンダナモに作って、そこで拷問もしていたんですから。

 今、このボイコットに参加しようという国が全世界でたった4か国しかないのも偶然ではないのです。

 

北朝鮮の核兵器やミサイルを撤廃させるためには、東アジア非核地帯条約を結ぶのが一番合理的です。

それが実現すれば中国やロシアのこの地域の核兵器も撤廃されることになります。

しかしそのためには、日米両政府が核の傘政策を放棄し、アメリカの核兵器もまたこの地域から撤廃しないといけません。

自分たちだけは核兵器を持っているのに、北朝鮮や中国にだけ核兵器を持つなと言っても説得力がないでしょう?

同じことが、世界の自由と人権を守る活動についてもいえるのです。

そして人種差別など、アメリカは国内の人権保障も大きな顔はできないはず。

これからもぜひ一日一回、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!

にほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村


社会・経済ニュースランキング

Amazon 社会・政治・法律

Amazon Kindle ベストセラー

 

 

民主主義サミット閉幕 バイデン氏「自由を求める火、消せない」

民主主義サミットの冒頭に演説するバイデン米大統領=ホワイトハウスで2021年12月9日、AP

 バイデン米大統領主催の「民主主義サミット」は10日、閉幕した。日本や台湾、欧州主要国などがオンライン形式で参加し、2日間にわたって、報道の自由や法の支配、人権などの重要性を確認した。閉幕にあたり演説したバイデン氏は「我々が交わした誓いは専制主義を押し返すだけでなく、世界中に民主主義の花を咲かす豊かな土壌を提供することになる」と強調した。

 また、バイデン氏は、中国が国際社会で影響力を増していることを念頭に「民主的な価値観を共有する全ての人々と協力し、21世紀の発展を決定づけるルールを形成していく」と表明。「自由を希求する火は世界のあらゆる地域で燃えており、専制主義が消すことは決してできない」と訴えた。

 1年後をめどに対面式で2回目を開くと発表し、その際、参加者が今回表明した取り組みの進捗(しんちょく)状況を説明するよう求めた。

 10日は、台湾のデジタル担当相の唐鳳(オードリー・タン)氏や中国による香港国家安全維持法(国安法)の施行に伴い、英国に亡命した香港の民主活動家、羅冠聡氏も演説した。唐氏は「台湾は権威主義との戦いの最前線に立ち、世界の自由や民主主義を促進する主導的な役割を果たしている」。羅氏は「アジアで最も自由と信じられていた都市が、権威主義的な警察国家へと変貌した」と自身の香港での経験を挙げ、「私にとって、民主主義の後退は抽象的な理論ではなく、つらい物語だ」と語った。

 バイデン政権が専制主義と批判する中国やロシアは招待されておらず、サミット開催に強く反発していた。【ワシントン鈴木一生、台北・岡村崇】

 

ニューヨーク発

2021年12月10日

ジョー・バイデン米国大統領は12月9日、初の試みとなる民主主義サミットを開催し、「民主主義の刷新のための大統領イニシアチブ(以下、大統領イニシアチブ)」を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同サミットの主催はバイデン大統領の選挙公約に含まれていた件で、111カ国・地域を招いて2日間にわたり、バーチャル形式で行われている。

バイデン大統領は開会あいさつ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、「民主主義に対する持続的かつ憂慮すべき挑戦に直面する中、世界中において普遍的人権と民主主義が擁護されなければならい」と趣旨を説明するとともに、2日間で参加者と「自らの民主主義を強化するとともに専制主義を押し返し、腐敗と闘い、人権を推進・保護するための具体的な約束を結ぶ」と目標を述べた。昨今、米国や諸外国との間で懸案を抱えている中国とロシアは招待されなかった。各国首脳間でのバーチャル面談は非公開となるが、その他のセッションは国務省のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで視聴が可能となっている。

大統領イニシアチブは、今後1年間で最大4億2,440万ドルを投じて、(1)自由で独立したメディアの支援、(2)腐敗との闘い、(3)民主的改革者の支援、(4)民主主義のための技術の促進、(5)自由で公正な選挙・政治プロセスの防衛、の5分野で、有志国や非政府団体と協力していくとしている。いずれの分野でも、取り組みを進めるためのプログラムや基金を立ち上げ、主に米国国際開発庁(USAID)を通じて諸外国・地域へ資金援助を行う枠組みとなっている。このほか、バイデン政権は(2)に関して、サミット前の12月6日に、米国政府として初となる「腐敗への対抗のための国家戦略」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表している。強化する取り組みの中には、腐敗に関連する人物への法執行・制裁強化も含まれており、財務省外国資産管理局(OFAC)はここ数日、腐敗関連で外国政府関係者らを多数、制裁対象の「特別指定国民(SDN)」に指定している。

