アールテック日記

日々の活動の中で感じたこと、気になったことを何気なく書いていきます。

この世界の片隅に

2017年01月03日 | 映画
今日は、久しぶりに映画館で映画鑑賞してきました。



いいオヤジが一人でアニメを鑑賞するのも勇気が入りますが、ラジオとかテレビの評判をきいて気になっていたものですから、思いきって足を運びました。



戦前、戦中の軍港、呉の町の一般市民の日常生活が淡々と描かれています。知らない土地に嫁いできた主人公の素朴な日常がそれほど抑揚もなく流れていきます。戦争映画というと、戦闘シーンを思い浮かべますが、穏やかなテンポで半ばまで進んで行くので、心地よい感じで、途中、戦争映画ということを忘れかけてしまうような感じなんですね。それほど、日本の普通の市民の生活を普通に描いているのです。

でも、やはり時代は太平洋戦争中、映画の中でも少しずつ、その足音は近づいて来るのです。

戦争末期になり、本土への爆撃が激しくなり、主人公の生活にも戦争が紙一重のところまできて、そして……



後半からテイストが変わってきますが、それは、戦時下では普通の生活と死と紙一重のところにあるということをわからせてくれます。昔観た映画の、ジョニーは戦争に行った、火垂るの墓、くらいのインパクトがある映画でした。号泣はしないのですが、じわじわとなんだか涙ぐむようなそんな話です。

ひとつ救いなのは、嫁ぎ先の旦那がどんなときも主人公を愛し、守り通す、そして、主人公すずさんの、明るく生きる性格、最後は元気を分けてもらえることです。

アメリカの無人飛行機の爆撃がこの前ニュースになっていましたが、いつも被害者はなんの罪もない一般市民だったりするわけです。最近の戦争の映像をテレビでみるとゲーム感覚みたいにとらえがちですが、戦争の現場はもっと悲惨で、生々しいものなんだと思い知らされました。

まとまりのない文になりましたが、観て損はしない、おすすめの一本です。

評価 ★★★★★