元テレビ朝日社員でコメンテーターの玉川徹氏が23日、2025年の「大阪・関西万博」が当初予算の1・5倍に膨れ上がっている現状について、主催する国と二人三脚で携わる日本維新の会にダメ出しした。

「大阪・関西万博」は当初1250億円とされた予算が、近年の資材高騰や人件費高騰、さらには会場デザインの変更もあって1850億円にまで膨れ上がっている。一部の専門家からは、会場となる夢洲の軟弱地盤が問題視されており、さらなる予算増加の可能性も指摘されているほどだ。

 これに玉川氏は「いわゆる箱もの、奇抜なパビリオンで目を引くとか、その発想が昭和だなって。昭和と同じものをもう1回やるんですか?」と、万博の方向性そのものに疑問視。

 さらに当初予算から1・5倍に膨らんでいることに企業家の安部敏樹氏が「行政のイベント系の話、予算の見積もりの精度の低さハンパない。1・5、2倍が普通って、経営的観点で見たら倒産する話」と苦言を呈すると、玉川氏も「これは公共事業全般の話。関係者が『小さく生んで大きく育てる』って平気で言う。小さい予算で出して、そのあといろんな言い訳して最終的に倍になっちゃうっていうのは、むしろ通例」と皮肉たっぷりだ。

 一方で、万博を主催する国と二人三脚で取り組んできた日本維新の会に対して、玉川氏は「日本維新の会は税金の使い方に対して厳しいですよね。例えば議員減らすんだとか、無駄な税金は減らすとか、予算を組み換えるんだって話をずっと言ってるわけですよ。じゃあ、万博はどうするんですか? 万博だけは特別なんですか?」と問題提起。

 続けて「ぜひ、今までの主張通り、日本維新の会が中心になって当初予算から増えないようしていただきたい。じゃなかったら、今までの既得権の政治と変わらないってことになる。まさに正念場じゃないですか?」と注文をつけた。