QAZのつれづれ日記

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脊柱管狭窄症のこと (4)

2019年06月20日 | 健康


脊柱管狭窄症にはどのような筋肉が関わっているでしょうか。

ネットのYouTubeには脊柱管狭窄症について500件以上もの多数の動画がアップされていまして、しかも毎日新規投稿動画が増え続けています。
多くは整体院、整骨院、鍼灸院等からのものです。

時間がかかりましたがこれらほとんどの動画を閲覧し要点をパソコンのワードにメモしましたら110ページ以上になりました。
ヘルニアに関する動画や単に腰痛についての動画等、検索範囲を関連のものにまで広げますとキリがありませんので閲覧は原則タイトルに「脊柱管狭窄症」と入っている動画に絞りました。

Googleの検索機能は思いのほか不完全で1回の検索では取りこぼしが多く、別の日に同じキーワードで検索しますと前回の検索では出てこなかった古い動画がいくつも見つかったりしますのでいつまで経っても完璧な検索は不可能で、まだ見ていない動画があるとは思いますが適当なところで切り上げるしかありません。

これら動画の特徴は
・自分の院の宣伝を兼ね比較的若い施術師の経験に基づいた話しが多い
・準備不足が目立つ
 音量が適正でない(声が大き過ぎてやかましい、声が小さすぎて聞こえない、BGMがや
 かまし過ぎて何を言っているのだかわからない)
 始めから書いておけばよいものを喋ったことをいちいち文字で書き起こす
 書く字が適切でない(薄い色やかすれた筆記具を使う、光の反射で読めない、平気で誤
 字や平仮名、読めない崩し字を使う)
 冗談や無駄話が多い、あくびまでしている、同じことを繰り返し喋る
 わざわざ風邪をひいている時に話していて話が聞き取りにくい
 骨格、筋肉等を携帯で見せるが画面が小さ過ぎて見にくい
 高齢者が聞くケースが多いと思われるのになぜか早口がとても多い
 シリーズ物で番号抜け、番号重複等整理不十分な動画がある
 タイトルと中身が合っていないケースがある
・やたらセンセーショナルなタイトルをつけて気を引く動画がある
・肝心な治し方までしゃべらない動画も多い
・同じ講師でタイトルだけ変えて中身は同じような動画がある
・ほとんどの動画が数分間で情報のこま切れ感は否めない
・数は少ないですが行き届いた動画、盲点を気付かせてくれる秀逸な動画も中にはある

元々アップロードの主目的は整体院、整骨院、鍼灸院等の宣伝でしょうからさわりの部分をほんの少し述べて肝心なことは来院すれば施術して教えますと言うことでしょう。
まあ無料動画に完璧性を求めて何もかも知ろうとするほうが図々しいとも言えます。

一つ一つの動画は数分前後の小出し情報であってつまらない内容のものも多いですが、500件以上閲覧しますと1件平均5分としてもトータル40時間を超え、それなりに全体像が浮かび上がってきます。
全体的に整体院、整骨院、鍼灸院等からの視点で述べたものが多いため外科的治療方法に肯定的ではない説明が多く見受けられます。
・脊柱管狭窄症の本当の原因は骨ではなく筋肉であることが多い
・脊柱管狭窄症の症状に関わる筋肉は首から足先まで全身に及んでいる
・手術をしても治らなかったり再発するケースが多々ある 
などが代表的論調です。

脊柱管狭窄症全体の話で良くまとまっている優れた動画には
(1) 腰部脊柱管狭窄症について知ろう!(行徳総合病院整形外科) 3分14秒
(2) 健康ぷらざ:腰部脊柱管狭窄症(山陰労災病院) 5分00秒
(3) 腰部脊柱管狭窄症について(北陸中央病院) 8分19秒
(4) 椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症の原因と治し方・治療法(痛みの専門院) 8分15秒
(5) 椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症の手術後リハビリは有効か?(筋膜グリップplus起業塾)
 23分35秒 (タイトルと内容が合っていない)
(6) 腰部脊柱管狭窄症の原因と症状(からだにっこりカイロ) 3分12秒
(7) 脊柱管狭窄症&椎間板ヘルニアについて解説(川井筋系帯療法治療センター) 10分00秒
などがあります。
特に(4)と(5)は従来説にとらわれない画期的な内容を含んでいます。

YouTube動画によれば脊柱管狭窄症の症状に関わる筋肉には
・後頭下筋(後頭部の筋肉)
・斜角筋(首の横の筋肉)
・胸鎖乳突筋(首の横の筋肉)
・菱形筋(首の付け根から下に位置する筋肉)
・前鋸筋(脇の下の筋肉)
・広背筋(背中の筋肉)
・多裂筋(背骨のきわの筋肉)
・脊柱起立筋(背骨の後ろにある筋肉)
・腸腰筋(大腰筋と腸骨筋を合わせた腰から太腿にかけての筋肉)
・腸骨筋(腰の筋肉)
・中殿筋(大殿筋上部のお尻の筋肉)
・大腰筋(腰から股関節の内側までついている筋肉)
・大腿筋膜張筋(腰から太腿外側の筋肉)
・腹直筋(お腹の前の腹筋)
・腹斜筋(腹壁外側部を走る側腹筋の一つ)
・腰方形筋(腹腔後壁を形作る後腹筋)
・小殿筋(お尻の上部側面にある筋肉)
・大殿筋(お尻の筋肉)
・梨状筋(股関節部の筋肉)
・大腿四頭筋(太腿の前にある筋肉)
・内転筋(太腿の内側の筋肉)
・大腿直筋(太腿前側の筋肉)
・後脛骨筋(下肢の筋肉)
・腓骨筋(ふくらはぎの筋肉)
・腓腹筋(ふくらはぎの後ろの筋肉)
・前脛骨筋(すねと足首をつなぐ筋肉)
・小趾外転筋(足の外側の筋肉)
・足底筋膜(足裏の土踏まずを支える筋肉)
・母趾内転筋(足底の親指の内側についている筋肉)
など多くの筋肉のあることがわかります。

人体には大小含めて600を越える筋肉がありますので、ここに挙げた29の筋肉は多いとは言っても高々5%にも満たない数でしかありませんが、腰や下肢の痛みや痺れが腰や下肢の筋肉だけでなく首から足まで非常に多くの筋肉がお互い関わりを持って複雑に連携作用していることがわかり驚きです。

脊柱管狭窄症の原因とされる筋肉TOP5をランキング付けすると下記のようになったという動画もありました。

1位:腸腰筋
2位:大殿筋
3位:斜角筋
4位:前脛骨筋
5位:広背筋

筋肉の中の血管が圧迫されれば血流が悪くなって痛みが出ますし、神経が圧迫されれば痺れが出ます。
腰椎(腰の骨)は単体で動いているのではなく首から骨盤までの一つの背骨として連動して役割を果たしているため部分的に腰の骨を手術して固定したり腰の骨を動かす筋肉だけリハビリしてみても改善はなかなか難しいことがあります。

YouTube動画だけでなくネット上の解説をていねいに読みますと脊柱管狭窄症についての先入観がどうも違っているのではと思うことがいくつかあります。
次回はこれらのこと、さらに最新の話題についても書いてみたいと思います。(つづく)

関連ブログ:
脊柱管狭窄症のこと (5) (2019.09.02)
脊柱管狭窄症のこと (3) (2019.06.07)


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