人権侵害を防ぐための有志国による輸出管理枠組み

大統領イニシアチブには、専制国家がデュアルユース製品を用いて人権を侵害するリスクを軽減するために、有志国で「輸出管理と人権イニシアチブ」を立ち上げるとしている。参加国で、輸出管理の仕組みを利用してリスクのある製品の拡散をいかに監視・制限していくかについて取り組むとしている。現時点では、参加国などの詳細は明かされていない。

(磯部真一)

(米国、中国、ロシア)

 

 

これからもぜひ一日一回、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【維新は今日も通常運転】松... | トップ | 日本共産党の志位委員長が北... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
PC不調ですみません。 (時々拝見)
2021-12-18 14:40:22
で短く。
USA、派兵爆撃のほか、パーレビ政権立上げに暗躍したり。ランボー怒りのアフガンが珍作になってしまったり。
今世紀、最悪よりは少しましなUSAというところでしょうか?

おまけ、そのUSAでさえ、自国民はもちろん外国人もかなりUSA内で自由に移動できます。対して・・・?
返信する
ネトウヨって絶滅したのかな? (時々拝見)
2021-12-16 18:06:50
 巷ではロシア政府に100億円払ったゾゾの町長さんが持ち上げられてますが、自民も御用新聞もなんも言いませんねえ。ネトウヨさんも死んだように静かです。いいのかなあ?ロシア軍の燃料代とかになるのに。
 北京五輪も近づいてるのに、ネトウヨさん、全然騒ぎませんね。バッハ氏より習氏の方が上座になっていたり、開会宣言で全員起立したらどうするんでしょうね?
 とりあえず、橋本氏には開会宣言を遅らせるという大事な使命があるはずですって、ネトウヨさん、意味わかってるかなあ?
返信する
Unknown (ewkefc)
2021-12-16 06:27:54
『第二次大戦後、休みなく他国に戦争を仕掛けて何百万人も殺し続けてきたアメリカ合衆国に、自由と民主主義の旗手を気取る資格はない。』に対する意見
https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/d0709b9481ea06ebf7ee96d12b4ec920

>最初に断っておきますが、中国によるウイグルで収容所を作ってまで少数民族を専制支配していることや、香港市民の人権を頂点に中国全土で言論の自由などの人権を抑圧していることを、私は決して容認できないと考えています。

あたかも真実として語られているウイグルでの人権弾圧とやらは科学的証拠が存在しません。
内政不干渉の原則が成り立たないのであれば、国際法に違反する人権侵害が行われているという科学的証拠を提示する必要です。
香港の件も国際法に違反していませんから内政干渉です。


>「民主主義に対する持続的かつ憂慮すべき挑戦に直面する中、世界中において普遍的人権と民主主義が擁護されなければならい」

アメリカは国際基軸通貨の発行国であり、アメリカの国防力を遥かに超えた軍事力は国際通貨秩序を安定させるためのものだが、殆どのアメリカ国民はこの事実を知らずに多額の借金を背負わされてせっせと税金を支払っています。
これがアメリカの民主主義です。

【民主制が優れた統治体制というのは幻想】
https://ewkefc.blog.fc2.com/blog-entry-153.html

世界最強のテロ国家アメリカは世界中にテロをばら撒き、日本はそのテロ行為を肯定してきたテロ支援国です。
日本は朝鮮戦争に参戦する一方で戦争特需に酔いしれたから北朝鮮による拉致事件を呼び込みました。
日本はベトナム戦争でも金儲けに現をぬかし、イラク戦争では大量破壊兵器を保有しているというデタラメを鵜呑みにしてイラク国民を殺してしまえと言いました。
日本はアメリカのイラク攻撃を支持しておきなが復興支援と称して自衛隊を送り込み、企業が小躍りしながら焼け野原になったイラクで金儲けをしました。
罪なきイラク国民を大量に虐殺しておきながら、科学的証拠も示さないで中国の人権弾圧を機難する。
悪人ほど人権擁護を叫び、平和を叫ぶものなのです。
返信する
Unknown (ニガウリ)
2021-12-14 00:13:52
アメリカに着いてほしい国々をつなぎとめておきたいというのが狙いだろう。その状況を読む事と。これは末期症状だね。それについていく岸田自公政権も末期症状だという事。しかし、自公政権は自壊はしないから国民は攻撃批判を続けていかねば。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

人権保障と平和」カテゴリの最新記事