電脳差分方程式

ひらがなおぼえたての子供が目にする文字をかたっぱしから読んでみる、みたいなblogになってしまいました

WALK TO THE RIGHT 右側を歩きましょう

2006年03月04日 | English

この学校では、右側通行のようです。



WALK TO THE RIGHT
右側を歩きましょう

PLEASE & THANK YOU
「どうぞ(お先に)」そして「ありがとう」



左右のどちら側を歩くかで、まず頭に浮かぶ表現は
KEEP TO THE RIGHT(右側通行)
KEEP TO THE LEFT(左側通行)
ですね。

しかし、状況によっては KEEP(ある状態を保つ)を使った表現ですと、意味が不明瞭になることがあるだろう、と思います。道路交通標識の場合は、前進する車両を対象にしているので意味は明白ですが。

ためしに同僚に「 KEEP TO THE LEFT は WALK TO THE LEFT と同じ意味か?」と質問してみたところ、「字だけで判断すれば正反対の意味だね」とのこと。

「ついでにもうひとつ。WALK TO THE LEFT といわれたらどうする?」と質問してみたところ、彼は右向け右をして右手方向へ歩いて行く動作をしてくれました。


WALK TO THE RIGHT
右手方向へ歩いて下さい

この前置詞 TO は 「方向」を表す TO です。


WALK TO THE RIGHT
右側を歩きましょう

この前置詞 TO は 「方向」を表す TO でも、「距離なし」もしくは「つながり」の TO なのでしょう。


『ネイティブスピーカーの前置詞』(*1)には、

to のあらわす「方向」は別に大した距離がなくてもいいのです。
(中略)
たいした距離がなくていいばかりか、くっついてたっていいのです。もちろん「へ」という「方向」が意識されていればのお話しですが。

とあります。なるほどそうなんだなァ、と思います。



参考(電脳差分方程式内の関連記事)
WALK TO THE LEFT 左側で歩く
KEEP LEFT 左側通行
moving walk 動く歩道


(*1)
書名:『ネイティブスピーカーの前置詞』ネイティブスピーカーの英文法 2
著者:大西泰斗, ポール・マクベイ
出版社:研究社出版株式会社