この学校では、右側通行のようです。
WALK TO THE RIGHT
右側を歩きましょう
PLEASE & THANK YOU
「どうぞ(お先に)」そして「ありがとう」
左右のどちら側を歩くかで、まず頭に浮かぶ表現は
KEEP TO THE RIGHT(右側通行)
KEEP TO THE LEFT(左側通行)
ですね。
しかし、状況によっては KEEP(ある状態を保つ)を使った表現ですと、意味が不明瞭になることがあるだろう、と思います。道路交通標識の場合は、前進する車両を対象にしているので意味は明白ですが。
ためしに同僚に「 KEEP TO THE LEFT は WALK TO THE LEFT と同じ意味か?」と質問してみたところ、「字だけで判断すれば正反対の意味だね」とのこと。
「ついでにもうひとつ。WALK TO THE LEFT といわれたらどうする?」と質問してみたところ、彼は右向け右をして右手方向へ歩いて行く動作をしてくれました。
WALK TO THE RIGHT
右手方向へ歩いて下さい
この前置詞 TO は 「方向」を表す TO です。
WALK TO THE RIGHT
右側を歩きましょう
この前置詞 TO は 「方向」を表す TO でも、「距離なし」もしくは「つながり」の TO なのでしょう。
『ネイティブスピーカーの前置詞』(*1)には、
to のあらわす「方向」は別に大した距離がなくてもいいのです。
(中略)
たいした距離がなくていいばかりか、くっついてたっていいのです。もちろん「へ」という「方向」が意識されていればのお話しですが。
とあります。なるほどそうなんだなァ、と思います。
参考(電脳差分方程式内の関連記事)
WALK TO THE LEFT 左側で歩く
KEEP LEFT 左側通行
moving walk 動く歩道
(*1)
書名:『ネイティブスピーカーの前置詞』ネイティブスピーカーの英文法 2
著者:大西泰斗, ポール・マクベイ
出版社:研究社出版株式会社